世界とマーケットの動きが激しいです。そんな時なので、敢えて普遍的なことを書いてみました。茶碗とビットコインについて。

多くの資産は、その物質的な性質だけで価値を持つ訳ではありません。それを取り巻く物語(ナラティブ)によって価値が生まれることがあります。私はそのような資産を「ナラティブアセット」と呼びたいです。日本語で云うと、さしづめ「物語資産」とでも云いましょうか。

茶道具はその典型です。例えば高麗茶碗は、もともとは朝鮮で日常に使われていた素朴な器に過ぎません。しかし日本の茶人たちはそこに独特の美を見い出し、「侘び」の美として尊びました。やがて茶碗には銘が与えられ、名だたる茶会で使われ、名家から名家へと受け継がれていきました。こうして茶碗には物語が積み重なり、その価値は土や釉薬そのものではなく、誰がいつどのように使ったかという物語の中に宿るようになりました。

全く異なる世界から生まれたビットコインにも、似た構造があります。ビットコインは分散ネットワーク上のコードに過ぎず、株式のようにキャッシュフローを生む訳でもありません。しかしそこには、国家から独立した通貨、数学による信頼、デジタル上の希少性という強い物語があります。世界中の人々がその物語を共有することで、その価値が成立しています。

茶道具とビットコインは、一見すると全く異なる存在です。しかしどちらも、物そのものではなく、共有された意味や物語の中に価値が蓄積されていく資産です。

価値とは、物の中にあるのではなく、人間が語り継ぐ物語の中に生まれるのかも知れませんね。

 今までに何度もこのつぶやきで書いたことがありますが、私は皇居東御苑が大好きです。何度も何度も行きました。マネックスを創業した頃は、オフィスがとても近く、歩いて数分で平川門から入れたので、よく一人で会社を抜け出して、天守閣跡前の芝生に寝転んだり、時に軽いお弁当を持って行って食べたり、或いは展望台から丸の内のオフィス街を眺めたりしたものでした。

 

 静かで、綺麗で、穏やかで、気持ちを落ち着けたり、押し流されている日々の流れにちょっとブレークを入れるのに最適です。中々話が通じない相手と、合間を入れながら、ゆっくりと時間を掛けて過ごすにも良い場所で、そのような目的に東御苑に行ったことも何回かあります。都心のど真ん中にある、心のオアシスですね。

 

 最近また東御苑に行くことがありました。あそこはやはり、いつも通り、ピース、平和に満ちた、桃源郷のような場所でした。「気」がいいのでしょうか?江戸時代、260年もの間、平和が続いた事実。それを実現した努力や思いが、今もあの場所にあるのでしょうか?

 

 今年は梅の咲くのが早くて、梅林坂にはちょっとしか花は残っていませんでしたが、様々な種類の梅、桜、辛夷、馬酔木、椿、山茶花、そしてレンギョウが、あちこちに咲いていました。もうすぐ本格的な春ですね!

 

 さて明日はお客様感謝Dayです。世界情勢を含め、投資に役立つ色々なお話をご案内したいと思います!

 日経平均が6万円を超えるのはいつだろうか?今はそんな話をしても、誰もオオカミ少年だとは思いません。約8年半前の2017年10月27日、まだ日経平均が2万2千円だった時に、私たちは「日経平均3万円への道」というメッセージ発信を始めたのですが、その頃はややオオカミ少年扱いでした。その後2021年2月に3万円達成、2024年2月に史上最高値を更新し、2025年昨年10月に5万円に達しました。そして今は、5万9千円弱。

 

 様々な多くの理由が、この株価上昇を実現しています。企業経営者の世代交代が進み外部の声に耳を傾けるようになったこと、企業の作った富の株主に対する分配が増えたこと、政策を背景に国内に様々な需要が生まれてきていること、そしてインフレが起きていること。そのような中で、まだ日本株はアメリカ株などに比べて株価収益率などの指標で見て割安であるとも云えます。

 

 だからこの株価上昇は、バブルではなく、実力を伴った上昇です。そしてそれは、上下の波を伴いながらも、まだまだ続く可能性が高いでしょう。株も不動産も、まだ強そうです。が、しかし、そのようにみんなが思い出した時が、気を付けねばならない時かも知れません。

 

 でも、いつトレンドが変わるかは、誰にも分かりません。そして変わるまでは、今のトレンドに乗っているのが正解なのです。だから、世の中の動きを常に近くで、目と耳を大きく開けて観察しなければいけません。変化を予測することは出来なくても、変化を感知して動くことは出来ます。

 

 今のマーケットは楽しいです。でも見ていて少し疲れます。しかしそこで観察を休まないで、ずっとマーケットの中に居て、ずっと感じ続けることが、肝要だと思います。皆さんも頑張ってマーケットについていきましょう!

いわゆるエプスタイン・ファイルがアメリカ司法省(DOJ)から公開され、その中に私の名前もあるということで、日本語のX(旧ツイッター)にもいくつかのポストがあります。心配されたり、疑問に思われている方もいらっしゃると考え、経緯や状況などを網羅的に説明することとしました。

先ず、ジェフリー・エプスタイン(JE)とのメールのやり取りは、DOJから公表されている物が全てです。2つのやり取りがあり、ひとつ目は友人から紹介を受けた際のやり取り、ふたつ目は実際にNYで会った後のやり取りで、それぞれ全部で8通(内、私からの発信は4通、主にスケジュール調整)と5通(内、私からの発信は2通)になります。

友人から、金融にも詳しい人だからと紹介を受けたので、会って、話しました。ふたつ目のメールセットを見ていただくと分かるのですが、実際に話したのはモンテーニュやセネカの話など、哲学的な話がほとんどでした。

この後、一切の接触は、メール以外も含めてありません。

面談前にGoogleでJEについてサーチしましたが、2018年6月の時点では、多くの記述はなく、2008年(面談時から10年前)に18ヶ月の禁固刑を受け、その後服役し、刑期を終え(若干短縮された模様)社会復帰した、という程度の内容だったと思います(現時点でのWikipediaからの情報から、2018年6月時点のものを推測しても、そうなります)。新しい事実が報道され、世間の注目を集めたのは2019年からです。

その時点で会わないという判断もあり得たと思いますが、2018年は、様々な状況と判断から、人生で一番多く、本当に様々な、幅広い人たちと会って世の中の情報を摂取することが、会社と自分を守ることに繋がるとも考えていた時期であり、会う判断をしたと思われます。

経緯は以上です。結果として会ったことは悔やまれますが、やましいことは一点もございません。

今日はこのような内容で申し訳ありません。引き続き、社業に真剣に取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 このつぶやき、1999年8月から2023年6月までは、全ての営業日書き続けていたのですが、23年7月からはWEEKLYになりました。そうなってからもう3年近くになるのですが、中々慣れません。毎日書くというのは習慣になる(習慣にした)のですが、週1回書くというのは中々習慣になりません。毎週のように秘書に「今日は書く日ですよ!」とリマインドされて気が付く有り様です。困ったものです。

 

 しかも週1回というのは旬のテーマをほぼ必ずと云っていいほど、逃します。例えば毎日書いていれば、今週の月曜日は選挙結果についていっぱい書きたいことがありましたが、もう今更書いても面白くないし、締まらない気がして、書けません。そうすると、一日単位では旬ではないけれど、季節的にと云うかもう少し長めのスパンで見て旬なテーマについて書こうとすることになります。云い訳が長いですね。すみません。選挙について本当は書きたかったのです!

 

 で、仕方ないので、今世界で起きていると思われる大きな動きについて書きたいと思います。そしてそれは、投資戦略を考えていく上で、極めて重要なことだと思われます。ダボス会議でのマーク・カーニー氏の発言は、いま世界で起きている変化を分かりやすく示していました。これまで私たちは、「市場がすべてを決める時代」に生きてきました。しかし今、安全保障や産業政策、同盟関係といった“政治の動き”が、企業の将来やお金の流れを大きく左右するようになっています。マクロ経済環境や業績だけを見ていれば良い、という時代ではなくなりつつあると思うのです。

 

 世界のルールそのものが少しずつ変わっている。この変化を理解することは、これからの投資戦略を考えるうえで、とても大切な視点になると私は思っています。

 期日前投票を行いました。というかここ数回は、私は4回に3回くらいの割合で期日前投票をしている気がします。それもその筈、全国的にも最近は期日前投票が投票数に占める割合はザックリ4割くらいになっています。だから期日前投票は、別に何も目新しいことはありません。

 

 しかし今年、母が期日前投票に行きました。母は89歳。元々投票に行く気はなかったようなのですが、テーブルの上に投票券の封筒を私が見つけ、行かないの?大切な一票だよ、一緒に行こうか?と昨日話したら、なんと今朝、投票を済ませたとのこと。そこはかとなく、嬉しかったです。母がそのように積極的に社会に関わろうと意志を持って、動きにくいカラダを動かして投票に行ったこと。そしてそのようなことが可能な世の中の仕組みになっていることが

 

 総選挙は明後日です。どのような結果であっても、社会の中のインクルージョン、様々な人や考えを包摂しながら、しかし方向性を強く持って進んでいく、そんな社会になっていって欲しいと願います。

 今日オフィスの中で、ささやかな「丙午新春茶会」を行いました。茶道部を作ろうか、みたいな話になり、有志でオープンスペースでこぢんまりと行いました。昔八戸にコンタクトセンターを開いた時に八戸市からいただいた八幡馬を床に飾った体にして(もちろん床の間がある訳ではないのですが)、椿と白梅を小さな花入れに入れて、薄茶をいただきました。普段あまり話さない同僚と、普段話さない話をして、そして美味しいお茶をいただく。お茶は、様々な壁を越えたコミュニケーションの枠組みとして、素晴らしいものだと思います。日本が考え出した数ある有益なものの中でも、かなり秀逸な、ワンオブザベストのものではないでしょうか。その実利的な面での効用について、もっと考えていこうと思うのでした。

 

 さて、今週末はマネックス・アクティビスト・フォーラム2026もあります。マーケットと世の中の動きから目が離せませんね!

 私には永遠のボスが3人います。前職の米系投資銀行で働いていた時のボスです。一社目のボスがふたり、二社目のボスがひとり。今でもまぁ良く話します。仲はいいのですが、話す時は緊張します。緊張とはこわばるという意味ではなくて、質問されたら正しく解答しなければならない、意見を聞かれても意味のある深く考えられた内容を答えねばならない、そういう意味で、緊張します。背筋が伸び、頭が冴え、いい解答をするために色々と努力することになります。

 

 なのでこの緊張はとても良い緊張で、頭や性格に大きくポジティブです。最近もそういうことがあり、染み染みと本当に感謝の思いでいっぱいになります。自分は幸せだと。翻って考えるに、私はそういうことが出来ているのだろうか。これは深く反省すべきかも知れません。出来ている場合もあるかも知れませんが、もっともっと意識的に、そのようなボス、或いは人でありたいと思うのでした。

 トランプの頭の中はアメリカは戦時下にある認識で、従来の国際社会の枠組みとは違うことを実際に始め、プーチンは世界はより危険になった云々と発言し、一方で米中間にはやや不気味な静けさがある気がします。プーチンは「ロシアは多極世界の理想にコミットしている」とも発言したようですが、まさに世界の多極化は今速い勢いで進んでいるように見えます。

 

 そんな時代、日本にとってやはり外交がとっても重要だと思います。外交は、これは民間に於ける関係作りや交渉なども全て同様ですが、人間と人間の部分の関係と、契約書に書くような具体的内容の部分と、二つの点、両方が重要です。外交の実務を私は良く知りませんが、この二点のひとつめは主に政治家が、ふたつめは主に官僚が行うのでしょうか。私の印象では、日本は官僚間のやり取りはしっかりしてきたが、政治家間の方は基本的に弱い、かつ首相が誰かで大きくぶれてきた感があります。

 

 外交が重要なこのタイムゾーンで、今の政権がこのひとつめについて積極的・活動的なのは良いことです。ただしいずれにしろ大きな変化がこれからも起きるでしょう。加えて総選挙が行われるとのことなので、外的変化に留まらず、内的変化も起きるかも知れません。こういう時代の資産運用には、大きなリスクと大きなチャンスがあります。普段から張り巡らしているアンテナを更に拡げ、情報収集と想像力の発揮と分析・思考を繰り返し、この時代をサバイブしてまいります。

新年早々から、世界は大きく動いています。トランプ大統領のしていることは、呆気に取られるというか、常識では考えられないように見えます。しかし、何が起きているのか、敢えてトランプ大統領の頭の中を想像してみました。

ベネズエラのことも、グリーンランドのことも、あるいは多くの国際機関からの脱退も、トランプ大統領とその政権が「アメリカは今、戦時下にある」と認識していると仮定すれば、まぁ考え得ることではあります。

それが被害妄想なのか、あるいは自分は何でも出来るという傲慢さからなのか、それは分かりません。しかし、アメリカは新時代において既に戦時下にある、そう彼らが本気で認識している可能性は、20%くらいはあるかも知れません。1%ではないでしょう。

この前提に立って、投資ポジションや経営の方向について、常に頭の体操をしておかねばならない。そんなことを思う新年です。

さて、話は変わりますが、私は社用車として、CDチェンジャーしか使えない中古車に乗っています。中に入っている6枚は、もう何年も同じものを聴いてきたのですが、今回すべて入れ替えることにしました。

では、今の自分が移動中に聴きたい6枚は何かと考えてみると、昔から聴いているバッハ、ショパン、モーツァルト、マーラーに加えて、フリートウッド・マックとキース・ジャレットでした。

渋いですね。
でも、移動中は、やはり聴き慣れた音楽が一番いい。

皆さんは、移動中にどんな音楽を聴かれるのでしょうか。