モンテッソーリの算数には馴染んでいても、学校の先取りはしていない娘。
先日、2桁×2桁の掛け算の筆算を学んできました。
『筆算の手順も分かるし、答えもあっているんだけど、何となく意味を見失うんだよね。』
そんなことを漏らす9歳。
確かに一度やり方を覚えてしまうと、機械的に操作を繰り返すだけで、そこでは数字の量を感じることは難しいのかもしれません。
そんな時、彼女がいつも出してくるのが「金ビーズ」。 4歳の時、子どもの家で初めて体験してから、「1は軽い、1,000は重い」と感覚で数字を捉えてきた娘。
9歳となった今でも、 原点は常にそこ。
気が付くと、必ず金ビーズを取り出します。
この時の問題は「12×14」。
「12が14個あるってことだから…」
1個ずつ金ビーズを置いておくとばらばらになってしまうので、まとまりで考えていく彼女。
まずは、10の部分を14個。
2の部分も14個。
10の部分は『100を1枚と10を4本』。
2の部分は『10を2本と1を8個』。
金ビーズを縦横に置きながら、視覚で量物を捉えていきます。
娘の言った『意味を見失う』の真意とは…。
よくよく話を聞くと、この金ビーズの光景が彼女の脳裏にはいつも焼きついているはずなのに、筆算で行なうと、上手く想像力が働かないだとか…。
紙の上で計算過程を正しく書くことの重要さは分かりながらも、やっぱりこのキラキラ光る美しい金ビーズを自分の手で一つずつ並べたい。
それがモンテっ子の本音なのかもしれません。
小学3年生となり本格的に学習が進むにつれて、アカデミックのベースは幼児期に築かれていたんだなぁと感じることが多い日々。やり残したことも多かった幼児期ですが、失われた時間よりも、その時に得たものに感謝して、前向きにいきたいと思います(笑)。
金ビーズ…。
これからも、しばらく出番がありそうです。