市川タロくんの個人ユニット「デ」

市川君がやるんだから、きっときっと芝居っぽくないだろうな・・・と期待した通りのお芝居、いやパフォーマンスでした。

場所は東山三条「カオスの間」。

まさにカオス。

年代も、所在も、まさに混沌とした骨董屋というべきか、そんな謎のスペース。
とにかくよくわからないが味があるがらくた満載のスペース。
そこで、「詩」のようなパフォーマンスがごく普通にずっとそこにあるかのように始まっていました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-カオスの間1

そこにある「モノ」にひとつひとつ「ストーリー」を加えてゆく。

「これは、東君が大好きな扇風機でした・・・・」

「これは足立さんが好きなCDでした・・・・」

というように。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-カオスの間2

ここにあるすべてがパフォーマンスの種になってゆく。

時には一人が部屋に閉じこもり、また這い出して

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-カオスの間3

役者は山分君と崎田さん。
二人の集中力はさすがでした。

私が観たのは土曜日でしたが、翌日曜日はさらに観ているお客の一人が芸術論を論じ始めると言うハプニングがあったそうで。
ぜひ、それも観てみたかったです。

市川君らしく、マレビトの会やチェルフィッチュの影響を色濃く受けている感じでした。

でも、毎回思うのですが、静かでもいいから、何かの「展開」が欲しい。

「展開」しないなら、これは路上のパントマイムでもよいということになってしまう。
(あ、もちろん路上のパントマイムが良くないと言う意味ではありません。)

つまりはせっかくこの「カオスの間」を使っているのなら、二人の役者の間でもっと「展開」があっても良かったのにと思ってしまいました。

まあ、それをしないのが市川君なんですが。

ひとまず、彼が「デ」というユニットを立ち上げたのはとても興味深く、また、彼の作品を観てみたいと思わせる作品でした。
いったいこの3時間のお芝居を創るために、このVOGAの方たちはどれくらい膨大な時間と労力をかけたのだろうか。
それを思うと、驚きを通り越して、尊敬の思いでいっぱいです。

僕はVOGAのお芝居を観るにはあまりに予習が足りなかったようです。
まるで、普通のお芝居3~4本分観たくらいの怒涛の情報量。

3時間という長さだけではなく、そこに盛り込まれたストーリー、照明、舞台、映像、音響、そして、何よりシンクロする役者の集団での動き。
さすが、維新派の流れを組む人たちだなと思います。

1945年8月15日すなわち、太平洋戦争配線の日を挟む「あとさき」が舞台。
ニューギニアで戦う79連隊、そこで戦う兵士、そして内地で帰りを待つ女達。
そして、終戦。
随分してから、現地人に助けられたと言って帰ってきた夫は・・・

まだ公演中なのであらすじをなぞるのはこれくらいにします。

実は、私の祖父は沖縄戦の生き残りでした。
米軍の捕虜になり、終戦後随分経ってから帰国した時、自分の墓が立っていたと言います。
何度か戦争の話をしてほしいと祖父にねだりましたが、元来気の小さい祖父はほとんど語ることなく死んでゆきました。それほど悲惨な体験だったのでしょう。

家庭の分だけ悲劇があり、そして生き残った人たちのそれぞれの胸に決して打ち消すことのできないそれぞれの想いがあり、それでも時は流れ、戦争から少しずつ遠ざかってゆく。

「残像」というセリフが印象に残りました。

照明も映像も音響も舞台もどれもすばらしいものでしたが、このお芝居でもっとも評価すべきは「役者」に尽きると思います。

随所に盛り込まれた集団でのムーブはとてもシンクロしていて、どれも情景や心象をありありと表現するもので、ずしんと心に響いたり、やんわりと寂しさを奏でたり、舞台の上から感情のうねりを起こしてくれました。

終った後、正直ぼーっとしてしまい、楽屋も訪ねずふらふらと家路についてしまいました。
正気に戻るまでずいぶんと時間がかかりました。

ただ、今思えば、途中で退席するお客さんがいましたので、本来であれば途中で休憩を入れるべきだったかもしれません。まあ、賛否あると思いますが。

福田君と滝沢さんの演技はすばらしいものでした。
セリフのひとつひとつ、動きのひとつひとつが心にぐっと来ました。

最近、もう少しお芝居は簡単に創るのが、主流だと聞きます。
一方でここまでいろいろとものを盛り込んだお芝居もあるのですね。
ただ、これだと、あまりに公演を打つこと自体に相当な労力がかかり、頻繁には公演を打てなくなります。
それは、どう考えたらよいか、まだ私には勉強不足で解りません。

もう少し考えてみることにします。
先月のこと、旧友Oと飲んで歩いた道すがら、「よさそうな店だな」ということで今月訪ねたお店。

大正解でした。
もちろん、料理はばっちりどれもおいしく、そこそこリーズナブル。

まずは刺身盛り合わせ

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-刺身盛り合わせ

特に美味しかったのはこの合鴨と白ネギを焼いてわさび醤油で食べるもの。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-合鴨と白ネギ

れんこんと海老の挟み揚げも絶妙でした。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-てんぷら

そして何よりびっくりしたのは数奇な縁。

まず、オーナー兼料理長木下さんが京都出身旧友Oと小中高が同じ!
もちろんOが先輩ですが。
でも、これは京都ならまだあり得る話。

ところが、焼き方の吉川君。
なんと、私と小中がいっしょ。
さらに、実家が隣町!
私が住吉3丁目で吉川君が2丁目!
こんなことってあります?

双方びっくり!

写真はその吉川君です。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-ヨシカワくん

で、話はまだ終わりません。
このお店を出てすぐ近くのバーカルバドールへ。
このお店はDigiStyle京都の北さんのコーナーでご紹介しているのですが、今まで行ったことはありませんでした。
9席しかないお店。
偶然空いていました。

あらゆるグルメサイトのどこにも載っていないこのお店。
北さんのご紹介だからDigiStyleだけ載せたそうなんです。

「大平印刷のものです」とお話しましたら、マスターはすっと北さんが大好きだったカクテルを作ってくれました。
北さんを偲びつつ・・・・・乾杯。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-バーカルバドール

京都へ帰ってきて2年半、出会いがいろいろあります。
今年で8回目となる「駅伝ライブ」が11月6日に開催されます。
今年は、恒例のユニセフ「ハンド・イン・ハンド募金」協力と合わせて3月11日の東日本大震災により被災し、困難な状況にあるこども達への募金活動とを併せて行われます。
ジャズ、フォーク、ポップスなどいろいろなジャンルのミュージシャンが13ユニット以上、ボランティアとして参加いたします。収益金は、ユニセフの「東日本大震災緊急支援募金」と「ハンド・イン・ハンド募金」に、寄付されます。

昨年、私は1観客として参加しました。今年はボランティアスタッフとして参加させて頂きます。
ぜひご来場ください。

第8回 駅伝ライブ

●東日本大震災 被災者支援!
 今こそ、音楽の、歌の力を!北の空に思いを寄せて!
●ユニセフ「ハンド・イン・ハンド募金」協力
 届けたい!すべての子どもたちに、命を守る方法を!

日時 2011年11月6日(日) Open 11:30 Start 12:00~

場所 集酉楽(しゅう・ゆう・らく)サカタニ
   喫茶ルーム&楽々ホール&ファミマ店頭

参加協力券 500円(チケット制) (中学生以下無料)
      ※領収印のついた半券提示で、何度でも入場できます。

参加ミュージシャン
京都市立池田東小学校すいんぐきっず(ジャズ)
村治進&今井まみ(ジャズ)
セラミックボーイズ(フォーク&ロック)
豊田勇造(フォーク&ブルース)
ひょうたん島(ほっこり系音楽)
徳田恵美(津軽三味線)
北村サユリ&井戸口BON(ポピュラー・ジャズ)
澤田好宏&大坂城ジャグバンド(フォーク&日常生活カントリー)
京女大ダンスクラブUnlimited(ダンス)
fulare_pad(オリジナル)
J-MAC'65 with 宮原春彦(GS&POPS)
沖縄音楽のなぁ!(沖縄音楽)


協力 NPO法人音の風、沖縄音楽のなあ、ひょうたん島、ファミリーマート
   松本酒造(株)、日本名門酒会、司牡丹酒造(株)、まち・みらい東山
   集酉楽サカタニ

詳しくは集酉楽(しゅう・ゆう・らく)サカタニWebサイトで
→http://www.sosake.jp/


mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-駅伝ライブ
今週はバタバタでなかなかブログ更新できませんでした。

さて、日曜日のこと。
二条通りを西から東へ歩き、さらに一条通りを東から千本まで歩きました。
翌、月曜日に今度は一条通りを西から東へ歩いてみました。

まずは清滝道との合流点からスタート。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-清滝道

すぐに大覚寺前の碑が左手に現れます。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-大覚寺前

このあたりはいわば田園地帯。
一面の田んぼではちょうど稲刈りをしておりました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-京都の稲刈り

少し進むと左手に広沢の池が現れます。
数々の時代劇のロケ地として使われていますね。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-広沢の池

さらに進むと山越一条

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-山越一条

このあたりはいわゆる「きぬかけの道」ですね。
ランニングをしている人が結構いました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-福王子

福王子まで来ました。
そこの交差点近く、酒屋さんの軒先にこんな碑が

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-ぢのくすり

なんでぢのくすりなんだろう・・・・

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-仁和寺
さて、仁和寺です。
ここを過ぎるときぬけかの道から一条通りがわかれます。
そして右手に妙心寺北門が現れます。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-妙心寺北門

少し行くと、今でも立命館の学生も良く通うお好み焼きジャンボ。
私も学生時代お世話になりました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-お好み焼きジャンボ

さあ、ついにきました。馬代一条。
私たちの学生の頃は一条馬代って呼んでいました。
♪あ~あ、ときおり雨の~ふ~る 一条馬代で待っている~
「恋人も濡れる街角」の変え歌なんですけどね。
初期西一風OBならわかりますよね。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-馬代一条

さて、西大路との交差点の手前にすごく素敵な洋館が現れます。
衣笠会館と言いまして明治38年にできた煉瓦造り2階建ての洋館で、衣笠会 繊維研究所っていう看板もさがっています。平日午後なら見せて頂けるとのこと。
さすがにここは知りませんでした。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-衣笠会館

大将軍商店街に入ると左手に「猿基地」というお店が、食べ物屋さんみたいですけど、まだ行ったことがありません。今度行ってみます。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-猿基地

大将軍商店街と言えば、妖怪ストリートとして町おこしをしています。
ですので、それぞれのお店の前には、思い思いの手作りの
↓こーんな妖怪や

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-妖怪1
↓こーんな妖怪が現れます。
 結構面白いですよ。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-妖怪2

さて、そろそろ千本が近くなってきました。
七本松の交差点には以前もブログでご紹介したちんちん電車の碑があります。
この細い道をちんちん電車が走っていたというから驚きです。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-ちんちん電車の碑

千本が近くなったあたりはかなり町家が入り組んでいます。
ですので、路地にはこんな集合型の表札がちょこちょこ見受けられます。
この奥にこんなに家があるんだと驚きます。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-集合表札

さあ、千本一条につきました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-千本一条2

やっぱり歩くことではじめて見えてくる景色があります。
また、歩きたい。そう思った3連休最終日でした。