もんちのもんもんにっき
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占いで。 その1

tenohira


会社に占い師さんがやって来た。


うちの隣に住んでいる台湾人のおばさんが

「すごい占い師がいるから。」といって連れてきてくれたのだ。


おばさんは女手一つで3人の娘たちを育てたんだけど

1人の娘さんは、1年くらい前は散財したり、

自殺しようとしていたりして

おばさんはかなり大変そうだった。

でも、この占い師さんのお陰で今は生きる気力を取り戻し

台湾で頑張って働いているんだそうな。


「へぇ~すごい占い師だな~」正直思ってしまった。

話によると、歌舞伎町で人気がある人らしい。

おばさんもかなり風水や占いに詳しく

そのおばさんが太鼓判を押しているのだから、

力のある占い師さんなんだろうな~。

たぶん。


そしてご対面。

占い師さんは華僑のマレーシア人の方だった。

愛嬌のあるくりっとした目の、ニコニコ顔のおじさんだった。


私は占いなんかしたくなかったんだけど

成り行きで、半ば強引に占ってもらうことになってしまった。


占いは掌をもみもみしながら

手相やおでこの辺りを見る。

こちらからは何のデータも与えない。

占い師さん曰く、手相を見れば、全部わかるらしいんのだ。


結果。

「占ってもらわなきゃ良かった~」(ToT)


最近元気が無かったんだけど、

一層気力を失ってしまった。

その言葉の数々はこちら↓


-今住んでいる家はあなたには合わない。

-すぐに引越しなさい。

 今の私は陰なので今の家に住んでいると

 悪いものがすぐに入りやすく

 ヘタをすると命に関わります。

-今の家に住んでいることで

 家族が順に病気をしたり

 争いが起こるでしょう。

-旦那さんは運気が上がり始めているけれど

 私と家の相性が合わないことで

 その運気を停滞させてしまいます。


-あなたの子供2人のうち、縁があるのは1人だけです。


などなど


ほんと、元気が無いときに

占いなんてやるもんじゃない。

私には占い師さんの言葉が矢のように突き刺さった。


占いは30分ぐらいしていただろうか。

話を聞く間、私の頭はぼーっとして、

終いにはくらくらしていた。

早く占いを終えたい気持ちでいっぱいになった。

「もっと聞きたいことはある?」

「もういいです。」

救いの言葉は要らなかった。

一刻も早く、この場から離れたかった。


「ありがとうございました。」

自然といってしまったが、全然ありがたくなかった。


そしてその日一日はブルー。


仕方が無いので黙々と仕事をこなす。

何かほかの事に没頭して、いやな気分を

忘れてしまいたかった。


<つづく>

丑三つ時の出来事

mangetsu


一昨晩のこと。


気持ちよく寝ていると、お尻をぺんぺんたたかれた。


息子がやっているのかと思い、ほっておく。


するとまたまた、ぺんぺんぺん。


なんだよぉ~もう朝なのぉ~


しぶしぶ目を開けてみるとそこにはなんと

中学校時代からの親友、とみちゃんがイタズラ笑いを浮かべながら

立っているではないか。


夢かと思い、目をこする。


やはり、とみちゃんが立っている。


私は寝ぼけているせいもあり

思考がまわらない。

状況が理解できない。


しかも時計はまだ夜中の3時。


なんだこのシュチュエーションは。


落ち着いて事情を聞くと

「とみちゃんは新宿で飲み、帰ろうとしていたら

酔ったあまり電車をのり間違え

池袋に行ってしまい、終電も終わり、立ち往生していた。

そこへナンパ目的の気持ちの悪いお兄ちゃんが

しつこく声をかけてくるもので

困った挙句、私の旦那さんにSOSの電話をしたらしい。

私の旦那さんが車で迎えに行き

夜中の3時に我が家へ到着。

寝ている私をたたき起こした。」

のだった。


昔から、無茶な子であったが今もまだ無茶してんな~


うらやましくもあり、心配でもあり。


しかもしばらく話し込んでいると

なななんと、車ですぐに迎えに来てくれたことが

うれしかったあまり、私の旦那さんにキスしたらしいのだ。

しししかも、「E君(←旦那さんの名前)のこと好きだよ~」といったらしいのだ。


久々にびっくりした。

目ん玉飛び出そうなほどびっくりしたが

あんた~どこにどうやってキスしたのよ~と

胸倉をつかんで聞きたかったが

私は平静を装ってしまった。

「え~」とか言いながら

笑って話を聞いてしまった。


なんて損な性格。


ま、とみちゃんは私の大好きな数少ない友人の1人であり

彼女の性格はよくわかっている。

13歳の時からの付き合いである。

私の旦那さんを横取りしようという

ずるがしこい目的でそんなことをしたんで無いのも良くわかる。


彼女はホントにストレートで素直な性格なので

うれしさを表現したかっただけなのだと思う。

そして純粋に私と私の家族を自分の家族のように

愛してくれているのだ。

たま~に遊びに来ては、ご飯を作ってくれたり

子供の歯磨きをしてくれたり、遊んでくれたり。

彼女は子供が大好きで、早く結婚して家庭をもちたいのだが

今はまだよいパートナーが見つかっていない。


彼女は容姿もよく、気立ても良いので

結構もてるらしいが、これといった人がいないみたい。

まあ、30歳にもなれば、いろいろと人生経験もつんでしまっていて

人を見る目も厳しくなってしまうだろうなぁと思う。

若いときよりか、臆病にもなってしまうし。


とみちゃん、きっと寂しいんだろうな~


そんな考えもあって、笑って許してしまった。


ま、しょうがないっか。


久々に他の女性からキスされて、旦那さんはどんな気持ちだったんだろう~。

私と話したときは、まんざらでもなさそうな

うれしそうな顔してたぞ。


とみちゃんに早く、よい人が見つかるといいな~。


心からそう願う。

運命

空



「偶然は必然である」


ブラジルにこんな言葉がある。


最近よく思う。


「すべては起こるべくして起こっている。


すべての出来事には、意味がある。


すべての出会いは、運命である。」


最近よく感じる。


自分の力以外の大きな力を。


日々の出来事は、絶妙なタイミングを持って


シンクロする。


必然的に私を導いていく。




全世界がのぞけます。

earth


いま、会社で大流行のソフトがある。


このソフト、ほんとすごい!


見て感動した。


ぜひ皆さんに見ていただきたく、ブログに載せます。


こちらからダウンロードできます。

どうぞ↓

http://earth.google.com/


といっても、結構前からニュースリリースしているので

皆知っているのかもしれませんが。。。


知らない方はぜひ見てください。


日本語版もありますが、英語版のほうがおもしろいかも。

日本語版は地図と連動しているので、ベンリですが。

こちら↓

http://maps.google.co.jp/


江戸時代とか、歩いて地形を計測していた頃の方が

見たら、目ン玉が飛び出るに違いありません。


私も出そうになりました。


はまっている、うちのスタッフは子供の頃生まれ育った家を

探し当てていました。


日本の裏側にあるペルーのお家です。

ペルーの町並みが隅々まで見えちゃうんです。


「ここに学校があってね。この公園でよく遊んだんだよ~」

とか

「この道路はすごく広くて、きれいなんだ~」

とか言いながら、とてもうれしそうに眺めていました。


懐かしかったんだろうな~。


うちの会社のスタッフは全員外国人なので

みな思い思いに自分のふるさとを眺めています。


私も生まれ育った横浜の町並みを散策してみることにしようかな~。

告白

一ヶ月ほど前、友人から告白された。


突然の告白で、かなり衝撃的だった。


「旦那と子供がいるにもかかわらず、別の男性を好きになってしまった」と。


彼女はその事実を誰にも打ち明けられず

苦しんでいた。


すでに彼女なりの結論は出した後だった。


彼は愛しているが、家族のためにも彼のためにも

自分はこの恋愛にピリオドを打たねばならないと。


話しながら、彼女はぼろぼろと泣いていた。

1人で悩むには、彼女にとって

相当大きな問題だったのだと思う。


私はただひたすら、話を聞いてあげることしかできなかった。

自分と重なる部分が多くあったけれど

正直何も意見することができなかった。

賛成も反対もできないんだ。

難しすぎて。


同じ年代で、環境が似ている立場として

彼女の気持ちはそれなりに理解することはできた。


1人の女として、人間として

時に強い欲求が生まれる。


家族がいて、子供たちがいて

幸せなのに、幸せボケする。


いきなり、自我が芽生えて暴走する。

自分という個体を主張したくなる。


変な話、子育てしていると

そういう欲求って我慢しなければならない。

大抵は自分という自我を抑え、子供のために

生きている母親って多いんじゃないかと

自分は思う。


現に自分はそうして生きている。

悪い意味じゃなくて。


子供は生きがいだけど

子供ぬきにした自分ってものを考えたとき

やっぱり自分らしさとか、生き方とか

考えてしまう。

でもそれを優先させようとすると

うまくは生きられない。

というか、子供を幸せにしてあげることはできないんじゃないかと思う。


けれど、実際に自分の生き方を貫き通しながら

子育てをする方はいる。

そんな人は相当賢く、私とは違う頭の構造を持った

すばらしい人なんだと思う。

(私の尊敬する田口ランディさんとか。)


そうやって上手に生きられるならば

そうして生きて行きたい。

でも私は不器用なので、自分の人生を謳歌しながら

やりたいことを全うしながら

子育てをすることができない。

自分のやりたいことを実行すると

家族を犠牲にしてしまう可能性は大である。


だから怖くてできない。

やりたいことは山ほどあるが

子供たちのことを第一に考えるように

努力している。

私なりに。


と私の話はさておいて、彼女の話。

彼女もきっと私と似たタイプなんだろう。


家族以外の男を好きになってしまった。

すると、家族を愛している自分と

その男を愛している自分と2つの自分の存在が

どうにも耐えられなくなってしまうらしく

子供を抱きしめられなくなっているということだった。

子供に愛はあるが、背信行為をしている自分が不安定な心で

抱きしめたら、子供にすべて伝わってしまうんじゃないかと

恐れていた。

そんなこと考えず、愛情いっぱいで抱きしめてあげればよいのに。

と私は思ったが、彼女にとってはそんな簡単に割り切れる

問題ではないようだった。


そんな心配事の相乗効果で彼女の心は

とっても病んでいて、不安定だった。

眠れない夜が続き、原因不明の胸の痛みを感じているようだった。


ちなみに彼女の旦那さんはとってもマイペースな人で

病んでいる彼女の心を癒してあげられるような

感じの人ではない。

今のところ。


2人は兄妹の様に仲良しだが

長い間セックスレスの生活が続いている。


彼女は何を求めて、他の男性を愛してしまったのだろうか。


バランスを失いかけている家族の関係は

修復できるんだろうか。






台湾おもしろかったど~

久々のブログ更新っす。


とっっくのとうに帰国していたのだけれど

私の感激も薄れてきた頃に、台湾話。


台湾は熱かった!


1週間という短い滞在だったけど

おもしろかった!


まず、台湾人はとにかくパワフル。


私のいた台北という町では、

朝から晩まで、お年寄りから若者まで

元気に動き回っている。


散歩したり、体操したり、井戸端会議したり

お寺へお参りしたり、屋台で食事したり

夜市に繰り出したり、露天を営んだり。


人が思い思いに生活している。


でもそれは決して、忙しないわけではなく

のんびり、ゆったりとしている。


台湾人の気質なんだろうか。


おもしろいと思ったのは台湾の「金魚すくい」。


日本みたいに、和紙が破れたらおしまいという

ルールではなく、金魚すくいの道具は網でできていて

破れることはまずない。

子供たちは、気が済むまで金魚を取り続けることができる。

子供たちのおわんには、すくわれた金魚や亀があふれんばかりに

入っていたので、笑ってしまった。


アメリカの文化と対照的だと思った。

アメリカ社会では、勝者だけが認められるという

教育があるが、台湾は全く違うように感じられた。


勝ち負けには、こだわっていない。

台湾の人たちは寛容で自由なんだと思った。


気候が暑いせいもあると思うんだけど

台湾では、店員さんが店番しながら

昼寝している姿もあった。


椅子にもたれて、足を高くして、

顔に本をのせて、ぐたーっと休憩しているのだ。

店番しながら、食事している人も結構いた。

日本じゃ考えられない光景だ。

田舎だったらあるのかな。


とにかく、日本で仕事中やったら怒られそうなこと

でも、台湾では平気なようで、見ていておもしろかった。


行って、良かったところは「龍山寺」。


台湾の人は、とっても信心深い。


お寺に入ったとたん、むせ返るほどの線香の香りと

壮大な読経の声に包まれた。


お寺の境内は参拝客でごった返していた。

丁度夕暮れ時。


人たちは、30センチくらいの長いお線香数本や

お供え物を手に、神様へ祈りをささげていた。

そのお祈りというのが、決して形式的なだけではなく

心の底から一心に祈りを捧げているので印象的だった。

若い子たちも多かった。


帰国後、台湾人の友達から聞いた話では

祈りのあと、おみくじをする。

半月型の木でできた対のおみくじなんだけど、

祈りが足りないと、どうしても同じ目が

現れるんだそうな。

中途半端なお祈りでは、神様には通じない。

心底祈りを捧げられたとき

おみくじの目は「あなたの祈りが通じましたよ」と

ちがう目をだしてくれるらしい。

不思議である。


ちなみにお線香は無料で配られている。

御神体はたしか4体あって順番にぐるっとまわって

祈りを捧げてお線香をあげていく。

祈りが通じるまで

何周も何周もしている人がいるんだろう、きっと。


私は息子と一緒に見よう見まねで

お祈りをし、境内の片隅に座って皆の様子を眺めていた。


大体2百人ぐらいの人がお経を唱えていて

その声はまるでやさしい歌声のようで、心地好く

神秘的な気持ちになった。


このお寺と周辺の町は、戦争のとき

奇跡的に焼けずに残ったのだとか。

台湾は小さいながらも、こうやって、不思議な力に

守られて発展してきたのだと友人はいった。


食べておいしかったのは、台湾のカキ氷。


これは、まじでうまい!


まず氷が違う。

口に入れるとふわっふわっと溶けてしまうのだ。

その氷を、大皿に富士山のように盛って

上から、好きなものをトッピングする。


私のオススメは、マンゴーと練乳。

仕上げに糖水をかける。


これは本当にうまい。


甘みはさわやかで、お腹いっぱいでも

食べられちゃう。

不思議なカキ氷だった。


しかも安い。40元、日本円にして160円ぐらい。

このボリュームで、この価格。

得した気分になる。


台湾では、フルーツがとっても安くておいしい。

スイカなんか、日本のサイズの2倍はあった。

暖かいから、よく育つんだろう。

フルーツ山盛りのカラフルな屋台が結構あった。

スイカに、メロン、マンゴー、パパイヤ、アボカド

ドリアン、ライチにジャックフルーツなどなど。

頼むとその場でむいてくれる。


他にも台湾にはおいしいものが

山ほどあるみたいなんだけど、

ショウロンポウとか線麺とか、台湾風天ぷらとか、

私は残念ながら、それにはありつけなかった。

今度は友達に案内してもらわなくっちゃ

と思っている。


私の台湾の印象は

人と熱気と活気が、混沌と交じり合っている街。


シンプルで、おしゃれなところが好きな人には

あわないかもしれないけど、

人のやさしさに触れたい人、元気になりたい人には

ぜひ行ってもらいたい。

台湾へ行ってきます。

edmanwoman


明日から1週間、台湾へ行ってきまーす。


どなたか良い、台湾情報あれば教えてください。m(_ _)m

カポエィラはじめます!

capoeira1


三つ子の魂百まで


といいますが、息子に何か習わせてあげたいと

思っている。


今、彼の脳はとっても柔軟で、ぐんぐんと

何でも吸収してしまうことができるだろうから

いっぱい良い刺激を与えてあげないと

と思っている。


本人の好き嫌いもあるし、向き不向きもあるだろうから

なにがいいかなぁ。


なーんて考えていたら、友達から

「カポエィラを習える」という情報を教えてもらった。


早速昨日いってみた。


日ごろから、ブラジル文化に触れることが多いので

カポエィラの存在は知っていたけれど

間近で見るのは初めて。


ダンスなのか、格闘技なのか

とにかく見ていて美しい。

おもしろい。


もともとは格闘技をカモフラージュするために

ダンススタイルにしたそうな。


ビリンバウという楽器をべんべん演奏して、歌いながらやるんです。

おもしろいでしょ。


見たことない方、こちら から見れますよ。


動画見た方にはお分かりいただけると思うんですが

優雅だけど、結構ハード。


大人のトレーニングは結構みっちりやっている。

柔軟は30分ぐらい、ほとんどの人は

開脚して床にぺたっとくっついていた。


普段動かさない体の部位を使うことが多い。

ダイエットにいいかも。


子供たち向けのトレーニングは、まず遊び感覚で

回し蹴りなど、足をぶんぶん振り回したり

ジャンプしたり。


先生は子供たちをのせるのがうまかった。


照れ屋の息子も昨日は、やる気満々。


続けてみようかな。

息子を見ていて、そう思った。



やま、かわ、うみ、そら FESTIVAL

tree


やま、かわ、うみ、そら FESTIVAL にいった。


東京・立川の昭和記念公園 という場所で開かれたのだが

とても気持ちの良いイベントだった。


1部は、公園内の「みんなの原っぱ」という

ひたすらだだっ広い芝生の広場で

パーカッション演奏をたのしんだ。


1部最後のプログラムでは

プロもアマも入り混じり、ぐるぐると輪になって

思い思いに音を打ち鳴らすのだ。


出店も出ていて、アフリカの民族楽器やらアクセサリー

インドの工芸品、手製のわらじや風車、民族衣装、

沖縄すばに、トルコのドネル、地酒やビール

手作り菓子、黒米など

とにかくいろんなものが売られていて

見ているだけで楽しかった。


そして、また大空の下、草原で飲むビールは格別だった。


自然の中で飲むと、何でよっぱわらないのだろう?

誰か知っている方がいれば、ぜひ教えてほしい。

2部は公園隣の空き地で行われた。

これまただだっ広い空き地にステージが組まれ

個性派ぞろいのライブが行われた。


GOCOO
■China Cats Trips Band
KING
■旅心音楽団
■ソウルフラワーモノノケサミット
■渋さ知らズオーケストラ
■神鬼廊


最初、ステージを見たときはこんなにしょぼくて

だいじょぶ??と思ったが

演奏がスタートするとぐんぐんと引き込まれてしまい

そんなしょぼさは気にならなくなった。
さすがである。


逆に野外ステージでぴったりのイベントだったと思う。


夕暮れ時から真っ暗になるまで

約4時間半、歌と音楽に酔いしれた。


子供たちも連れて行き、遅くまで引っ張りまわして

しまったが、楽しかったみたい。


幻想的なステージ、子供たちの目には

どういう風に映ったのだろうか。



掌蹠角化症(しょうせきかくかしょう) その2

息子の病気が発症してから2年以上たった。


かなり精神的にまいっていた。

見ていてつらかった。


でも一番大変だったのは、息子本人だった。


小さいのによく頑張っていた。


************************************************


そんな時、ブラジルにいるおじいちゃんから

息子の病名を知りたいという連絡がきた。

遠く離れた孫の病気が心配だったらしい。


おじいちゃんは日本語が話せないので

私は、翌日から「掌蹠角化症」の英語名を

ネットで探し始めた。


そうしてあちらこちらのサイトへ、

いろいろと検索するうち

「掌蹠角化症」によく似た症状の

「掌蹠膿胞症(しょうせきのうほうしょう)」という

病気があることを知った。


こちらもまた難病で、ある方の体験談では

16年間もひどい症状に悩まされ続けているという。


「掌蹠角化症」と同じく、水泡状の発疹ができ

手足の皮がぼろぼろとむけ、見た眼もかなりひどいので

その方は、外で素足になることができない

プールにもいけないということだった。


なんとか病状を改善するため

患者さんの多くはいろんな医院を転々としているようだった。


しかし、皆さんが口を揃えて言っているのは、

どの病院においても一時的な多少の症状改善はあるが、

完治はせず、悩んでいるということだった。


私の息子と同様、よくなり悪くなりの

永遠的な繰り返しを続けている人が多いようだった。


そんな中、私の気を引いたのは

漢方薬をつかった治療法だった。


漢方薬での治療を受けた患者さんの患部は

対症療法ではないので、短時間ではっきりと

眼に見える効果はないが

6ヶ月ぐらいかけてじっくり治療に取り組むと

次第に症状がよくなっているようだった。


「よし、これだ!」


私は考える間もなく、その日のうちに漢方薬店へ向かった。


初めてなので、ちょっと心細かったが

漢方薬店の戸をくぐる。


あとで考えたら、もっと入りやすそうな

漢方薬店はたくさんあったのだが

なぜか私は、怪しげーな漢方薬店が真っ先に

思い浮かんでしまって、そこへ行ったのだった。


よっぽど私の中でインパクトが強かったのかもしれない。


山手線にのっていると、車窓から

古くなったネオン管の派手な大きな看板が見えていたのだ。


「天龍堂」


なかなか効き目のありそうな店名だと思っていた。

根拠はないけど。


店内には、鹿の頭がどおーんと飾られていた。

他には、亀(すっぽん?)の剥製、

切り株型の臼、乾燥したきのこ類や薬草、古い鉄瓶などなどが

ガラスケースに所狭しと、ずらりと並べてある。


店内に入ると今まで嗅いだ事のない

独特の香りがした。

高校時代よく訪れた生物準備室のにおいに似ている。

100年前からやっているという

その漢方薬店は、独特の風格があった。


クスリを調剤してくれたおじさんのおじいさんの代から続いているという。


100年も同じ商売を続けているなんて

ホントにすごい。

自分は今の仕事を100年も続けられるだろうか。

たぶん無理。

100年も続けるには、もっと意義のある仕事に

切り替えなければならないだろう。

調剤してくれた薬剤師さんはとてもすてきなおじさん

でした。


なかなか鋭い眼をしているのですが(日本人離れをしている)

それとは裏腹に語気がとってもやさしい。

「おじさんはそうだと思うよ♪」

思わず♪マークをつけたくなるような語調。

決して押し付けがましくない

丁寧な応対だった。


「漢方の飲む子は、我慢強くなるよ。にがいからね♪

 勉強なんかも一生懸命頑張る子になるよ♪

 いい子になるよ~♪」

としきりに繰り返し語ってくれた。


おじさんの子供たちも小さい頃は同じものを飲んでいたらしい。

今は立派に医者と薬剤師を目指している。


彼の話は、まんざらではないようだった。

なぜなら、子供たちの同級生で漢方薬を飲んでいた

子たちも難病の代表格、アトピー性皮膚炎を克服したらしいのだ。


私は切々と息子の病気について語り

おじさんはうんうんと聞いてくれた。


話をしただけで、ずいぶん気持ちが楽になった。

やっぱり自分の中に溜め込んでいちゃいけないな

とおもった。


そして相談の結果「柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)」

という漢方薬を処方してもらうことに決まった。


この漢方薬は小さい子供の

体質改善に効くということだった。


漢方薬でおもしろいと思ったのは

子供向け、若年向け、壮年向けでクスリが

変わってくるということ。

西洋医学だとクスリの量などで調整したりするので

その違いがおもしろいと思った。


そう、漢方薬はそのクスリ自体で症状そのものに

働きかけるというよりも、クスリでその人本来が持っている

治癒力を引き出すという考え方なので、そうなるらしい。


だって、子供と大人の体はシステムが全然違っているから。


すっごく頭のいい考え方だと思った。


あとから知人に聞いた話では


「化学的なクスリは使ううちに体が麻痺していくから

 効き目を保つために、使用量が増えていく。

 漢方薬のような自然のクスリは使ううち

 体のシステム自体が変わってゆくから使用量が

 減っていく。」


ということだった。

う~ん納得。


漢方薬は人間の本来持っている力を強めるので

そのうち薬の力は頼らなくてもよくなっちゃうのである。


そのかわり、ちょっとやそっとで体をかえることはできないので

時間は少々かかる。

即効性がないのは、短所といえば短所であるが

すばらしい考え方である。

「眼から鱗」だった。


<まだ、つづく>taiga