7月14日、厚生労働省より、『オミクロン株の感染流行を踏まえた透析患者の適切な医療提供体制の確保について(再通知)』という事務連絡が出た。(詳細は、こちら。)


事務連絡では、各都道府県は、関係学会と連携して対応するようにとあるが、愛知県の場合、どういうことを連携しているかまったく見えない。


この場合の関係学会は、各都道府県の透析医会(名称はまちまちであるが)になるはず。


東京都透析医会では、この7月に新型コロナ関連の通知を7件出しているが、大阪府透析医会愛知県透析医会神奈川県透析医会ではゼロである。


東京都の場合、事務連絡にあるように東京都福祉保健局と東京都透析医会がすり合わせを行い、酸素飽和度や自立度から診療基準を明確に定めているし、外来維持透析施設への搬送もシステム化されている。


愛知県の場合、透析患者の診療基準があるかもしれないが、オープンになってない。たぶん、決めていないと思う。


うちのクリニックの場合、濃厚接触者や軽症の感染者は、隔離透析室がないので、通常行われない火木土の16時以降に透析が行われる。この場合の診療報酬は、感染対策に結構な医療資材が使われているが、特別なものはない。


厚生労働省はコロナ入院病床には手厚い補助を行なっているし、透析患者は入院治療が基本であると言うのであれば、感染した透析患者が維持透析施設で透析を行うことは例外であるはずなので、診療報酬上の何らかの割増しが必要ではないか。


日本透析医会も全腎協(全国腎臓病協議会)ももっとアピールする必要がある。

特に全腎協は、コロナ禍になってから積極的な発信はしておらず、受け身の姿勢が目立つようだ。


ナースさん達の話を聞くと感染者が急増してきてから、楽しみにしてた外食や旅行を自主的に規制しているようだ。

お金がすべてではないけど、ナースさん達の自己犠牲や個々人の使命感に基づく医療体制では、そのうち破綻してしまう。






木曜日は4回目のワクチン接種だった。

小池都知事と同じ、P(Pfizer)ーP(Pfizer)ーM(Moderna)ーM(Moderna)である。
4回とも集団接種会場で、しかも4回とも別の会場だった。




3回目接種のときに副反応を経験して辛かったので、今回はあらかじめワクチン休暇を申請しておいた。



4回目は3回目より早めに副反応が出た。
木曜日の19時にワクチンを接種し、翌日の9時には37.3℃となった。
もちろん、朝から倦怠感は強かった。

お昼前に37.7℃になったので、クリニックに電話をすると、クリニックの患者さんでワクチン後の発熱で、念のためPCR検査をしたら陽性だった人が2人いたとのことで、準隔離透析を行うと言われた。

どういうことかと言うと、患者さんとの接触を避けるため、ほとんどの患者さんが透析を開始している17:30ごろに来院し、着いたら駐車場から電話をするとナースさんがドア開けやエレベーターのボタン押しまで行い、更衣室も使わないので、普段の透析着と同じような服装で来るようにとのことだった。

透析時間は、いつもの5時間より短くなり、トイレ中断もできないので、食事の持ち込みもダメだと言われた。
また、今の時点でカロナールを服用するように言われた。

16時過ぎにクリニックから体調確認の連絡があり、カロナールを服用しても熱が下がっていないことを伝えると、クリニックからPCR検査を予約するので受けるように言われた。
10分ほどして近くの総合病院に17時に行くように言われた。

PCR検査の結果は1時間半ほどで出るが、結果が出てから透析を行うと4時間できない恐れがあるので、翌日の土曜日に透析を変更した。

17時に総合病院の指定された場所に車を停めて電話をすると、ナースさんが車までやってきて検査室まで案内され、PCR検査を行った。

初めてのPCR検査だった。
まさか、スワブ(細長い綿棒)を鼻腔に入れて10秒も待つとは思わなかった。

19時前にクリニックから連絡があり、陰性だったことを伝えられた。












今週も日本透析医会から透析患者さんの新型コロナウイルス感染者数の発表があった。

 

透析患者の感染者は、409名増えて7894名に、死亡者は3名増えて577名だった。

 

感染者が増えた地域は、北海道地区が7名、東北地区が1名、北関東地区が12名、南関東地区が90名、東京地区が163名、甲信越・北陸地区が19名、東海地区が23名、愛知地区が5名、近畿地区が11名、大阪地区が3名、中国地区が16名、四国地区が12名、九州・沖縄地区が15名、福岡地区が32名だった。

死亡者が増えた地域は、南関東地区の2名、東京地区の1名だった。

(詳細は、こちら。)

 

ワクチンを2回接種して退院した人は1635名、亡くなられた人は100名、転帰不明は1014名だった。

ワクチンを3回接種して退院した人は617名、亡くなられた人は9名、転帰不明は706名だった。

 

中和抗体薬(ゼビュディ)を投与して退院した人は1428名で、亡くなられた人は51名、転帰不明は429名だった。(これらの人数は累積の数である。)

 

感染者の年代別の増加数は、40歳未満14名、40歳代が34名、50歳代が77名、60歳代が90名、70歳代が108名、80歳以上が89名であった。

 

年代別の致死率(転帰不明者を除く)は、40歳未満が0%、40歳代が3.6%、50歳代が4.9%、60歳代が8.6%、70歳代が16.2%、80歳代以上が24.5%、全体の致死率は12.8%であった。

 

どの地区にも感染者が発生し、感染者数が倍増したが、実感としてはもっと増えているんじゃないかと思う。

やはり、亡くなる方は少ない。














【ネタバレあり】


先週の土曜日に『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』を放映していたので、録画して透析中に観てた。





映画の中で、サラッとエクモ(体外式膜型人工肺:ExtraCorporeal Membrane Oxygenation)という言葉が出てきて驚いた。

映画館で一度観てるんだけど、そのときはまったく気がつかなかった。


フェリーが海ほたるに衝突し、翔北ドクターヘリで白石先生(新垣結衣)や藍沢先生(山下智久)達が現場に向かった。

負傷者が船底にいるとの無線で、白石先生と藍沢先生は船底に向かったが、その途中で切れた電線で感電した藍沢先生は高所から落下した。

心停止してしまった藍沢先生にAEDを行い、心拍が再開したので、挿管したまま、ドクターヘリで翔陽大学附属北部病院に向かった。


ICUの画面には、肺挫傷の文字。


ICUでの橘先生(椎名桔平)と白石先生の会話。

白石先生:サチュレーション(SpO2)が90をきりました。

橘先生:PaO2は?

白石先生:97です。

橘先生:純酸素投与でそれだけか?マズイな。肺機能が限界かも?

白石先生:エクモ入れましょう!肺の負担を減らして回復を待てば可能性がでてきます。

橘先生:準備してくれ。


エクモという言葉が出てきたのはこの1回だけだったが、コロナの報道で散々聞かされていたので、会話の意味もよくわかった。

ただ、聞き間違いかもしれないけど、確かにSpO2が90だと言ってた。エクモを入れるほど低くない気がするけど。


それにしても、このドラマは医療者が二次被害によくあう。

黒田先生(柳葉敏郎)の右腕切断に始まり、緋山先生(戸田恵梨香)の心破裂、藤川先生(浅利陽介)のクラッシュシンドローム。

ドラマだから仕方ないけど、こんな危険な職場なら誰も担い手がいなくなるよ。