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申し訳ございません。無駄なことばかり書いて無駄に容量を使わせてもらってます。ネットの害です。

北海道の作家、小檜山博が泉鏡花賞を受賞した小説。

滝上の山奥から物語がはじまる。小檜山博の出身が滝上なので、自分に置き換えて書かれているのではないかと思う。そして憧れの女の子が栗子。

今の時代も、女の子は地方から都会に出ていき、都会の眩しさに心も身体も染まっていくのはよくある話。

この物語の中でヨーク松坂屋とススキノにあった百貨店がでてくる。と言う事は、この物語は1980年から1990年くらいの話になる。この時代で、熊の毛皮のチョッキを着ている時点て、違和感を感じるが、それがこの物語をちょっと読む側を引き込むようにしているのかと思う。ただ、栗子に会いに行った時に栗子は、スーパーの店員をやめていて夜の仕事をしている。そんな生活をしてる子が、熊のチョッキを着て裸足で歩く友人と、いくら幼馴染でも一緒に銀座を歩くのは少し抵抗を感じてほしかった。

この仙作、父親との関係が出てくるが、50才くらいの子になる。残念なのは、何故か母親については殆ど書かれていない。なので、何故、仙作がこのような子になったのかよくわからないのが残念。

この数年前に村上龍の限りなく透明に近いブルーなんか読むと、やはり都会の文体かなと感じるが、この泥臭い小説感は北海道と言う感じがする。

個人的は、栗子のエピソードは良かったんだけど、最後の火砂子とのエピソードは、バッドで終わって欲しかった。

 

この映画も何回見たかわからない。ブロークバックマウンテンは生涯見た最高の映画の1本。

今回見て気になったのはジャックはバイセクシャルだが、イニスはジャックとの友情から関係になったんだと、ここにすごく心をもっていかられた。この感情って、異性間の恋愛より複雑で世間の目を気にし無いとならない時代だったと、イニスの父親のエピソードで説明している。なんだろう、こうゆう映画を見ると、脚本がしっかりとしているから2時間でちゃんと説明してくれる。

 

何度見ても、ヒースレジャーの演技は素晴らしい。自分の感情をあまり出さず、見ている側を不安にさせてくれる。そのせいでジャックと関係をもってしまったことでの、どうしょうもない気持ちと世間に対しての不安な感情を本当にうまく演じている。それと、アルマのミッシェルウィリアムズの演技。イニスとジャックが再会して抱き合っている前後シーンの演技は、私、個人的には映画史に残るシーンだと思う。とくに顔を見せずに、背中だけであれだけ不安な気持ちを表現できるのは、本当に素晴らしい女優だと思う。

そしてこの映画は、どの役にも感情移入ができる素晴らしい映画。もちろん、アルマもそうだけど、ジャックの奥さんの親の気持ちのなんとなくわかる。そして、イニスの長女の気持ち。お父さんが好きだけど、お父さんは子供の気持ちをうまく受け止めることができない。ただ、最後にどんな時も仕事を優先していたイニスが、娘のために娘の結婚式を優先したのもジャックとこれから一緒に入れるという深い意味があると思う。

 

この年のアカデミー作品賞がこの映画ではなく「クラッシュ」というのもよくわからい。そして、この年のアカデミー男優賞と助演女優賞もノミネートで終わっている。ほんと、アカデミー賞はわからん。

アンリー監督の最高傑作。

 

今年は行かなかった。昨年、四十九日に墓に骨を入れて、お盆の頃に父の一番下の弟から「墓から骨を出せ」と一方的に言われた。そのあとも、ここには書けないことが色々あって、もう終わりかなと思った。先祖は関係ないのだけど、なんか私には理解できないことばかり。

こんな状態になっても、先祖は何もしてくれる訳ではないし何も解決しない。まあ「先祖+親戚 対 私」なんだろうから仕方ない。父が、ある時、あの墓に入りたくないというのもわかる気がする。

 

何もかも破綻しつつある。