人はみな中学や高校に通っていた頃が一番多感な時代で有り、その頃夢中になったモノに感化されてその後の人生のベクトルを決めたというパターンも多いだろう。
まあ、直接的な生き様への影響度合いは別にしても感受性の強い時期に受けた刺激は一生忘れないもののようだ。
オイラの場合、たとえば音楽で言うと、ほとんど洋楽は聴かなかったため、フォークソングとかニューミュージックと呼ばれていた時代の楽曲に自分のルーツを見つけることができる。
そして小説で言えば、間違いなく片岡義男にたどり着く。
ある時、近所のコンビニストアの書籍コーナーにわずかにおかれている文庫本の中から手に取った本が片岡義男だった。
その文庫本のタイトルは
「ラジオが泣いた夜」
何ともタイトルの感じに新しさを感じて気になったのだ。短編が4、5本掲載されていたと記憶している。
そしてその本を皮切りに片岡義男を片っ端から読んだ。当時は角川や光文社から文庫が次々に出ていた時代だったが、既刊文庫をあらかた読み終えたら、新しく発刊される作品をことごとく買っては読んでいたものだ。
どの作品だったかは忘れたがあとがきで片岡氏が大藪春彦の「汚れた英雄」という作品と出会ったエピソードが紹介されていた。それをきっかけに大藪春彦もむさぼるように読んだものだ。
当時はちょうどオートバイに興味を持ち始めた頃だったというのが片岡作品や大藪作品と共鳴したのだろう。
片岡作品でオートバイというと真っ先にあげる人が多いと思われるのが、
彼のオートバイ、彼女の島
である。むろん、オイラも好きな作品だし何度も繰り返し読んだものだ。だが、なんと言っても一番好きだったのは
時には星の下で眠る
である。
内容については割愛するがとにかく多感な頃の木馬ちゃんの心に刺さった作品なのだ。
あとは何度かこの与太話で書いたこともあるが、
振り返れば地平線
という小説も好きだった。佐々木譲の作品だ。数年前に、わざわざ懐かしさのあまり買ってしまったけどね。
その辺の顛末は数年前の与太話に詳しい。
http://ameblo.jp/mokuba-red/entry-10935250051.html
ちなみにこの作品の続編とも言えるものも持っている。
http://ameblo.jp/mokuba-red/entry-11905402095.html
このリンク先をたどるの今日の与太話の冒頭に出てきた
時には星の下で眠る
に戻ってくる。(爆)
今夜の駄文は、ブログにおける回文スタイルを確立した画期的な与太話である。
バキッ!!(-_-)=○()゚O゚)アウッ!
まあ、最近、角川時代のものを中心に片岡作品が大量にKindle化されたことを知ったのでいくつか買って読もうかなと言う気分になっているところだ。