子供が「習い事をやめたい」と言いだしたとき、親としては「せっかくここまでやったのだから続けてほしい」「あきらめる癖がついたら困る」という思いになりがちです。
習い事を続けるために重要なのは「自分のポジションはどこか」
子供は友達集団の中で居場所を探しています。これは大人にもあてはまることです。私たちは常に、集団の中で自分がどういうポジションにいるのかを敏感に察知しており、「集団の中で和を保ちつつ、できるだけ上位ポジションに行こう」という難しい綱渡りをしています。
子供も習い事をしながら、自分のポジションを探っています。「ここなら私はいちばんになれる」「これは得意だから頑張ればレギュラーになれそうだ」そう感じられるときは、このグループの中にもっといたい、習い事もがんばりたいと思えるんです。
子供が辞めたいと言ったときの対応
子供が習い事を辞めたいと言い出したときは「続けられるように環境を整える」のと「辞める(もしくは他のチームに移る)」という選択を、状況に合わせてすることになります。
発表会にお友達を呼んでモチベーションを上げる
友達の前でかっこいい姿を見せたいと思うので、練習を頑張りたくなります。これはレギュラー争いが無い習い事のときに有効です。ダンス、バレエ、楽器、文化系の習い事があてはまります。
疲労があるときは休ませる
子供にもなんとなく体調がすぐれないときがあります。「絶対に習い事に行かないといけない」という暗黙のプレッシャーを子供が感じている場合、「休みたい」と言いづらくて習い事自体が嫌になってしまうことがあります。
大人でも「休みたいな」と思うときはあります。無理せず休ませることも長く続けるために必要です。
やること自体が苦痛に感じているなら辞めることを検討する
子供自身が「これは苦手だな」「不得意だ」と感じているときは、達成感が無いし他の子と比較してどんどん苦手意識が強くなります。
親はつい「苦手なことだからこそ頑張ってやらせたい」と考えますが、子供が苦痛を感じるほど嫌なことなら、続けるのは考えものです。
習い事をするのであれば、もともと得意なことの方が圧倒的に伸びます。子供が得意なことをさらに伸ばしてあげるほうに方向転換することも考えましょう。
活躍できるレベルのチームに移る
周囲のレベルが高くて「このままでは絶対にレギュラーになれない」と感じてやる気がなくなっている場合は、活躍できそうなレベルのところに移ることを考えましょう。
試合に出てこそ楽しめるし、「もっと上手になりたい」と練習する意欲が湧くものです。
自分が活躍できないとモチベーションが下がるのは、子供も大人も同じです。楽しめる環境を探しましょう。
先生との折り合いが悪いなら辞めさせる
先生との折り合いが悪い場合、関係を改善するのは難しいです。クレームを入れて余計に関係が悪化すると子供が被害者になってしまうことも考えられます。
こじれる前に円満に辞めて、他の先生を探しましょう。子供の負担を最小限にすることを優先することをおすすめします。
親としては、なるべく習い事を楽しく続けてほしいと考えるのは当然です。
習い事は単に技能を身につける場所ではありません。協調性やコミュニケーション能力などを学ぶ場所でもあります。できるだけ良い環境を整えてあげたいものです。
お子さんの習い事のことでお悩みなら、ぜひご相談ください。お子さんの得意なことや現在の状況を整理しながら、お子さんにとっていちばん良い方法を私と一緒に考えましょう。









