前の記事では、
非介入という関わり方
について見てきました。
施術者が
相手を動かそうとするのではなく、
変化を邪魔しない位置に立つとき、
施術者の呼吸は静かになり、
重心は落ち着き、
身体の緊張がほどけていきます。
そしてその状態では、
施術そのものが
深くなることがあります。
では、
そのとき身体の中では
何が起きているのでしょうか。
ここで一つの重要な視点があります。
それが
陰陽バランシング
という考え方です。
身体は常にバランスを取ろうとしている
人の身体には、
もともと調整する力があります。
例えば
呼吸
体温
血圧
筋肉の緊張
こうしたものは、
外から操作しなくても
ある範囲の中で
自然に調整されています。
身体は
整えられるもの
というより
自分で整え続けているもの
だからです。
しかし強い緊張やストレスが続くと、
この調整が
うまく働かなくなることがあります。
身体は戻ろうとしているのに、
うまく戻れない状態になります。
陰と陽の揺れ
東洋の身体観では、
この調整の動きを
陰と陽
という言葉で表現してきました。
緊張と弛緩
活動と休息
収縮と拡張
身体は常に
この二つの間を行き来しています。
この揺れが保たれているとき、
身体は自然に安定します。
しかしどちらかに偏ると、
バランスが崩れていきます。
身体の自然治癒や回復とは、
この揺れが再び動き始めること
とも言えます。
非介入が調整を起こす理由
施術者が
相手を動かそうとするとき、
身体は外からの力を受け取ります。
すると
守ろうとする反応
緊張する反応
が起きることがあります。
しかし非介入の関わり方では、
身体は押されません。
そのため、
止まっていた調整が
ゆっくりと動き始めることがあります。
身体が本来持っている
バランスを取り戻す働き
が再び動き始めるからです。
これを
陰陽バランシング(調和)
と呼ぶことができます。
調整は外から作られるものではない
ここで大切なのは、
施術者が身体を
整えているわけではない
という点です。
施術者がしているのは、
身体の調整を邪魔しない関わり方
だけです。
そのとき、
身体が本来持っている調整が
静かに働き始めます。
そしてその結果として、
身体が整っていくことがあります。
三和氣功では、
このような身体の働きを
陰陽バランシング
という視点から理解しています。
ここまで見てきたように、
呼吸
重心
関わり方
非介入
といった身体の要素は、
施術の質に大きく関わっています。
そして非介入の関わり方の中で、
身体の調整が
動き始めることがあります。
では、
施術者はどのようにして
この関わり方を
身につけていくのでしょうか。
次の記事では、
ヒーラーの身体が
学んでいくプロセス
という視点から、
施術者の成長について
見ていきたいと思います。