広島市内のこども園で、子育て通信「えがおがいっぱい」を発信しています。その第54号(2024年6月号)です。
下の子が生まれて、上の子にイライラするようになり、つい怒ってしまいます。上の子をかわいく思えない自分はママ失格ではないかと、苦しいです。
「上の子をかわいく思えなくなった」という声は、よく聞きます。『上の子かわいくない症候群』という言葉があるくらいですから。
赤ちゃんが生まれると、授乳やスキンシップによって、ママには愛情ホルモン「オキシトシン」が分泌され、赤ちゃんを守ろうとする本能が高まります。
ところが上の子は、ママをとられたように感じ、育児の邪魔をしたり、下の子をいじめたりします。 ママは本能的に、下の子を上の子から守ろうとしてしまうのです。
あなたはダメな親ではないし、上の子も悪い子ではありません。
上の子は、取り残されたように感じています。 一緒に下の子を見るようなつもりで、上の子に声をかけると、上の子の気持ちが落ち着き、ママのイライラも軽くなります。
◆ママのイライラも、上の子のやきもちも、どちらも自然な症状です。自分も上の子も、大目に見てあげてください。
◆まわりに頼ることで、育児や家事の負担を減らしたり、自分一人の時間を持てるようにしてみてください。 気持ちに余裕ができると、上の子へのイライラも小さくなります。
◆下の子の世話をするとき、「赤ちゃん泣いてるね。どうしたんかね、お乳がほしいんかね」など、上の子に声をかけるようにしてみてください。上の子は、自分の存在も認められていると感じます。また、「どうしたんかね」と言われることで、頼りにされていると感じます。ただし、「お乳あげてもいい?」など、許可を得るような言い方はしないでください。
◆下の子の首がすわったら、「おんぶ」を試してみてください。ママと自分の間に下の子がいないので、上の子は、「ママはぼく(わたし)を見てくれている」と感じることができます。
◆1日5分でいいので、「ぼく(わたし)だけのママ」の時間を上の子と持つことをお勧めします。 膝の上に抱っこする、話を聞いてやる、「大好きだよ」を伝えるなど。
このブログに書ききれないことを本にしました。
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(「子育て通信54」完)
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