ロドリーゴ
小麦畑で(ギターソロ)*
ロドリーゴ
アランフェス協奏曲*
チャイコフスキー
交響曲第5番ホ短調op.64
指揮:井上道義
ギター:村治佳織*
コンサートマスター:山本友重
朝からかなり強めの雨。
もくさん雨女伝説は、もう間違いないと確信していたところ、神様は微笑んでくれました。
ちょうど出かける頃に雨も止み、アプリコ(大田区)に着いた頃には、青空も見え始めてました。
良かった、良かった。
やっぱりお出かけする日は、お天気の方が良いですから!!
今日のコンサート♪
実は…
数週間前まで、完全にチケットを取っていたこと忘れてました( ̄▽ ̄;)
なんせチケット取ったのが、半年前。
しかもチケットは、当日会場受け取りにしたので、手元になく、完全に記憶の片隅に追いやれていたのを、たまたま都響から来るDMで、チケット取ったことを思い出し、慌て予定を入れた次第。
ギリ_(-"-)_ セーフ!!!でした。
さて、大田区民ホール、アプリコ大ホールに来るのは、2度目…しかもかなりの久しぶり、前回は広上さんと日本フィルのコンサート(♪その時の感想です♪)。
その際、アプリコの音響の良さに感嘆したことを思い出し、チケット代も廉価設定、しかも大好きチャイコフスキーの5番と村治佳織さんを初めて聴けるとあって、チケット予約したのに、それを直前まで忘れていたとは、あららって感じです(/□≦、)
コンサートそのものは、とても素晴らしかったです♪
1曲目にソリストのソロを持ってくるのは、かなりコンサート通いをしているけど、初めての経験。
通常、協奏曲の前に前座的なプログラムがある場合、オケの慣らし的な意味合いも含め、活きの良い序曲などを持ってくるのですが、アンコールでもなく、いきなりソリストのソロからはじまるプログラムは、ちょと斬新的で良かったです。
せっかくソリスト呼ぶなら、ソロ曲と協奏曲セットの方が何かお得感あるし、ソリストも協奏曲の前に小品で慣らした方が何となく良いような気がします。
個人的には、このスタイルのプログラムがもっと増えて欲しいです♪
前置きが長くなりましたが、村治佳織さんによるロドリーゴの『小麦畑』は、プログラムの解説によると村治佳織さんが、ロドリーゴの前で弾いたこと(ロドリーゴが亡くなる半年前)あるとのことなので、そういった想い入れを感じさせる演奏♪
田園風景を感じさせる長閑な曲ですが、個人的には、もうちょっと親しみやすいメロディがあると良いかなって気がしたましたが、村治佳織さんのソロはとても素敵で大満足でした♪
2曲目のアランフェス協奏曲♪
1曲目のソロの段階でオケもミッチ(井上道義さん)も舞台に居たので、そのまま演奏するかと思いきや、ミッチらしくここでNC入ります(笑)
村治佳織さんと初共演とのこと。
村治佳織さんが強い女性であること(笑)
アプリコが良いホールで今日のプログラムに最適であることなどなど。
相変わらずのミッチ節でお話されてました(笑)
さて、アランフェス協奏曲なんですが、実はCDも持ってなく、全曲通して聴くのはかなり久しぶり。
しかも、初生!!
何かこれだけの名曲、今まで聴く機会もあったと思うのですが、なせかタイミングを逃していました。
そんな訳で、今回のミッチと村治佳織さん(彼女を実演で聴くのも初めて!!)との共演は、すごく楽しみ。
実際、演奏も素晴らしく、
第一楽章の軽快なメロディを村治さんのギターとオケの掛け合いも楽しげ♪
第二楽章では、照明を落とし、村治さんのギターとイングリッシュ・ホルンの掛け合いもイングリッシュ・ホルン奏者(ソロは南方さんかしら??)を立奏させスポット(ソリストの村治さんにも)を当てるなど、演出も凝っており、視覚的にも憂いを帯び有名なアダージョを楽しませてくれました♪
もちろん村治さんの情感豊かなギターも素晴らしく、ミッチ率いる都響も村治さんに負けじと濃厚に歌いまくり『さすがミッチ!!』と唸らせられました♪
余談ですが、イングリッシュ・ホルンのソロを聴いてると、ドヴォルザークの新世界の第2楽章がふと頭を過ぎり、どちらも哀愁を感じさせる旋律を朗々と吹くので、ロドリーゴは、新世界からの影響を受けたのかなぁとふと感じました♪
第三楽章では、村治さんのギターが軽妙に鳴り響き、オケも歯切れよく、ミッチの指揮姿もまるでスキップしてるみたい(ドクターXで岸辺一徳がスキップしてるシーンを彷彿させるような感じでした)w
初生アランフェスは、大満足!!
ミッチに促され、村治佳織さんアンコールあり。
アルハンブラ宮殿のトレモロの美しさは絶品!!
鳥肌立ちまくりでした♪
舞台中央に指揮台みたいな台があり、そこに村治さんが、ミッチは、指揮台置かず、舞台右より(ヴィオラ側)に譜面台を置いてました。
また、ギターは音量が小さいので、小さなPAで音量を増幅してましたが、大きすぎす、小さすぎず、いい感じのバランスで鳴っていました♪
休憩を挟み後半は、
お楽しみのチャイ5♪
チャイ5は、今年1月にリリア川口で下野さん読響でも聴き、そのブログでチャイ5愛を語っているので、良かったらそちらもお読みください♪→リリア川口 下野&読響
そんな大好きなチャイ5、ミッチ&都響は、見事期待以上の演奏をきかせてくれました♪
第一楽章出だしの運命の主題を吹くクラリネットを聴いた瞬間、これは名演になるぞと感じ、遅めのテンポでじっくり歌いあげながらも、グイグイとオケを引っ張り、決めどころでの金管やティンパニの豪快な響きは、これぞミッチ節炸裂って感じ!!
第二楽章で、ホルン首席の有馬さん(この前NJPに客演していたので、ここ1ヶ月は、有馬さんのホルンを聴く機会多しです)が渋い音色で朗々と吹く有名なテーマは、多少瑕はありましたが
とても素敵でした♪
後半も『眠りの森の美女』の薔薇のアダージョ彷彿させるような豊かな響きと立体的な音響効果は、さすがミッチと都響♪
ともかく濃厚。
でも停滞する訳でなく、音に活力があるので、テンポの遅さは、気にならず、またミッチもここはという箇所は、オケを煽るので、迫力もすごかったです!!
ゲストホルンに神奈川フィルのマドンナ豊田さんのお姿が!!
途中3番ホルン担当の彼女のソロもあり、そちらもお見事(因みに彼女は、下野&読響でもゲストで同じ3番ホルン、同じ箇所のソロを吹いてました)♪
この前は日本フィルでもお姿をお見掛けしたばかり(もちろん先週の神奈川フィル定期でも)、色んなオケで大活躍で、神奈川フィルファンとしては、嬉しいところです♪
残念だったのは、第二楽章後半から、後ろの中学生らしき男の子の豪快な鼾とピーって電子音(補聴器のハウリングかしら??)がずっと聴こえ耳障りだった点。
鼾少年の母親には、目で静かにしろと訴えたけど、ガン無視!!(なら連れてくるなー)
ピーって音は二階席からで、これはどうにもならず!!
ともかく一度気になり出すとそっちに気を取られ、音楽に集中できず、素敵なワルツの第三楽章のホルンのゲシュトプフ奏法や中間部分での木管の絡みなど聴きどころを逃し、残念…しかし、執念で雑念を払い、第四楽章は、集中して聴くことができ、ミッチと都響が奏でる素晴らしいフィナーレを堪能することが出来ました♪
第三楽章からミッチは、テンポ設定を早めに取り、フィナーレでも急緩のバランスを巧みに操り、堂々とした演奏!!
力強く響く金管、雷鳴の如く豪快に打ち込むティンパニなど、虚仮威しにならず、音楽として立派なものになるのは、ミッチの円熟の賜物♪
また14型と比較的小さめな弦楽セクションながらもアプリコの響きの良さに助けられ、同じオケでも芸術劇場や東京文化会館で聴くより音に厚みを感じ、豊潤な響きに酔いしれることができました。
ミッチ都響は、今年3月八王子でも聴き素晴らしいドヴォ8を聴かせてくれ(その時の感想です♪)、今日のチャイ5、やっぱりスラブ系の曲の指揮には定評のあるミッチならではのことはあります!!
終演後、大歓声も頷ける大名演!!
鼾とピーがなければもっと良かったけど、大満足でした!!
オケのアンコールは、なし。
(ちょっと残念)
サイン会あるかなと思いきやそれもなしでした。
プログラムにミッチが後姿では、パーヴォやエッシェンバッハとお客さんは、見分けつかないと書いてありましたが、あんなダンスするような指揮は、後姿でもミッチとしか思いませんよ(笑)
ところでミッチとは、こちらに越したばかりかな…地元の駅で偶然お見掛けしたことがあります。
そっち系??と思える坊主の男性が無理矢理改札を通ろうとしていたのですが、よくよく見るとミッチ(笑)
マネージャーみたいな方が慌てて駅員さんに切符を渡し、無事に改札を通れたところで、ミッチとは少しお話もでき、感激!!
プライベートでこちらに来たみたいでした。
そんな訳でミッチには何となく親近感覚えちゃうんですよね(*˘︶˘*).:*♡
2017.11.23(FRI)
15:00
大田区民ホール アプリコ大ホール