訪問先 鳳凰古城(Fènghuáng Gǔchéng)その① 〜移動編〜
訪問日 2022年7月29日(金)~31日(日)
鳳凰古城だが、湖南省の西部に位置し、苗族ら少数民族らが作り出した独特な文化に、美しい自然とが織り交ざり、明・清代の古い町並みが残る村だ。
まずは鳳凰古城までの移動について。
では行ってみましょう!
鳳凰古城は、湖南省の西部をさす湘西(Xiāngxī/しょうせい)といわれる地域にある。
通常、日本で組まれるツアーでは、張家界~芙蓉鎮~鳳凰古城~長沙がセットとなる。またマネー&タイムが許されるのなら、そこに銅仁近郊の梵浄山の登山も含まれる。
鉄路かバスで行く方法しかない。21年12月6日、張吉懐高速鉄道(Zhāng Jí Huái gāosù tiědào)が開通、鳳凰古城の近郊に鳳凰古城駅(Fènghuáng Gǔchéng zhàn)が設けられて、交通の便が良くなった。
だが私は、移動の時間を節約するため、行きは寝台列車で移動することに。この寝台列車の移動方法は、かつては鉄路で移動の際の一般的なルートだった。
出発の日は2022年7月29日(金)だ。
会社を早退し、鳳凰古城へと向かう!
鳳凰古城への旅の出発地は、湖北省は武漢市にある「武昌駅」(Wǔchāng zhàn)が旅のスタートだ。
時間は夕方の6時26分。夏の西日が強く、そして太陽はまだまだ沈まない。
安全検査を通過します。外国人は“人工通道”(réngōng tōngdào)と書かれた駅員さんがチェックする通路へと並ぶ。
武昌駅の駅舎内へとやってきた。天井に描かれているのはもしや鳳凰かなぁー?
この日乗る列車は、Z149便の武昌駅を19時03分に出発する寝台車で、運賃は194.4元(約3880円)だ。懐化駅で別の列車に乗り換える
この日も暑い…。一缶8元(約160円)の青島ビールを購入、その場でグイグイする…。
あと少しで、改札口が開く。列車は定刻通りに運行しているようだ。
ホームにはすでに電車が止まっている。階段を下りて、電車へ乗り込もう。
このZ149便は、北京西駅発-貴陽駅着を走る電車だ。
私が乗るのは、硬臥(yìngwò)と呼ばれる客車で、日本語で言えば二等寝台車だ。二等寝台車の特徴は、仕切りのないコンパートメントで、ひとコンパートメントに左右3段ずつの床が固いベッドとなっている。
武昌駅を定刻どおり出発だ。空はオレンジ色に変わってきている。
列車では、コンビニで買ってきたおにぎりにパン、そしてビールとウーロン茶を持ち込んだ。これがこの日の晩御飯。
電車であーだ、こーだして、22時過ぎには眠りについた。
時刻は日付変わって翌30日(土)明け方の4時35分だ。まもなく懐化駅到着だ。客車内は照明が落とされ真っ暗だ。
定刻より7分も早い4時40分に懐化駅(Huáihuà zhàn)に到着だ。
この時、中国はコロナ対策全盛期。通常ならば駅の外にでることなく乗換ができるのだが、コロナ対策で乗換通路が封鎖され、一旦、駅の外へと出る必要があった。
PCRの検査の棒を持って、これよりPCR検査を行うところだ。コロナ全盛期は中国いたるところでPCR検査が行われていた。電車をおりた乗客は駅の外で出るにはPCR検査が必須のところもあった。
ここが懐化駅だ。PCR検査をしてトラブルなくそのまま駅の外へと出ることができた。
※懐化ってどんなところ?ってためにwikipediaさんの説明はこちらから。
懐化駅の近所のコンビニでウーロン茶とグミを挟んだクッキーを購入。これが朝食だ。
懐化駅の駅待合室へとやってきた。外は真っ暗で、人はチラホラ程度だ。
私が次に乗る列車は7266便だ。「候車」(hòuchē)と書かれているが“列車到着待ち”という意味だ。
しばし椅子に座って仮眠をとります。
外が明るくなってきた。時刻は5時49分。もう暫し休みます。
懐化駅7時10分出発-吉首駅9時28分到着の列車に乗車する。運賃は12.5元(約250円)
7266便は緑色で「準備検票」(zhǔnbèi jiǎnpiào)と表示された。まもなく改札が始まる。
改札をぬけて、列車が停まっているホームへと行きます。
では列車に乗り込みます。
私が乗る列車は硬座(yìngzuò)と呼ばれる腰を掛けるタイプの席だ。乗車している人はとっても少ない。
7266便の始発は懐化駅でして、定刻通りに駅を出発だ。そとは青空が広がっている。
奥には電車の乗務員さん。スマホ眺めているぞ。
ちょっとお行儀悪いですけど、左右前後となりにだれもいないので脚を伸ばします。
都市部を離れて、だんだん山間部へと入ってきた。天気も変わって曇っている。
7時26分。あれ?「黄金坳」(Huángjīn ‘ào)という駅に停車してぞ?なんでだろう??時刻表に記載されてなかったけどもなぁ。
8時06分。途中駅の「麻陽駅」(Máyáng zhàn)に停車。人がたくさん乗ってくる。次の停車駅は吉首だけども…
8時21分、今度は「谷達坡駅」(Gǔdápō zhàn)に停車したぞ。黒服のにいちゃんに、籠背負ったばあちゃんが列車に乗り込んできた…。この駅も時刻表の記載がない…。
電車は山間部を走りぬけていく。
8時42分、今度は「新鳳凰駅」(Xīn Fènghuáng zhàn)に停車。たくさんの人が乗り込んできたぞ。時刻表に記載のない駅に停車、乗客が乗ってくるから頭のなかが???状態だ。
これら「時刻表に記載がない駅に停車する」ことについてだが、この数年後(日本に帰国して)やっと謎が解けた。
通称は「公益慢火車」(gōngyì màn huǒchē)と呼ばれるが、正しくは「扶貧列車」(fúpín lièchē)といわれ、山間部などに住む貧困層が作った作物を都市へ売りに行ってお金稼ぎしてもらうために低額の運賃で乗車ができる列車となっており、これら小さな駅は利用者が限られるため、時刻表に停車の記載がないようだ。
さてさて、、、
車窓から見える風景だが、民家が増えてきた。
9時27分、ほぼ定刻通りに「吉首駅」(Jíshǒu zhàn)に到着だ。
柱の看板には「48時間以内のPCR検査記録がない者は出口にてPCR検査を受けよ」とある。
これが吉首駅の駅舎だ。私はPCR検査結果を持参してきたので、問題なく駅の外へでることができた。
※吉首ってどんなところ?私は、地名に“首”とあるので怖いところかと思っていました。
吉首駅の目の前は大きな交差点となっている。
私は、吉首の駅舎を出て左方向へと歩いていきます。
吉首駅から100メートルほど歩くと見えるのが「汽車北駅」(Qìchē běi zhàn)。ここでバスに乗ります。
バス切符を売る窓口だ。
こちらがバスのチケットでもあり領収書だ。運賃は20元(約400円)だ。
バス待合室でバス出発を待ちます。
一番左に駐車しているバスが鳳凰古城行きバスだそうです。
10時30分、出発です。出発してすぐ先ほどの吉首駅が見えます。
鳳凰まで51キロだそうだ。
一般道、そして高速道路を走っていきます。
鳳凰古城まで残り1キロのところまでやってきた。
11時40分、やっと鳳凰古城近所のバス停(終点)に到着した。
こちらが、バス終点の「鳳凰汽車客運総駅」(Fènghuáng qìchē kèyùn zǒng zhàn)だ。吉首へ行くバスはここから出発となる。
バスを降りホテルへと向かって歩いていきます。
鳳凰古城といいますが、意外と都会という感じです。
鳳凰古城の上流にきました。川沿いでは、何やら再開発が進んでいます。
時刻は12時。武昌駅を出発して17時間。無事にホテルに到着です。
鳳凰古城・その① 〜移動編〜 はここまで。
次は昼の鳳凰古城を歩きたく思います。
つづく。