桜さがし (集英社文庫)/柴田 よしき
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中学時代から十年来の仲間である歌義、陽介、綾、まり恵の四人は、
今は作家として京都郊外の山奥に独居する恩師・浅間寺の
ログハウスに招待され、その途中の山道で一組の男女と出会う。
幸福そうに見えた二人だったが、一ヶ月後に心中死体で発見され…。
出会いと別れ、つらい恋、そして事件。
四人に訪れる人生の岐路。古都の移ろいゆく季節の中、
せつない青春群像を描く、傑作ミステリ連作集。
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二度目ましての作家さんです。
現在は作家として京都郊外の山奥に暮らす浅間寺竜之介と
中学校で教師をしていた頃の教え子の綾、陽介、歌義、まり恵。
4人それぞれが抱える問題を乗り越えて行く過程で
彼らの側を事件が通り過ぎていく。
京都の街中を歩いてるような感じで景色を楽しみながら
時に、探偵もどきを演じながら、時に切ない想いを共感して
明るい未来に心ときめかせて終わるので読後感は爽やか♪
ミステリ連作となってますけど、ミステリ色は薄いです。
浅間寺が飼っているチャウチャウの雑種が欲しい!
そして活字で関西弁を読むのって、何かいいなぁ~
アリスシリーズで慣れたから、とても優しく感じます♪
「一夜だけ」
右京区郊外の掘っ立て小屋ログハウスに招待された浅間寺の
教え子4人組み。
道中で車が車が脱輪していた女性を助け、同伴の男性と共に
浅間寺の家で楽しい一夜を過ごすのだが、幸せそうに見えた男女が
一ヶ月後に心中死体で発見され…。
「桜さがし」表題作
切迫した様子で京都で4月下旬に咲く桜を探している女性。
殺人事件のアリバイを証明する為だというのだが・・・
タイトル通りに、桜を探し回ります。
あの緑の桜も出てきます(○ ̄m ̄)
「夏の鬼」
挨拶程度のつきあいしかなかった年下の学生に
思いがけず誘われて、一緒に節分祭に行くことになった綾。
楽しい時間を過ごすのだが・・・
あの教授はザマーみろ!です。
捨てきれない想いと新しい出会いと別れ。そして再会。
あの手紙は落ちるでしょ!
彼が見つけた夏の鬼。たまらんとですv(〃>∇<〃)v
「片想いの猫」
九条の東寺に市がたつ。
門前通りは骨董や古道具の露店で埋まっている。
陽介と女性は束の間の時間を楽しんでいた。
その後、歌義から事件に関係する証拠写真を見せられた陽介は
写真が撮られた日に、同じ場所にいたことに気付き
殺人容疑がかけられた女性の家に向かうのだが・・・
さすがに事件の展開は読めてくるんだけど
ここではやはり、陽介でしょう(^◇^;)
市がたつ・・・どうも別の人を探したくなります(○ ̄m ̄)
「梅香の記憶」
婚約発表をしたばかりのスーパーモデルが浅間寺と密会している?
スーパーモデルを尾行していた歌義は、黄色い梅を探す事になる。
そこに隠されていた事件とは・・・
これは桜ではなく梅探しですね。
読んでいてピンときましたけど(^◇^;)
「翔べない鳥」
ペンギンが空を飛ぶ!という電話の直後に襲われた歌義。
何故、歌義は襲われなければならなかったのか・・・
子供の空想と嘘の違いをどこで見分けるかなんて
わからないけれども、なんともこれは後味がよくないなぁ~
「思い出の時効」
京都にいながら観光地に足を運んだ事のない綾は
まり恵に案内されて観光地を巡っていた。
一乗寺下がり松のバス停のそばで中年の女性に
小さな草鞋を探していると話しかけられ・・・
木を傷つけてはいけません!
「金色の花びら」
「そう言えばお前の好きな真由美さん、この頃来てくれんな」
飼い猫サスケに話しかける浅間寺。
彼女が来られない理由とは・・・
4人それぞれの旅立ちと、浅間寺の好きな真由美さん。
なんかいい終わり方だなぁ~v(〃>∇<〃)v
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桜特集です。
本当はこれを最初にもってきたかったのよね・・・
いかにもなタイトルでしょ(^◇^;)
桜宵 「香菜里屋シリーズ」
桜闇 「建築探偵 桜井京介の事件簿」 短編集
夜叉桜 「弥勒の月」の続編