自ら苦労してこれを人に頒つ | 格言とその意味

格言とその意味

廣池千九郎先生の格言とその意味をUPしていきます。


 自分が苦労して自分がその結果を享受しようということは全く利己主義であります。
現代においては国民もしくは人類を指導せねばならぬ地位もしくは職業に ある人々が、いずれもみな自己もしくは自己の団体の利益にならぬことには、一厘《いちりん》の金も出さず、一臂《いっぴ》の力をも貸さぬのであります。
か の慈善事業・公共事業のごときも真の道徳心から出《い》ずるものは甚だ少ないのであります。
これ何人《なんぴと》にも徳を積むということが出来ぬ訳であり ます。
いま最高道徳は、自己の苦労して出来た結果をもって、一般の人々を幸福にしようとするのでありますから、徳を積むことが出来るのであります。

               広池千九郎WEBSITE格言の間より