国内の人工知能(AI)を用いた不動産業界向けサービスとは?
先月の31日に政府主導の人工知能技術戦略会議で人工知能技術戦略が発表されましたが、私は人工知能(以下、AI)という言葉を聞くと、映画「her」に出てくる「サマンサ」のような、人のように対話ができるAIをイメージします。■her her/世界でひとつの彼女 [Blu-ray] 2,571円 Amazon AIの発展、最近の動向については、AI研究の第一人者である東大の松尾特任准教授が平成28年度の情報通信白書内で発表している内容が分かりやすいと個人的に思います。■人工知能の未来 - ディープラーニングの先にあるもの(情報通信白書内)※「人工知能の未来 - ディープラーニングの先にあるもの」より引用上記では、「AIには『大人のAI』と『子供のAI』がある」としており、人間が作り込んで、現実世界の対象物を観察し、「どこに注目」するかを見ぬいて( 特徴量を取り出して)、モデルの構築を行うAIが『大人のAI』、人間の0~2歳児が行うように現実世界の森羅万象から特徴量を抽出し自分で学習(ディープランニング)するのが『子供のAI』と説明しています。ちなみに囲碁の世界トップクラス棋士に勝った事で話題のGoogleのAlphaGoは『子供のAI』に該当します。そんなAIを用いたサービスが日本国内でも様々な分野で出てきております。【業務系】■freee※freeeプレスリリースより引用freeeでは、インターネットバンキングなどから取得した明細に記載された摘要欄を元に勘定科目を推測するのにAIを用いています。■Smart InnovatorSmart Innovatorはプログラミング不要で設定項目に必要な情報を入力するだけで自社に適した業務アプリケーションが構築できるサービスで、構築したシステムで収集したデータを分析して故障予測や修理に必要な部品の判断、及び営業にまつわる様々な情報から売り上げ予測にAIを用いています。【資産運用系】■TEO、ウェルスナビ利用ユーザーが簡単な質問に答えた結果を基に世界中のETFを対象として資産運用を行うのにAIを用いています。【コミュニケーション系】■LINEカスタマーコネクト※LINEカスタマーコネクト プレスリリースより引用LINEカスタマーコネクトでは、ユーザーからのLINEを経由した問い合わせに対して、事前に登録したFAQをベースに自動応答するのにAIを用いています。AIは、不動産業界においても利用され始めています。【不動産価格試算系】■おうちダイレクト 、Gate. 、イエシル先日の記事でも紹介しましたが、不動産売買の価格算定にAIが用いられています。【業務省力化系】■クラスコ※クラスコプレスリリースより引用クラスコの場合、不動産の賃貸や売買の仲介で、顧客対応の一部の自動応答でAIを用いています。■ノマドクラウド※ノマドクラウド プレスリリースより引用クラスコと同じように顧客からのLINEによる問い合わせの一部の自動応答にAIを用いています。【情報共有系】■OKGAIAサービスリリースがこれからので詳細は不明ですが、Q&Aサイト最大手のOkwaveが新しく始めるAIを活用した宅建士向けの情報共有サービスです。不動産業界のAIを使ったサービスは、今のところ、「大人のAI」が多いようです。今後、建物に設置されたIoT化した機器やセンサーから発信された情報がAIに蓄積され、特徴量を抽出し判断し人やロボットに指示する「子供のAI」を用いたサービスが増えてくると思います。※本記事は個人的見解であって、私の所属組織とは無関係です。■ランチ会社近くの台湾料理屋の肉野菜炒め定食