長男の独立
先月、3月1日、ついに長男が独立して家を出ました。就職と同時に一人暮らしをしたい、と言っていた彼ですが、いざ社会人になると拘束時間の長さに疲弊し、とても一人暮らしできるような状況ではなくなり、実家暮らしを続けておりました。私も「体が慣れるまで三年は居ても良いよ」と伝え、長男を見守っていました。とはいえ、もう社会人なのに洗濯も食事の世話もやり続けることに日々疑問を感じたり…息子が家に居る限り、年老いても私は母親業から降りられないのか⁉︎なんて暗くなったり…息子は可愛いし大好き。何かあったら命捨てても守る存在!だとも思ってる。でも、それと母親業をずっと続けることとは別問題。中年になり体がままならない日も増え、老化を感じる今日この頃。家に居てもいいけど、息子然とした態度で暮らすのはやめてほしい。そんな矢先、その日は突然やってきました。なんの前触れもなく、出先の長男が「賃貸契約に必要だから母さんの連絡先教えて」LINEしてきました。エッ⁉︎エッ⁉︎引っ越すの⁉︎いつ⁉︎3月1日。引っ越す1ヶ月前にこんな形で告げるなんて!驚き!その日から、親に一切相談することなく、着々と準備を進め、あっという間に引っ越して行きました。息子が独立することは何回もシミュレーションしてみたし、そうなったら肩の荷が降りた気持ちになるのかな、とか想像したりしていました。いざその日が来たら、私の頭に浮かんだのは「もっと色々やってあげられることがあったんじゃないか」という、後悔にも似た寂しさ。その時々に、できる精一杯で長男と向き合ってきたという自負はあるけれど、もっともっとできることがあったんじゃないか?こうして目の届かない所へ行ってしまうと、もう困っていても気付いてあげられないんじゃないか?そんな気持ちが込み上げ、見送る時は笑顔で!と決めていたのに、涙を抑えることができませんでした。引っ越しから一ヶ月以上経ち、夫と一緒に、息子が住む街を、彼には内緒で探検に行ってきました。我が家からは1時間半かかる場所。偶然すれ違う、なんてことは起こり得ない遠い場所。初めて降りる駅。見慣れない風景。ここを通って駅に行くのかな、なんて夫と話しながら住まいまでの道を辿りました。私は両親の過干渉に苦しんで来たので、未だに息子との適切な距離を測りきれない。「会いたいから家に行っても良い?」って聞いていいのかがわからない。自分は両親に会うと前後一週間気持ちが不安定になるぐらいプレッシャーがあるから、息子にはそんな思いをさせたくなくて距離をとってる。それが正しいのかもわからない。息子の住む街を探検した帰り道すがら「子供って育てて独立したら、あとは数えるぐらいしか会えないくなる。そう考えると子育てってなんだろうね。動物は無理矢理巣から子供を追い出すわけだから、そう考えれば自然の摂理なんだろうけど、寂しいような何とも言えない気持ちだね」と夫に言いました。「男なんてそんなもんだよ。地方で働いてたら5年に一回しか会わないとかもザラだし」と夫。そうだよね。まさかこんなに感傷的になるとは、自分でも思わなんだ。長男が親を思い出さないぐらい幸せに暮らしていてくれたら、それで十分だよ。結局はそれに帰結するのだ。