1月8日
僕が愛用している香彩堂さんのお香です。
ずいぶん昔になるんですが、高山のお土産で貰ったのが始めです。
良い香りだったので箱を裏返すと京都の会社のものでした。
それで京都散歩の途中に、本社を尋ねたところ、それは烏丸通を一本入った近代的でお洒落なビルだったんですが、一階の一角にショールームのようなものが見えたので入ってみました。すると、ここでも買い求めることが出来るということで、制服を着た事務員のおねいさんが相手をしてくれました。このおねいさんは、何百種類もあろうかと思える全てのお香のレシピを頭に叩き込んでいて(従業員として当たり前のことかもしれませんが)、その一本一本に火をつけて、僕に香りを嗅がせながら、いかにも楽しそうにその特徴を説明してくれるのでした。買うお香が決まってからも、「こんなのもありますよ」と、何十本ものお香に火をつけ、いろいろな香りを間近で嗅がせてくれました。そのうち、鼻の中でいろんな香りが混ざり合って訳がわからなくなってくると、おねいさんは僕を外へ連れ出して、次から次へと、お香に火をつけ、4時間以上延々と嗅がし続けました。散歩をしている人間なんていうのは所詮、ヒマなので時間は全然構わないし、むしろ楽しいんですが、さすがにいろんな匂いを直に嗅ぎ過ぎて、僕は胸が悪くなり始め、これはもはや売る為の接客ではない、お香に取り憑かれている、というより、このおねいさんはお香の化身じゃないかと思いました。「もうこれ以上続けると、お互いに倒れます。また来月来ます」と言ってご無礼したが、買い求めて外に出て歩いていても、その後2時間ほど鼻腔と肺からお香の匂いが抜けませんでした。
その次行った時、相手をしてくれたのが別の女性だったので、僕は少々がっかりしたんですけど、接客が始まると前回のおねいさんと同様に、すさまじかった。
メーカーや店において一番大事なのは言うまでもなく商品ですが、接客も大事です。もし、売ることを第一の目標にするならば、接客は商品より重要になります。極端なことを言えば、商品など無くても売れます。つまり無いものを売ることも出来ます。これはいわゆる詐欺やカタリと呼ばれるろくでもない類のものですが、そんな中において、当店では「接客をしない接客」というものを採用してます。「そんなもの、接客と呼べるのか?」と問われて、もっともらしい言い訳を並べたりすることもありますが、僕の腹には「めんどくさい、売れようが売れまいがどうでもいい」があります。するとさらに、「そんな店、やめてしまえ!」という、ごもっともなご意見もいただきます。まるで自分の部屋にでもいるような気分で店で過ごしているので、僕は、気持ちの中では実はとっくの昔に店をやめてしまっているのかもしれません。が、そんな自分と、極端に対照的なのが香彩堂さんのおねいさんの常軌を逸した接客で、これもまた、魔物かもしれません。自分に無い真逆のものに惹かれるのか、はたまた魔物に惹かれるのか?
拘ってつくられたお香ならば、他のメーカーのものでも遜色ないだろうし、いろんなメーカーのものを楽しむのも良いと思います。が、自分には出来ないし、やりたくもないこの接客に僕は釘付けにされたかたちです。
商品はネットでも買えるようなんですが、今でも直接本社でいただくようにしてます。
京都散歩の楽しみのひとつですね。
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50s ウールハンティングパンツ
しっかりしたウールの生地です。
ハンティングパンツと言いましても、サスペンダー用のボタンが付いているくらいで普通のパンツとつくりはたいして変わりません。むしろお洒落でつくりが良く、カジュアルに着用していただけます。
ちょっとオーバーサイズで履く太めのシルエットも良いですね。
14800円+tax
1月6日
近年のビンテージものの枯渇と異常な価格高騰で、スウェットは、もはや普通の人には手の出せないアイテムになってしまったのかもしれないなあと思ってました。ところが、年末にひとりで3着お買上げしてくれたお客さんがいらっしゃいました。これだけ高くなっても、探している人は買ってくれるのだなと少し安心しましたし、大変嬉しかったです。物の価格はご存知の通り、基本的には需要と供給のバランスで決まりますが、今の異常な高騰は、多分、それにブームの分が余計に加算されてるんじゃないでしょうか。
スウェット類に限りませんが、売れる数は減りましたが、その代わりに、一枚売れただけで大金が飛び交うという現象が起こり、なんだか骨董屋になったような気分です。そのお陰かどうか、遅ればせながら商品を一枚一枚、貴重なものとして見て、扱うことが出来るようになりました。デメリットの中にはメリットもございますね。
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50〜60sスウェットパーカー
オールコットンのイエローボディーのビンテージスウェットパーカーです。
ビンテージの中でも比較的古いディテールを持ってます。
四本針のセットインスリーブ
リブは袖、裾共に長めです。
若干の汚れ、ダメージはありますが、ビンテージスウェットのアジと捉えていただける方へ。
size M程度 24800円+tax
1月4日
本年も路地裏より、
新年明けましておめでとうございます。
この時期は、行くところへ行けば人で溢れていますが、普段より人通りが一層少ない路地を歩いてますと、寒さも切なく、ここがまるで忘れ去られた町のように思えて、わびしさがしなだれかかってくるようです。
こういうのは僕の大好物です。
店も同じような感じで始めさせていただきました。
本年も宜しくお願い致します。
正月休みの終わり、クッキー、大福の差し入れをいただき、のんびり過ごさせてもらいました。
ありがとうございました。
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60年代タウンクラフトのウールコートです。
内側にボアが付き大変暖かいです。
シンプルながらディテールには拘りがあり、しっかりとしたつくりをしています。
コンディション良好です。
カジュアルにもフォーマルにも、どんなスタイルにも合いそうな冬のコートです。
size 40 18000円+tax
12月30日
明楽時運さんよりお歳暮をいただきました。
ありがとうございました。
いつもより格段に美味しい珈琲をどうぞ!
年末は常連さんと、いつもより格段に美味しい珈琲をいただきながら、いつも通りのんびり過ごさせていただいてます。
本年もお世話になった皆様、誠にありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。
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品出しの中からの1着です。
50年代くらいの名門バトウィンのスタジャンです。
オールレザーとレーヨンサテンのリバーシブル仕様になってます。
御三方が試着してくれました。
こちら、リバースサイドのレーヨンサテンです。
詳細は店頭にてご確認下さいませ。
12月28日
1964年小林正樹監督作品「怪談」
先日、葛山監督が遊びに来てくれた時に勧められた作品です。
映画は普段からよく観てますが、近年で、「切腹」とともに、突出して素晴らしかったです。
僕は服を見る時、デザインよりも素材やつくりに目が行くのですが、映画を観る時も、ストーリーはあまり大事ではなくて、それを如何に料理してくれているのかに目が行きます。
この作品の原作は小泉八雲、恐怖映画というより幻想的な奇譚仕立てになっていて、大変僕好みでした。有名な「雪女」など4話からなるオムニバスで、全ておもしろかったんですが、その中でも「耳なし芳一」は絶品でした。芳一が平家の亡霊の前で琵琶の弾き語りをする場面は、幽玄という、現代ではなかなか体感する機会がない日本特有の世界観がありますが、まさにそれかな?
怖くなるほど美しいです。
「切腹」と「怪談」、2作品に共通する魅力は多々ありますが、全編に漂う凛とした緊張感は他の映画で味わった記憶がないです。
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60s ハンティングジャケット
60年代ダックスバックのハンティングジャケット
ダックスバックはつくりが良いです。
タグ
胸ポケット
裾ポケット
メインのボタンは刻印入りの樹脂製です。
袖口
ボタンは刻印入りのスナップです。
脇にマチあり。
背中ゲームポケットもスナップボタンです。
ハンティングにしては比較的綺麗な状態です。
size L程度 価格は店頭にてご確認下さいませ。





































