映画『アイアンクロー』を見に行く | 上条武術研究所

上条武術研究所

プロレス・サンボ・合気道を経験。
月刊秘伝読者。
○現在の活動
・自宅ジムを開放(不定期)
・武術系、介護系の同人誌制作

場所はコロナワールド小倉。
地元北九州トークで申し訳ないですが、私の場合、映画を見に行く時があるとすれば、リバーウォークかチャチャタウンに行きます。

コロナワールドは小倉駅から送迎バスが出ているとは言え…いや送迎バスが出るくらい少々遠い場所にありますので。
コロナワールドには初めて来たのですが、スーパー銭湯を中心にボーリングやゲームセンター、お土産屋などがある総合エンターテイメント施設でした。
私の好きなゴーゴーカレーもある。たまにスーパー銭湯に行くのはありかもしれない。
で、コロナワールド内にシネマワールドという映画館があります。


さて、本題のアイアン・クロー。
以下、ネタバレもあるかもしれませんので、まだ映画を見られてない方は注意して読んで下さい。

プロレス界には【エリック一家の悲劇】と呼ばれる話があります。
これは1960~70年代に活躍したプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックの息子達が次々と事故にあったり自殺で亡くなっていったことを表します。
フリッツ・フォン・エリックの必殺技が【アイアン・クロー】で、この映画『アイアン・クロー』はこのエリック一家の悲劇を描いた作品です。

なお、観客は5人。エリック兄弟の数より少ないやんけ!
逆に公開初日、北九州、ナイトシネマという条件で、5人のレトロプロレスファン(と思う)がいることを嬉しくも思う。

私はリアルタイムで、フリッツ・フォン・エリックは知りません。世代的にエリックの息子達すらも実は知りません。
プロレスファンなので知らないことはないですが、あくまで後追いで知った世代で、具体的な記憶で言うと、殺人魚雷コンビ時代のテリー・ゴディを知って、そことは別に雑誌の付録か何かビデオ安売王かで『世界のプロレス』の映像を初めて見て、ゴディを通じてフリーバースを知って、ダラスのプロレスがあることを知って…みたいな感じだったと思います。

ですので、エリック一家の悲劇と言えば、フリッツ・フォン・エリックを中心に考えてしまっていました。プロレス史を教科書的にだけ知っているという感じでしょうか?

しかし、この映画は健在であるケリー・フォン・エリックの視点で描かれています。
そうなると、エリック一家の悲劇に対する見方も変わってきますね。  私にとっては新鮮でした。

あと、エリック一家の悲劇を描いた作品と聞くと、自殺をした兄弟の真相究明みたいな考察もあるのかなとも思いましたが、そういうのではなかったです。
勿論、ステロイドやドラッグのシーンも差し込まれていますし、マイク・フォン・エリックの死に関してはプロレスラーの受身の過酷さみたいなの描かれてましたし、フリッツ・フォン・エリック夫婦の自分の夢の押し付けみたいなところも色々と描かれています。ただ、真相究明みたいなところまでは深追いしていないです。 
悲劇に倒れる他の兄弟に対して、ケリーが(自身の家族とともに)どう生きるか?みたいな映画でした。
おそらく、この映画の伝えたいところはココだと思った。悲劇の中の希望みたいな。ケリーだけは自分の家族(妻・子供)への描写がしっかりとあります。

あと、これは映画の意図ではないと思いますが、ハーリー・レイス役やリック・フレアー役が、微妙にレイスだったり、微妙にフレアーだったりで、なんかモノマネ芸人のようで面白かったです。

そして、やっぱりプロレスっていいな~って。結局、それを思いましたよ。

以上、アイアンクローの感想でした。



コロナワールドからの帰りに、日明公園。
地元の人なら正しい読み方も分かると思いますが、プロレスファンなら嬉しい公園。