緋迷宮/ミステリー・アンソロジー | mokkoの現実逃避ブログ

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緋迷宮 (祥伝社文庫)/著者不明
mokkoの現実逃避ブログ-0422himeikyuu
¥620 Amazon.co.jp
発行年月:2001年12月
サ イ ズ:379P 16cm

女流作家ミステリー・アンソロジー
「突如めぐる、運命の歯車」
あなたの心に眠る、愛、嫉妬、疑惑、殺意・・・
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積読本消化月間です。
6年前から積んでおりました(^◇^;)
これも1991年~2001年の作品が収録されています。
ミステリというかホラーテイストというか
サスペンスというか・・・そんな感じです。

「おたすけぶち」宮部みゆき
十年前、大学生だった兄は仲間と共に事故で死んだ。
けれど兄の遺体だけが発見されていなかった。
誰が運転していたのかを争う裁判がようやく決着して
事故現場に向かった妹は、曼珠沙華で染められたハンカチを購入
そのハンカチは人も寄り付かない山奥の村で染められたという。
そして・・・

読むつもりはなかったんだけどね・・・
6年前は、知らなかったのよね・・・
割としつこい性格だったりするのよね・・・
まさか1作目に出てくるなんてね・・・
アンソロジーだから、しょうがないわよね・・・
初読みなんだけど、面白かったし(-。-;)
途中でなんとなく流れはわかるんだけど
結構ドキドキしてしまった(-_-;)

「カラフル」永井するみ
前職で同僚だった美和に誘われて、千鶴は新しいカーテンの生地を
選びに行った帰り、寸法を計るために彼女の部屋を訪れた。
数日後、彼女は自室で殺されたという。
刑事立ち会いの下、友人の部屋で感じた違和感とは・・・

1作(天使などいない)だけ読んでました。
一度ならず二度までもってやつですか・・・
まぁ~許せないだろうなぁ~とは思うけど
それはイカンだろう・・・(^◇^;)
切ないというか哀れだなぁ~(-。-;)
っていうか、前に読んだ作品も女のある意味
怖い部分を集めた短篇集だったと思うのだが・・・

「かもめ」森真沙子
橋の上から餌を投げ与えている男の周りに
何百羽ともつかぬカモメが乱舞している写真
その中に見覚えのある男の横顔が写りこんでいて
心臓が跳ね上がる。その理由とは・・・

これも1作()だけ読んでて気に入ってたんだった。
篠田節子さんの「神鳥 イビス」を連想しました。
巧妙な罠とでもいうのかしら・・・執念だわ。
ドーベルマンも怖いけど、カモメも怖いよぉ~
ホラーテイストのミステリですかねぇ~

「恋歌」明野照葉
運命の出会いなんて本当にあるとは思ってもみなかった男は
彼女と出会った瞬間に運命の出会いを信じた。
視線が絡み合った途端に彼女の事が手に取るようにわかった。
やがて結婚し、満たされた生活を送っていたのだが
最近、妻の様子がおかしい。
そして、夫の前に若い女が現れて・・・

初読みです。1冊、積んでました(^◇^;)
いやぁ~なんとコメントしていいのやら・・・
彼女と夫と彼女の友人の目線で話が進みます。
不思議ちゃん全開のお話なんだけど
こういう女性って確かにいるような気がします。
念の力の強い人っていうの?
女郎蜘蛛を連想したわ(^◇^;)

「彼女に流れる静かな時間」新津きよみ
元旦に届いた十六年前の手紙。
それはつくば科学万博を記念して企画されたポストカプセル郵便だった。
差出人は突然行方不明になり捜索願が出されていた友人からだった。
そこには21世紀を迎えた年の彼女の誕生日に会いましょうと
場所が指定されていた。そして……

アンソロジーで短編を読んでました。
殺人鬼の放課後 ミステリ・アンソロジー2or青に捧げる悪夢
ポストカプセル郵便って、あったねぇ~
あれを無事に受け取って、そこから何かが始まった人が
どれくらいいたのかなぁ~なんて思ってみたり・・・
女同士の友情にヒビが入る原因が男っていうのは
当たり前過ぎるとはいえ、その時の愚痴を16年経ってから
受け取ってもなぁ~(^◇^;)
まぁ~火サス的な結末が待っていたんだけどね

「ピジョン・ブラッド」篠田節子
夫婦もしくは婚約している人限定の公団住宅。
最初は男と住み始めたが、男が去った後も管理がずさんだった為に
追い出されることなく住み続け、その間に男が何人か変わった。
鳩の糞害にイライラしていたのだが、新しい恋人が出来ると
鳩も悪くないと思い始めたのだが、恋人が距離を置きだして・・・

こちらも1作(神鳥 イビス)だけ読んでました。
この人の鳥の描写は、どうしてこうもリアルなんだ?
好きなのか?嫌いなのか?( ̄へ ̄|||) ウーム
前に読んだイビスもリアル過ぎたけど、あの時ほど残虐的には
描かれてはいないんだけど、こういう静かな復讐みたいなのは
もっと怖いよぉ~
奪われた2つをキッチリ返してるあたりが余計に怖いわぁ~
こういう静かに事が進むのって、怖さが増します!

「葡萄酒の色」服部まゆみ
セレブな男の友人は熊のような風貌の貧乏画家だったりする。
片足を失った猫を拾ったことでアパートを追い出されることになり、
画家は一時期、男の軽井沢の別荘で世話になることになった。
男の兄が知り合いの美人の未亡人を妻に迎えることになったのだが
その未亡人と画家が会っているのを知人に聞いた男は・・・

初読みです。いやぁ~これはやられた!
何?何?って思ってるうちに事件が起こって
あっさり事故で解決されたことになっていたのに、最後の一言で
工工工エエエエエエェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェェエエエエエエ工工工って感じよ。

「鉄輪」海月ルイ
京都の露地にひっそりとたたずむ祠の奥には
呪詛の霊験を持つという古井戸がある。
呪詛の願掛けの丑の刻参りを7日間続けると願いは必ず叶うという。
子供に恵まれなかったものの幸せに暮らしていた夫婦だったが
夫が他の女に子供を生ませ認知したという話を聞いて・・・

初読みです。
いやぁ~京都と聞くと、mokko的には妖しい世界の入口。
しかし!怪異よりも恐ろしいのが女でしょ~
オチは何となく想像できたんだけど、女の怖さは十分に伝わりました。

「船上の悪女」若竹七海
とんでもないイタズラを繰り返して豪華客船の客や従業員を
テンテコ舞いさせている少年が階段から落ちて意識不明に。
父親やばあやは子供の面倒を従業員に押し付けたまま。
ところが少年は睡眠薬を過剰に摂取していたことがわかり・・・

こちらも1作(古書店アゼリアの死体)だけ読んでました。
少年の看護をしている従業員の目線と、少年の日記で
物語は進んでいくんだけど、これは予想外の結末でしたぁ~
っていうか最後のドタバタに心臓バクバクしました
これは面白かったぁ~(o^o^o)

「一人芝居」小池真理子
人を目の前にすると、オドオドして思った事の半分も口にできない。
だから彼は大好きな刑事ドラマの主人公のようになれたらと妄想する。
時には、鏡に向かって刑事のセリフを真似してみては悦に入っていた。
そんな彼が美貌の人妻に恋してしまい・・・

大昔に何冊か読んだことがあるけど、覚えていない(^◇^;)
それでも読み易いという印象だけはそのままでした。
っていうか、色んな女の側面を暴露したような話が多い中
これも女といえば女なんだろうけど、相当に哀れな男の話でもあって
これはもう笑うしかない。苦笑いっていうの?(^_^;)
やはり妄想は頭の中でやるからこそ楽しめるのであって
それを表に出しちゃったらダメだってば(^◇^;)


どれも読み易いので、気分転換や暇な時にでもどうぞ♪
同シリーズは他に「緋」「蒼」「紫」「紅」「翠」があります。