正直、悔しいくらい腹立つくらい面白かったですよ!!

親のひいき目かもしれません。(親じゃないけど)
相当面白かったですよ。はい、ちょっとそこいらの劇団や演劇人には悪いけど「どうせ学生劇団じゃん?」なんて侮ってほしくないですね。
悪いが、前売ン千円取ってる芝居よりクオリティ高かったと思います。(断言)

頭突木大地君の作品は昨年10月の「ぶっ挿したい」以来です。
相変わらず「人」の欲望を描く、描き方が段々秀逸になってきていて、ドロドロしたところがある話なのにさらっとしている。実に描き方が巧い。

事故で死んだ3人の男の肉体をつないでできた男。
その3人の男の遺族たちがそれぞれの男への異常な欲望を共存させて生活していたが、そこに警察官を名乗る女が現れることで、バランスが崩れ話が展開する。

それぞれの欲望が重なり男を自分に引き寄せる。
眠りにつきたい男を「寝たら死ぬぞ」と寝かさないのは何よりも自分たちの欲望のためだ。

後半からは登場人物であるはずの警察官が脚本に干渉し、ストーリー展開をいじってしまいます。
これもまた欲望の葛藤。

正直、こういう脚本家が本編に出てきてしまう展開は、多くは白けてしまって面白くなくなってしまうのだが、今回の西一風は一味違いました。
ここが巧かった。
おそらくは、テンポがよく見ている側の集中力を切らさないような工夫が良かったのではないかと思います。

最後まで全く飽きませんでした。

さらに、役者もかなり良かったですね。
立岡さんはベテランなので申し分ないとして、後の1.2回生達もかなりうまくなりましたね。
特に1回生達、昨年観たときはどうなるかと思った人もいましたが、皆しっかり自分のキャラクターを立てていて、かつ、そのバランスが絶妙によかった。

それが、細かいところでやっている芝居が活きてくるという結果につながっていると思います。
おそらくはスタッフを含む芝居にかかわっているすべての人間が主体的にアイデアを出しているからできることなのだと思います。

悔しいなぁ・・・
市川君や田中次郎君達がいた頃もそうだったけど、西一風は僕らの頃よりはるかに面白い。
いや、ずっと進化し続けてくれているのかもしれない・・
自慢できる後輩たちがたくさんたくさんいるというのはうれしいことだけど、やっぱり悔しいなぁ・・・
30年ほど生まれるのが遅かったか・・・・くそう!

写真は公演終わった後の後輩達です。

寝たら死ぬぞ1

寝たら死ぬぞ2

久しぶりのロブ・カールトンは元立誠小音楽室でした。
一昨年9月のトーストマスターズ以来ですので、1年半ぶりです。

まずは、仕事の都合で大遅刻。
最初のくだりは観れませんでした。
舞台は1900年よりちょっと前くらいのアメリカ。
ある富豪の豪邸のシガールームで4人の富豪が繰り広げる会話喜劇。

本当にオーソドックスな会話劇で、ドッカーンと笑うというよりクスクス笑いの連続。
お客はゆったりと構えて舞台で繰り広げられる会話喜劇をじっくり愉しむという感じは相変わらずでした。

お客はまるで「水戸黄門」や「大岡越前」を観るように、いつもの展開を楽しみにしているだけあって、最初からすんなりお芝居に入ってゆく。

「オーソドックスな喜劇を目指しているんです」と以前村角太洋さんがおっしゃっていましたので、まさに狙い通りの展開なのです。
安心して笑わせて頂きました。

ただ、ちょっと今回は気になるところが・・・・
私が拝見したのが初回ということもあったのでしょうけど、どうにも間が狂っている感じのところがいくつかあったのと、役名をとちっている箇所が散見されていて、とても仕上がりが粗い感じがしました。

オーソドックスであればあるほど、セリフをかんだりとちったり、間が合わなかったりというのはごまかしが効かなくなりますし、芝居の仕上がりに大きな影響を与えてしまいます。
なにせ「勢いで持ってゆく」タイプのお芝居ではありませんし。
逆にむしろごまかさずに、拾って芝居にしてしまった方が良いくらいです。ま、たくさんありすぎたら収集付きませんけど・・・

今回はそこがとても気になりました。
初回だからというのは言い訳できませんしね。

演出の狙いがわかるだけにちょっと残念です。
でも、また観に行きます。

写真はまた撮り忘れましたのでチラシです。

ロブカールトン7F
2月1日の話ですが、月面クロワッサン(以下月クロ)の「無欲荘」を観てきました。
最近、月クロは観に行けていなかったのですが、西一風後輩の稲葉君の初作演とのこと。
これは絶対行かねばなりません。

着想はなかなか面白かったと思います。

食べることをやめてしまうことが流行り、多くの人が食欲を無くした世界。
男は姉に箱に閉じ込められ、姉は行方不明。世話をしてくれる人はいる。
ま、食欲がないから困らないんだけど。
ちなみに元々はその姉が書いた本が元で食欲を喪失した人が増えたという設定。

その姉が戻る。
そんな中、4年間(5年だったかな?)絶食していた人が出て・・・と話が展開してゆく。

不条理の設定自身はとても面白かったと思います。
また、音効操作をしている稲葉君がそのまま登場人物になってゆくのも面白いアイデアです。
ただ、ちょっと設定が乱暴な感じがしました。
生命の維持が困難な不条理って、もう少し細かく設定を考えておいた方がほんとは良いと思います。

それと、終わり方がなんだかとてもあっさりしていて、とても物足りない感じがしました。
これは、稲葉君の優しい性格から来るのだとは思うのですが、一人一人の登場人物の話を丁寧に終わらせているので、不条理に始まった割にまじめに終わってしまい、ちょっと違和感を感じました。

それと、演技ですが、これは丸山交通公園さんや横山清正さんとかのキャラが爆発していて大変面白かったのですが、全体的にはとてもバランスが悪い感じがしました。
極端な演技を引き立てる抑えた演技も必要だったかなと思います。

さて、厳しめに書きましたが、最初に書きましたが着想は面白いと思いますので、ぜひまた作演出にチャレンジしてほしいと思います。

えー・・写真はすっかり撮るのを忘れました・・・・
ですので写真なし・・・
すいません。ガーン
辻野加奈江さんが主宰を務めるチャイカ。
はじめての観劇でしたが、行って参りました。

今回は5つの小作品を2作品ずつ、6ステに分けて行われるもので、私が観たのは二人芝居の「来訪者」と辻野さんの一人芝居の「トイレの穴子さん」。
この2つが全く毛色の異なる作品でした。

まずは「来訪者」。
女の部屋で、彼氏といっしょに女の両親を訪ねてくるのを待つというシチュエーション。
女は親に会わせるのを嫌がっている。
そこに母親から電話がかかる。どうやら遅れるらしい。

ところが、どうやらどんどん両親は彼女の家から離れてゆく。
そのあたりで観ている側も違和感を感じ始める。携帯がない、ナビがない、大体シチュエーションが変。
女が掃除らしくない、掃除を始める・・・そして、父親が何かに襲われけがをする。それでも母親は平然と電話をかけてくる。「少し遅れるわ」と。

作品の持つズレ感と不思議なシチュエーションを観る側のイメージでいろいろと膨らませてゆくという志向でしょう。
凄く不思議な感覚になりましたが、しっかりお芝居に引き込まれましたし、面白かったです。
この不思議さをうまく表現できなかったのであらすじを書いてしまいました。

さて「トイレの穴子さん」。
こちらは一転シュールなコメディ。
しかも、辻野さんのテンション高すぎくらいのハイテンション。
20年間小学校のトイレの地縛霊になり続けていて、もはや女の子ですらなくなってしまった穴子さんのお話。
その穴子さんを見える人が出てきたという流れなのですが、途中で便器から穴子さんの得意料理「カレー」を取り出し、観客に食べてもらうというちょっと驚く流れ。

しかも、その役・・・なんと私でした。
まー辻野さんの勢いがすごいので思わず食べてしまったのですが、あ、おいしかったですよ。
後で辻野さんにお聞きしたところ、お客さんが食べない場合の筋も用意していたらしいです。
ところが今まで食べなかった人いないらしいですね。
それは辻野さんのパワーに押されているからでしょう。

とにかく随分笑わせて頂きました。

今回の二本の小作品。二本とも違いすぎるほど毛色が違いましたが、シアターカフェNyanという空間の雰囲気にはぴったり。京都の小劇団とはまた違う雰囲気で(うまく言えないのですが)とても面白かったです。

写真はそのNyanの写真です。

Nyan
昨年の春以降、京都市内を営業車で回ることが多くなり、再びラジオを良く聴くようになりました。
良く聴くのはFMCOCOROとαステーション。

Youtubeやニコニコ動画などでどこでも動画を観れちゃう時代なんですが、そういう時代にこそなんだか声だけで伝えるラジオって、やっぱりいいなと思います。

ちょっとした話題だけでなく、DJの方の人柄や、その方の普段の生活なんかも伝わってきて、そこに共感できるところもあり、なんだかほっとしたり、安らいだりします。

FMCOCOROですと、ターゲットが40代~60代ですから、懐かしい聞き知った曲がたくさんかかるのでほっとしますしね。

また、知らない若いアーティストなんかも、結構ざっくばらんに話してくれたりしてなかなか面白いですしね。

好きなDJはFMCOCOROだとAFTERNOON DELIGHTのMEME(メメ)さん。
αステーションだとSUNNYSIDE BALCONYの寺田有美子さん、KYOTO AIR LOUNGEの西村愛さんですかね。

女性DJばっかりなのはご愛嬌で。
声が好きなのは寺田有美子さんですね。寺社仏閣好きというのも共感できますし。
しっかりした感じの方ですが、たまにマジボケするのもとても好感が持てます。

昨年の11月ごろでしたっけ、FMCOCOROのMEMEさんのAFTERNOON DELIGHTにポールマーカットニーが電話してくるっていうことがあり、偶然聴いていまして、当然全部英語でしたけど、MEMEさんの緊張感と感激がもろに伝わってきて良かったですね。思わずもらい泣きしてしまいました。(笑)

10代の頃、ずっと仲良くしていたラジオと50歳を目前にしてまた仲良くなりました。
末永くお付き合いしたいです。

写真は営業車のラジオです。

営業車のラジオ