担任教諭(自殺)による教え子男子への性加害の検証番組(NHK首都圏ナビ)
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性犯罪・性暴力などの被害者が、その後の経過において、更なる心理的社会的ダメージを受けることをセカンドレイプ(性的二次被害)といいます。その加害者像としては多種多様ですが、ごく身近な友人などによるものもありえましょう。
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参
NHK みんなでプラス 2022年6月24日
親や友人からのセカンドレイプ 性被害者の二次被害を防ぐためには - 性暴力を考える
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性被害はいわゆるいじめの極致でしょう。「いじめはいじめたものが十割悪い」同様に、性被害は性加害を行った者が十割悪いことは言うまでもありません。しかし、例えば加害者が所属する学校当局なども含む行政やそれに類する機関の事案の扱い用によっては、事情をよく知らない第三者あるいは第三者群がセカンドレイプの加害者となることもなきにしもあらずと思われます。
NHK報道によると冒頭リンク記事の被害当事者およびその保護者のお二方は、強制わいせつ容疑で逮捕された教師が逮捕後に自殺したことをめぐりその後、同級生などからひぼう中傷にあったなどとして26日、東京地裁に練馬区に対して損害賠償を求める提訴をされ、同日、ご両親が都内での会見で述べられました。
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NHK 首都圏のニュース 02月26日 17時57分 引用
ひぼう中傷にあった”男子生徒と母親が練馬区に賠償求め提訴
略
被害を申し出た結果、教師や校長は謝罪しましたが、担任の変更や警察への通報などはしなかったということです。
生徒と母親が警察に通報して教師は逮捕されましたが、教師は釈放されたあとに自殺し、生徒は同級生などから、ネット上で「うそだ」とか「教師が自殺したのはお前のせいだ」などとひぼう中傷を受けたということです。
生徒と母親は、学校には警察に通報する義務があったのに行わず、生徒へのひぼう中傷にも適切に対応しなかったため苦痛を受けたとして、練馬区に330万円の損害賠償を求めています。
母親は「学校側が生徒や保護者に真実を正しく伝えていればひぼう中傷を受けることはなかった。息子が苦しい思いをしても、学校は味方になってくれなかった。同じような思いをする生徒を出したくない」と話していました。
訴えについて練馬区は「訴状が届いていないので、コメントは差し控える」としています。
追記
朝日新聞デジタル 2024年2月27日 6時00分 引用
性加害疑惑の教諭の死巡り中傷 生徒が練馬区を提訴「対策不適切」
記事画面
追記ここまで
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結果的に今回提訴の俎上に上がった練馬区教委の対応は、まだ双方とも年若い被害者と加害者とされる同級生などを分断してしまう形になったのではないでしょうか?むろん東京都教育庁(都教委)も当事者でありましょう。
むろんこれから審理される事案の是非を軽々に述べるここで述べることは差し控えますが、おそらくは仲むつまじかったであろう両者の関係を察するにつけ、今回の事件や提訴を契機に同様の分断が生じないことを願わざるをえないところです。
追記