アンスネスさんの実演を初めて聴いたのは、2011年9月のブロムシュテットさん指揮N響ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。今もその時のことをよく覚えているくらい感動して(その前にテレビで見た同第2番もすごかったことも含めて)大ファンになった。
シューベルト:ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D784
ドヴォルザーク:《詩的な音画》 op.85 より
I. 夜の道 II. たわむれ IX. セレナード X. バッカナール XIII. スヴァター・ホラにて
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 op.13 《悲愴》(当初発表の「モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K475」から変更となりました。2023/4/24)
ブラームス:7つの幻想曲 op.116
【アンコール】
ドヴォルザーク:《詩的な音画》op.85 より IV. 春の歌
ショパン:マズルカ op.33-2
ショパン:マズルカ op.17-4
Schubert: Sonata for piano No.14 in A minor, D784
Dvořák: Poetic Tone Pictures op.85 - I. Twilight way / II. Toying / IX. Serenade / X. Bacchanalia / XIII. Na svaté hoře (On the holy Mountain)
Beethoven: Piano Sonata No.8 in C-minor, op.13 "Pathétique"
Brahms: 7 Fantasien op.116
前回来日された2019年3月は肘の故障でリサイタルが中止となり、ユロフスキ指揮ベルリン放送交響楽団とのブラームス協奏曲第1番はモーツァルト第21番に変更された
リサイタルを聴くのは2016年11月以来7年ぶり。
前回来日以来4年半待った今年はブロムシュテットさんとの共演をとても楽しみにしていたのですが、ブロムシュテットさん降板とツキがない(N響とベートーヴェン第5番「皇帝」)… しかし、このリサイタルは素晴らしかった派手さはあまりないけど、端正で抒情的な演奏という印象で、心にしみた。特に最初のシューベルトは内省的な雰囲気でやや地味な印象すらする作品だけど、それがまたしみじみとした味わいがあって非常に素晴らしい演奏だった次のドヴォルザークは初めて聴く作品でしたが、作品そのものがとてもいい世の中には知られていない名曲がまだまだあることをアンスネスさんは教えてくれた。素朴な旋律があるかと思えば、指の残像が見えるくらい(ちょっと大袈裟だけど)の速弾きにすげぇ〜と感心したり。全曲からの抜粋版でしたが、アンスネスさんの全曲演奏を聴いてみたくなりました。
後半は有名すぎて演奏会ではなかなか聴けない悲愴ソナタ…15年程前くらいに狂ったように聴いていた時期もありました。素っ気なくあっさりした感じですが、かえってそれが旋律の美しさが際立ちます。そしてやっぱり第2楽章はグッときます「悲愴」大好きなんです最後のブラームスもあまり聴かない作品ですが、アンスネスさんの多彩な音色に感動アンコールは3曲でした。
CDを買えばサイン会に参加できたけど、2016年来日の時にサインをいただいたので、今回はパスして早く帰ることにしました。とてもいい演奏会だった
ブロムシュテットさん降板でテンション下がり気味だけど(しかも、チケットを買っていた所沢公演だけが中止…代役指揮者の都合?何でやねん)、『皇帝』を聴くのが楽しみ