前欄、前々欄にて言及した、今年1月、山口県防府市内の路上で男子中学生への全治約15日間のけがを負わせ強制わいせつ致傷罪に問われていた63歳男性被告人に対し、山口地裁は16日の裁判員裁判の判決公判にて、懲役4年6月(求刑・懲役7年)の実刑判決を言い渡しました。
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毎日新聞
強制わいせつ致傷:懲役4年6月判決 63歳被告に地裁 /山口
判決によると、○○被告は今年1月、県内の路上で男子中学生に声をかけ、近くの空き地に連れ込んで体を触るなどし、全治約15日間のけがを負わせた。
井野裁判長は「通りがかりの男子に執拗(しつよう)かつ強度なわいせつ行為をした。傷害結果も軽くなく、被害者の精神的苦痛も大きい」などと述べた。
https://mainichi.jp/articles/20170617/ddl/k35/040/616000c
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致傷の全治は約15日で済んだのかもしれませんが、心的外傷への完治は到底15日程度では済まないものと思われます。厳しい判決には前欄でも示した被害体験流布やその心配を余儀なくさせられたことなどへの責任も含まれているのでしょう。
63歳の被告人に家族がいるのかどうかは定かではありませんが、係累等関係者がいるとするならば実名報道されたことでそれらの方々へも迷惑がかかったことは容易に察せられましょう。
「通りがかりの男子」とは報じられているとはいえ、下校中の好みの少年を目にしての衝動的行為だったのか、前々からこの少年に目をつけていたのか、あるいは以前から少年と顔見知りであったのかどうかは記事だけでは定かではないとは思いますが、いずれにせよ自らの愚行には言い渡された服役という形で責任をとってもらうしかありません。むろん、起訴事実を認めながらも量刑が重すぎるとしての控訴は可能ですが、それをしたとしてはたして棄却されることなく上告審にいくのかどうかは私見では疑問です。
また、この種の事案は対岸の火事としてとらえるだけではいけません。いかなる人間もいつどこで理性が崩れるのか分かりません。自分のためにもそして性別・年令等を問わず自分が愛おしいと思う相手方のためにも、今回報じられた63歳男性の愚行とその顛末は誰しもが他山の石となすべきでしょう。
追記
男子中学生の下校中の受難は熊本市でも発生・発覚しています。
同
強制性交等容疑は強制わいせつ致傷判決以上の量刑が予想されます。
同
男児が、70歳位の男(逃亡中)がわいせつ被害(神戸市)から思うところ
同
追記