中村不折 生誕160年記念特集
台東区立書道博物館
上野の博物館の他に、ちょっと歩くと朝倉彫塑館や寛永寺や羽二重団など、ウロウロしていたが書には関心がなかったので、この書道博物館には行ったことがなかった。今回、ワイエス展を見ると中村不折を見にいくか迷って中村不折を見にいくことにした。
雨の中、鶯谷から歩いて向かう。案内標識があるがよくわからず携帯を見ながら向かうとラブホ街。ちょっと不安になりながらもなんとかたどり着く。向かいは、正岡子規の旧邸だったが今日は休みだった。そんなに大きな博物館ではないと思い、ここでの時間は45分くらいしか予定していなかった。
受付のおばちゃんが笑顔で対応していただいて、これだけで嬉しくなる。ここの博物館は受付側がどうも新館で庭を挟んで向かい側にあるのが本館らしい。
まずは、中村不折。正直、中村不折は洋画家として知っていたが、まず作品をあまり目にしたことがないのと、書家としても有名だったのを知らなかった。入ってすぐに、中村不折が関わった商品などを展示していた。あとで知ることになるが、森鴎外の墓碑を揮毫したなど書家としての日本の美術史に軌跡を残した人だった。
まず、中村不折の水彩画の完成度には正直おどいた。作品に書かれていたが、師に1本の線をというようなことが書かれていたが、水彩画の下書きの線、1本1本の線が、ただただ凄い。これは見ればわかると思う。それにコラン後の油彩の素晴らしさ、これだけのデッサンができて、この時代にこれだけ油を使えるのは、中村不折がいかに凄い画家かわかる。2階の小部屋に、中村不折に珍しい明るめの裸婦が展示されていたが、けしてうまい絵ではないが、近くで見るとこの裸婦のエロさというのを感じる。
中村不折の展示は、小学生でもわかるように作品に説明があり、展示されている作品が夏目漱石や森鴎外や正岡子規など、中村不折から、こんな人を知ることができるだけでも、子供の頃から興味をもてる素晴らしい博物館。
向かいの本館は碑などを展示しているのだろうと思って10分くらい見て終わりかと思っていたのが、書に興味がなくても日本人として「漢字」を使っているだけあって、碑に刻まれている文字の素晴らしさを見入ってしまう。本館の方は、中村不折の方とはちがって少し専門的な説明で書かれているが書がわからない人でもなんとなくわかるように書かれている。少し、書の歴史を勉強するだけで凄い知識になると思う。ここ博物館は莫大な作品を展示されているようなので、定期的に通うだけでものすごい知識がつくのは間違いないと思う。
素晴らしい博物館だった。気がついたら1時間30分くらい滞在した。
