ニコニコ引き続き、宮城UPの地域講習のねらいと特徴について、ご紹介していきます。

宮城UPの地域講習で一番古いのは、県東部。2005年7月16日に矢本(東松島市)のひまわりデイケアではじめたのが最初です。ひまわりのみなさん、お世話になりました。もう、あれから3年も経とうとしているのですね。矢本講習は2006年10月22日に会場を石巻市文化センターに移し、現在に至るまで定期的に開催されています。

矢本クリスマス会の様子 受講生は入れ替わり立ち替わりですが、矢本時代からずっと来てくださっている方も、そしてアシスタントとしてずっと支えてくださっている方もいらっしゃいます。まさに、「根が生えた講習」です。おおよそ月一回、雨の日も風の日も雪の日も(ときどきお休みしましたが)、変わらず開催し続けました。もはや単なる「パソコン講習」ではありません。「地域での学ぶ場」そのものです。 

「定期開催」=「いついつに、ここに行けば、パソコンについて聞ける」ようにすること。それが宮城UPの地域講習の目的です。仙台や東京からどんなに優秀な先生が良いテキストをもってやって来ても、「一回2時間、12回で卒業」では、質問できずにわからなくなってしまう。じゃあ、すべての自治体に「パソコン・ヘルプデスク」を設置できるのかというと、そんな予算はない。仙台に電話しても、わからないものはわからない・・・そういうときに、「いつ、どこに行けば聞けるか」がはっきりしていれば、パソコンに関する困りごとの大半は解決できるのではないかと考えたのです。

むっ「こことここがわからないなあ。じゃあ、来週日曜に近くの石巻の講習で聞こうっと」ができれば、わからない=嫌いといってパソコンから離れてしまうことがなくなり、パソコンを使い続けられるのではないか。それが、宮城UPの地域講習です。

ただし、講習を維持するのは、ヘルプデスクほどでは無いとはいえ、難しい。実施する側としては「一回2時間、12回で卒業」の方が簡単なんです。講師に高いお金を払って、会場借りて、あとは宣伝すればいいだけですから。それを定期的にやるとすると、ものすごいお金がかかるので、高い講師は呼べません。会場も借りれません。

だから、宮城UPの講師・スタッフは驚くほどの薄給です。ガーンどれくらいかというと、石巻への行き帰りにコーヒー飲んでアイス食べたら無くなるくらいです。本当に、ボランティアでしかできないんです。お金が無いから。

矢本講習の様子 もうひとつ必要なのは、地域で手伝ってくださる方。仙台でやるんじゃなくて、県内各地で、しかも県や市町村の講習が少ないところでやらないと意味がない。そのようなところでは、現地に近いところに住んでいらっしゃる方々の協力が不可欠です。石巻会場にも、そういった心優しく、熱いボランティアの方がいらっしゃいます。このblog、見ていてくれますか? 本当に感謝、感謝です。ありがとうございます。

これこそまさに、人の繋がり、社会関係資本ですね。こういう「繋がり」をつくり、維持することが、宮城UPの地域講習。だから正式には「地域拠点」=「地域でITを学ぶ場」と呼んでいます。

県内各所に、できるだけみんなの生活の場に近いところに、こういった「地域でITを学ぶ場」をつくっていくこと。それは、「人との繋がりの場」を増やすことと同じなのです。ITを学ぶための社会関係資本の、ひとつのかたちです。

ゴホゴホカゼ なおらない。
ちょっと話題にするのが遅れましたが。。。あせる

「重度障害者用意思伝達装置」導入ガイドライン(暫定版)」が公開されましたね。

日本リハビリテーション工学協会の作業部会で策定されたものです。詳細は以下へ。

「重度障害者用意思伝達装置」導入ガイドライン(日本リハビリテーション工学協会)
http://www.resja.gr.jp/com-gl

PDF版もあります。こちらにも。
財団法人テクノエイド協会 (直接 PDFに行きます)
http://www.techno-aids.or.jp/ishiden.pdf
 
ALSの方のコミュニケーション支援って、すごいうれしいことも多いんですが、本当に難しくて、辛いことも多いですよね。私も大喜びしたこと、落ち込んだこと、謝らなくちゃいけないこと、たくさんありました。一緒にほとんど躁鬱状態になったことも。申し訳ない。その思いでいっぱいになることがあります。。。と言っても、欺瞞だな。すみません。

「寄り添う」ということの、ある意味究極の形態ですね。だからこそ、とても価値のある支援だし、社会全体でやらなければならない責務だと思います。

公的な支援システムがきちんと整備されて、すべての人のコミュニケーションが保障される事を願っています。このガイドラインもその一里塚になるといい。本当に、そう思います。

ゴホゴホカゼ。今日は会議に行かないと。
先日ご案内した、東京障害者ITサポセンの入力装置イベントの報告は?という話だったので、ご報告いたします。

得意げ行ってきましたよ。雨の中。車いすの方を中心に、支援者などたくさんいらしていました。

メーカーは3社。まず、一番有名なのは「ドラゴンナチュラリースピーキング」のニュアンスコミュニケーションズジャパン(株)さん。いわゆる「音声入力=声で文字を入力する」の代表格ですね。

あれ?予告では「ドラゴンスピーチ」だったのに、名前が違うって思った人、いらっしゃいますむっ

ええ、2005版から変わったのですね。というか、英語版と同じに統一しただけとのこと。私が英語版で研修受けたときは、確かに「Dragon NaturallySpeaking」でした。感想は、、、

説明の人が速すぎる。上手すぎるガーン

私もユーザーで、認識率は90%超えてるのですが、その3倍は速い。赤い彗星か?まったく参考になりませんでした。

でも、「ドラゴンナチュラルスピーキング」は極めて優秀で、最近ではpodcastやテープ起こしでも使われています。キーボード使いにくい障害者だけでなく、講演テープ起こしの在宅就労でも活躍できます。

東京ITサポセンの写真01 続いては、「ノータッチキーボード」 アクテブライズ(株)さん。ヘッドギアに傾きを検知するジャイロが着いていて、その傾きでマウスを動かしたり、キーボードにターゲットを合わせて入力したりします。

 つまり、「手が動かなくても、頭をちょっと傾かせればパソコンが使える」という、とてもわかりやすい入力装置です。

 で、感想ですが、すいません、ぶっちゃけ、使いづらいです。

 傾けて合わせるって、結構むずかしいんですよね。スイッチと違って「ON/OFF」がある訳じゃないから、うまく止められない。「2秒静止でクリック」なのですが、その秒数を変えられないのも辛い。

うーん、ジャイロの性能はすごいし、発想はいいと思うのですが。。。「サポセンさんで実際に使えるの?」って聞いたら、「サポセンでは違うスイッチがあるんだよって。

東京ITサポセンの写真02 ヘッドセットじゃないの、あるんかい!

 これは、傾き検知ジャイロを手で握るタイプのものです。しかも、クリック、右クリック、ダブルクリック、原点設定のボタンまでついてる!

 正直、いまいち具体例がイメージできなかったんです。ヘッドセットの傾きでマウスを動かすって、座位で使うというよりは、ベッドやストレッチャーで使うんだろうけど、そんなに首うごかしちゃって、ずれたら自力で戻せるかなあ。皆。原点再設定ボタンは頭頂部にあるし。自分じゃ押せないよね。

それよりは、手で保持できるけどマウスは使えない、指が動かない人を対象にした方がよさそう。ボタンの位置を変えれば、結構押しやすそうだし。で、試してみたところ・・・


東京ITサポセンの写真03 すごく使いやすい! これなら、筋ジスの人とか、相当進んでも使えるんじゃないか? 

 こっちの方がいいですよ! 絶対!

 そしたら、「東京ITサポセンさん用の試作機で、開発中」とのこと。いやあ、こっちを量産型しちゃってください。買いますので。

 最後になっちゃったのは、「楽たっち」 日本テクト(株)さん。タッチパネルが付いた液晶ディスプレイです。普通のパソコンに接続すると、それがタッチパネルになって、画面をクリックすることで使える、という代物。「普通には使いにくいでしょうから、ソフトキーボードとメーラーもつくりました」とのことでした。
http://www.touchpanel.biz/

得意げヘッドポインタでも、マウススティックでもいけるな・・・もちろんベサ規格。設置も多様だ。

病院や福祉施設に相当納品されている技術のコンシューマー版とのことで、技術としてとても洗練されていました。即買します。まずは自分で使ってみよう。便利そうだ。

自分で使って便利なモノを勧めるのが好きなので。そしたら、自信をもってお勧めできますからね。

3つとも、とてもよいセレクトでした。さすが東京ITサポセンさん。感謝します。

ゴホゴホ。今日は外出しない。カゼ

ガーンいや~ 風邪を引いてしまいました。。。のどがパンパンに腫れて、ちょっときついです。

今日はおとなしくしてようと思っていたのですが・・・上司?にこき使われて死にそうです。怒って職場更新。


実は、週末は遠征のつもりだったのです。明日に仙台でNPO-Day に出て、夕方にミーティングをはしご→当日夜に秋田に移動→秋田でATACin秋田 に参加→お昼過ぎに帰京→東大本郷で会議に出る→夜半に帰宅という予定だったのですが、すべておじゃん。ま、blogで繋がってるから、いいか。おとなしく寝て、更新してます。


得意げ


さて、前回の投稿までで、障害者の地域でのIT利用にとって、社会関係資本が必要であるけれど、それが見逃されてきたことについて話してきました。


でも、社会関係資本ってわかりにくいですよね。いわゆる「人間関係」なのであれば、必要っていうならあたりまえだけど、でも、やっぱり性能の良いパソコンとか、高速のインターネットとか、スキルを徹底的に教えてくれる有能な講師とかの方が、重要な気が、確かにします。


実は社会関係資本は、プリンタの紙を変えてくれるように直接的に働く場合と、利用者の周りにヒトのネットワークをつくることで、モノやスキルを獲得する手伝いをするという、間接的に働く場合の、両方があります。


ここからの具体例は豊富です。なぜなら、宮城UPの地域講習は、まさにその「夢の実現」だったからです。なのでここしばらくは、宮城UPの地域講習をご紹介していきたいと思います。やっとですね。


にひひ


さて宮城UPの地域講習「プログラムA」は、よく「初心者講習」と言われます。けど、それは正確ではありません。たしかにIT初心者の方が主な対象ではあるのですが、それは講習内容が初心者向け―たとえば、「パソコンの基礎」とか、「はじめてのWord」とか―といった内容を用意しているわけではないのです。


あ、そういったテキストは一応、用意しているんですよ。それをお望みの受講生もいらっしゃるので。でも、初心者講習は「基礎的な内容を学ぶだけの講習ではない」ということを言いたいのです。


「マウスはこうやって動かすんですよ」とか、「ウィンドウはこうやって閉じるんですよ」などといった講習は、正直あまりおもしろくありません。なんでもそうですが特にパソコンは、慣れるまで、ある程度使えるようになるまで、ちっとも楽しくありません。むしろ意味不明で、苦痛ですらあります。


楽しくないことは長続きしない。それでやめてしまう人が、高齢の方や障害のある方に、すごく多いのです。


若林お昼ご飯 そこで宮城UPの地域講習は、「パソコンができなくても来たくなる講習」というのを、ひとつの目標にしています。たとえばこの写真は、先日も取り上げた若林地区のゆめつむぎ講習 のワンシーン。パソコンが無いんですが・・・って、この会場の売りは「お昼ごはん」です。とても豪華でおいしいので、毎回スタッフもびっくり!です。宮城UPの地域講習は、基本的にお昼ご飯を一緒に食べます。パソコンが学べるということだけではなく、おいしいお昼を食べられる、というのも、パソコンを学びに来る重要な動機(モチベーション)です。



2008年4月27日石巻講習の写真 引き続き写真は、県東部・石巻会場のシーンです。みんなで車座?になりながら、おしゃべりしながら講習をしています。これだけでも、ありがちな「初心者講習」と違うことがわかるでしょう。宮城UPで大事なのは、受講生どおしの友達関係をつくってもらうこと。それで、「また来たい」と思ってもらえるような「場」にすること。「社会関係資本」を用意することなのです。


「講師」がアシスタントを引き連れ、スライドを見せつついっせいにやる講習では、ない講習。一口にそういっても、その中身はいろいろな工夫に満ちています。少しずつ、ご紹介して行きます。


ゴホゴホカゼ

ライバル社?ではありませんが、yahoo!さんが、すごくおもしろい取り組みをしているのですね。

ヤフー通じてふるさと納税 自治体が関心
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/149926/

正確には納税ではなく寄付減税なのでしょうが、このシステムのいいところは、「自分で納める所を選ぶ」点だと思います。しかも、それをネットが実現している点。インターネット、ITが色々なモノの選択肢を広げてくれる、良い例だといえるのでは。

冷静に考えれば、自分たちの税金をすべて「お任せ」で納めて一任してしまう必要はない。自分で選ぶ余地があってもいいわけです。そのうち目的も選べるようになって、「温泉が好きだから、あそこの自治体の地域振興にこれだけ納税」とか、「自分の自治体の福祉にこれだけ納税」とか、選べるようになるかも。

いや、少しはそうした方が効率的でいいんじゃないはてなマーク 「自分で選ぶ」余地も大事。自分の地域についてもっと考えてみる、きっかけになるでしょう。

ということで(どういうことだか)、ここからはしばらく、前のエントリの話を引き継ぎつつ、宮城UPの地域IT講習「地域での“芽生え”を促すITの場育成プログラム」の話を、続けていきたいと思います。
 仙台で恒例の名物イベント「とっておきの音楽祭 」がありました。ゆにふりみやぎ さんが、詳しいレポートをしてくれています。知り合いがいっぱい出てるので、晴れてよかったです。「障害のある人もない人も一緒に音楽を楽しみ、音楽のチカラで心のバリアフリーを目指す音楽祭」。なんか、今日の記事のテーマにも、とっても結びついていそうです。リンク貼らせてもらおう(^_^)。

 で、本題に戻りますニコニコ

 介護保険・自立支援法といった福祉の話に立ち入りすぎて、やや話を大きくしすぎたかもしれません。そろそろ本題のITの話に戻りたいと思います。

 ただ、地域生活でITを使うさいの問題、その真の姿については、できるかぎり指摘できるようにしたつもりです。「パソコンがないから使えない」わりには、多量のパソコンが家庭や施設に死蔵されています。「パソコンが学べないから使えない」わりには、多くの障害者向けパソコン講習が税金を投じて開催されてきました。

 地域でパソコンを使うために、欠けているのは、実はこのような「モノ=物的資源」でも、「ヒト=人的資源」ではないのではないか。いや、両方とも足りないと言えば足りないのですが、もっと深刻に欠けているものがあるのではないか。

 もしも、支援する側が見落としている資源の欠損があるとしたら、いかに行政が「モノ」や「ヒト」そして「お金」を投入しつづけても、何も解決しません。障害者が、そして私たちがパソコンを使うための基盤は、つくりあげられないのです。

ガーン

 で、介護保険を題材に生活でのIT利用を省みながら、「欠けているもの」を浮かび上がらせてきました。それは、利用者の努力と介護者の理解が織りなす「ITを使うための環境」でした。そしてその環境は、福祉現場でのある種の〈余裕〉が生み出すものでもありました。

 でも、この話はそんなに難しくいう必要はないんですよね。要は、利用者と支援者との「関係性」です。その関係性が、お互い配慮できるような余裕をもって結べていれば、たぶんパソコンも快適に使えている状態になっているだろう、との程度のことです。でも、それが難しいのですが。

 ちょっとややこしい話をすると、この関係性のことを「社会関係資本」(ソーシャル・キャピタル) といってよいとおもいます。つまり、「物的」でも「人的」でもなく、「社会関係」が大事、みたいな感じです。

 分析を続けてくると、モノでもヒトでもなく、「私たちの人間関係」が無くなってきている、ないしは薄くなってきているから、相互関係のチャンスが限られているから、人間関係を深める〈余裕〉が無くなってきているから、ITも使えないのだ。ということになるわけです。(すごく雑ぱくにまとめてしまいましたが。)

 じゃあ宮城UPは、それとは逆のことをすればよい。社会関係をつくりあげるような「パソコンの使い方」をすれば、きっとみんな、パソコンが使えるようになる。

にひひ

 それが、宮城UPの地域講習「プログラムA」の基本的な考え方です。
5月31日にプログラムB「ネットオークション講習」が開催されました。ブース卒業の日。宮城UPは最高の講師を立てて講習をしたようです。ぐろーぶ さん、ありがとうごさいました!

「卒業」といってもブースだけで、これからも講習はプラザでやりますよ。ロッカーもまだ持っているし。ご心配なく。

さて、講習ではもちろんインターネット回線を使うのですが、これがすごい使い方(引き方)なのです。こそっとお願いを書いておいた ところ、宮城UPが誇る伝説の技術主任さまが、早速写真を撮って、送って下さいました。

宮城県が誇る市民活動支援施設である『みやぎNPOプラザ』ですが、そこでインターネット講習をしようとすると、以下のように回線を引いてくる必要があるのです。これを思いついて、かつ実際にやってしまった宮城UPはすごい!

それでは、ご覧いただきましょう。「驚愕のインターネット」を!

LAN01 (1)元はここ。宮城UPが借りているブース内のLANコンセントです。光なので、速度はそこそこです。20m延長して、その先で15台のリユースパソコンを接続しても、それなりに使えますよ。

LAN02 LAN03 LAN04 LAN05 LAN06 LAN07 LAN08 LAN09
(2)ブースの壁は途中までなので、よいしょ、っと乗り越えます。




(3)外壁をおろして、廊下を渡ります。通行人、特に車いすの人にも邪魔にならないように、きちんとガムテープで固定。オークションは半日の講習ですが、blogライター講習などは、一日中使いますからね。

(4)NPOプラザの裏口まで引きます。扉に沿わせた感じが職人技。これを講習前に、毎回設置するわけです。もちろん講習が終わったら、取り外すわけですよ。なんてことだ。大変だ。

(5)ここが驚愕。扉が閉まっても大丈夫なように、絶妙に噛ませてあります。特別なコードを使ってるんでなかったかな? さすが技術主任どのです。

(6)裏口から一度、屋外に出ます。プラザは会議室、研修室にLANポートが無いだけでなく、天候や窓の位置があいにくで無線化できないので、このように有線を引かないとだめなんです。

(7)屋外をLANコードが這っていきます。見ようによってはシュール。雨の日は大変。



(8)研修室の窓からこんにちは。おじゃましますよ。いやいや、長旅でした。



(9)会場の研修室に到着!20mケーブルなので、まだ余ってますね。で、ここからいきなり無線LANになって、部屋の中はワイヤレスです。このギャップが驚愕。

毎回設置してくださる技術主任どのには頭が下がります。と同時に、やれ情報化だ、無線化だと毎年何百万円も使っている、どこぞの役所や三セクや公的施設に、一言クレームでも言ってやりたくなります。

やろうとおもえば、できるのです。インターネットはハードウェアじゃないのです。ソフト、というか、要は「人」なのですよ。無駄な設備にではなく、「人」に、投資してください。がっちりと。
地域でパソコンを使い続ける、ということについて考えてきました。先日はそのために必要なものとして、当事者の努力と周囲の理解をあげてきました。
http://ameblo.jp/miyagiup/entry-10097486942.html

パソコン・ネット環境といったモノ(物的資源)や、ITスキルだけはなく、利用環境=「利用者本人のがんばり+周りの人のサポート」が必要という話は、わかりやすいと思います。しかし、それだけでは駄目です。本人がいくら頑張ろうとやる気を出しても、駄目な時がある。周りのサポータがいくら助けてあげたくても、駄目なときがある。

余談として、介護職と介護保険の辛さについて付け加えました。
http://ameblo.jp/miyagiup/entry-10100223516.html

この2つを合わせると、障害のある人、高齢の人が地域でパソコンを使う場合の、深刻な問題が浮かび上がります。障害者や高齢者がITを使う場合は、そのような介護職の人たちに、業務外として手伝ってもらわなければならないことがあります。つまり、彼ら彼女らの〈余裕〉によって、利用環境が決まってくる面があるわけです。

しかし、彼ら彼女らの仕事は、そこまで〈余裕〉がありません。ひとつは、すでに述べた「お金=賃金」の問題。これは人材が集まらないという「人=労働力」の問題にも繋がります。それによって導かれるのは、1人あたりの仕事の量の増加です。しかし、ケアマネさん、ヘルパーさん、職員さんが多忙を極める理由は、人が不足しているからではありません。それは見せかけの問題にすぎないんです。

今、ケアマネさんやヘルパーさんが一番忙しいのは、「書類作成」「業務報告」です。

「制度が見直されるたびに必要な書類が増えていく・・・。記録の重要性は百も承知ですが、種類も頻度もボリュームも尋常ではありません。日中は本来業務の利用者宅訪問や事業者との連携にあてたいので、記録をまとめるのは夕方以降。ここまでの量は不要と感じているので作業効率も上がらず、半ばやっつけ仕事になっています。でも、考えてみたらそこでしか評価されていないんですよね。保険者は『業務を証明するもの』の一点張りです。」(ケアマネージャー 2008年4月号:14)

他にもgoogleで検索すると、書類作成で苦しむ介護職の皆さんの嘆きが聞こえてきます。「本当にどれくらい多いのだろう?」と先日、ケアマネを例にとって「介護保険のサービスを受けるために必要な書類」を本から一式コピーして授業で配ったら、あまりの多さに肩を壊しました(実話しょぼん)。

アセスメントでの勘案事項調査項目、アセスメント情報シートからはじまり、プランニング=居宅サービスの計画書関係が最低8種類、もちろん自分でサービスに入ったらその都度ノートや報告書への記録が必要ですし、引き継ぎ情報も留めなければなりません。モニタリング(一ヶ月に一度)は義務になっていますし、もちろん給付管理も残っています。ケアカンファレンス、サービス担当者会議のための書類も。。。この前に、要介護認定(障害程度区分認定)もあったのかと思うと、クレイジーの一言。これを、利用者の数だけこなさなければならないわけです。あせる

ひとつひとつが、大変です。いちいち適用されるルール・規準は何か、それに合致しているか、合致していたらどうすればいいかを、ひとつひとつ書かなければなりません。

本当に、そんなに書類が必要なのでしょうか!? なぜ、そんなに書類が必要なのでしょうかはてなマーク

その本質的な疑問は取っておいて、“介護保険(または自立支援法)の書類主義”は、実は、福祉全体を危機に陥れています。

(1)福祉支援者を危機に陥れる
皮肉にも、介護の質を上げるためと称する一連の書類作成が、介護現場の〈余裕〉を喪失させ、結論として介護の質を著しく低下させている。

(2)利用者を危機に陥れる
サービスの許可や評価が書類上、認められるか認められないか=規準に合致しているか否かに終始してしまい、自らの多様な生活がその枠内に収められ、生きかたの〈余裕〉を喪失させる。

実はこれは、「単に書類が多い」という意味にとどまりません。サービスの分配や評価を事前に用意された規準によって行なうという、構造上の重大な欠陥の現われなのですが、それもまた今度触れたいと思います。

そして、すでに述べたように、障害者・高齢者のIT利用も、危機に陥れるのです。

(3)日常的にITを利用するために、利用者と介護者の〈余裕〉が活用されていたが、それが喪失される=パソコンを使う時間的、物的、経済的〈余裕〉が失われていく。

当事者の日常的なIT利用ほど、後回しにされ、事前に用意された規準には合致しませんからガーン

やや極端な話でしたが、じゃあ、どうしましょう?ということは言えるわけです。ここからが宮城UPの踏ん張りどころなのですが、まずは、日本の現行の福祉システムの構造的な欠陥と危機を指摘して、また今度にさせてください。
もうすぐ秋田・八戸を巡回する、ATACセミナーの招待連絡をいただきましたので、あらためて宣伝させてください。というのも、実は自分が参加できるかどうか未定だから。むーん、最近多いんです。行きたいけど行けない、というのが。

地方のニーズを喚起する、またとない機会だと思います。行政や福祉職員だけでなく、当事者のみなさんに聞いて欲しいですね。

宮城UPの皆さんにも、ぜひ行って欲しいなあ。都合が付く方はいらっしゃいませんか?スタッフも受講者も、みな宮城UPのメンバーにひひ。私宛に連絡いただければ、紹介させていただきます!

もしよければ、ご都合が合う方、ぜひ出席してください! 参加費もすごく安いし、初夏の北東北も良いものですよ。

(ここから引用)----------------

ATACセミナー2008秋田

・日時:200867日(土)  10001600

・会場:秋田市民交流プラザALVE(アルヴェ) 4F 洋室C

秋田市東通仲町4-1 http://www.alve.jp/

・定員:50名(事前申し込み制,定員に達し次第締め切らせていただきます)

・参加費:3000円(当日受付にてお支払いいただきます)

 

ATACセミナー2008青森八戸

・日時:200868日(日)  10001600

・会場:ユートリー(JR新幹線八戸駅直結) 8F 中ホール

    青森県八戸市一番町一丁目9-22 http://www.youtree.com/youtree/0007.html

・定員:100名(事前申し込み制,定員に達し次第締め切らせていただきます)

・参加費:3000円(当日受付にてお支払いいただきます)

 

★申し込み方法:お名前,ご住所,電話番号,連絡手段(メールアドレスやFAX番号),参加場所(秋田あるいは八戸)を以下のe-mailまたはFAXまでお知らせ下さい。

 申し込みメールアドレス atac@kokoro-rb.jp

 申し込みファックス番号 0471364497

 *お申し込みいただいた方に確認の返信はいたしません。

当日,受付でお名前をおっしゃって下さい。

 

★問い合わせ

 メール(atac@kokoro-rb.jp )あるいはファックス(0471364497)で

お問い合わせ下さい。

宮城UPの事務所は、2005年5月より『みやぎNPOプラザ』にあります。
http://www.miyagi-npo.gr.jp/plaza/index.htm

『みやぎNPOプラザ』(プラザ)は宮城県がNPOとパートナーシップを組んで運営している、NPO支援の県の施設です。正式には、「宮城県民間非営利活動プラザ」っていうんですね。長らくいるのに知らなかった。。。

仙台には市のNPO支援センターもあるのですが、県のプラザが違うのは「NPOルーム」という、事務所用の貸しスペースがあるところです。
http://www.miyagi-npo.gr.jp/plaza/floor/npo_room.htm
(宮城UPはNo.3というところを借りていました。)

NPOブースの中
 外観は、こんなかんじ。事務所といっても、パーティションで仕切られたブースです。宮城UPには狭すぎて、リユースパソコンがどっと100台近く届いたときには完全にただの倉庫と化していましたが、それでも便利でした。

 事務所代はNPOにとって負担が大きいので、3年に限って借りることができます。とはいえ、6つしかないので、結構な倍率で、うちもコンペティションを勝ち上がりました。大変だった~。

 NPOブースの中
 中はこんなかんじ。
車いすだと狭いのですが、入居NPOどうしの町内会があって、隣近所のお付き合い=情報交換ができるのが魅力でした。

プラザには、いろいろな設備があります。宮城UPがよく利用しているのは、研修室(講習会場)、印刷室、交流スペース(打ち合わせなどで使えるホール)です。一番よく使用していたところはおそらく、、、

ブース前の机  ブースの前の机です。共有作業机としてあるだけなのですが、なにせ、あつらえたように自分たちのブースの前にあるものですから、出勤?してきたときは、写真のように、ほぼ占有状態で(すみません)、作業スペースにしてました。

 この「ブース前机」には、本当にいろいろな思い出があります。初代コーディネータはブースにクラッチで入りにくかったので、専用机にしていました。マイクロソフトさんや総務省さんが来たときも、ここでミーティングしてました。

そういや、「宮城UPオープンキャンパス」を開催したときは、入力装置やマウスを並べて、「サブ会場」とかにしていたなあ。。。もう2年も前なのですね。

なんで突然、思い出に浸っていたかというと、この5月をもって、NPOプラザを「卒業」=退居するのです。そう、入居してから、もう期限の3年がたったのです。ということは、宮城UPがはじまってから、まる3年たったという事でもあります。

いや、あっというまでした。プラザの職員の「杜の伝言板ゆるる」のみなさん、隣近所のみなさん、本当にお世話になりました! 私はあまり居なかったのですけど、行ったときは楽しい思い出ばかりでした。

新しい連絡先です。今度はNPOビートスイッチ自前の場所です。

事務所:NPO法人ビートスイッチ 恐竜やま
住所:仙台市太白区八木山本町2-24-1
電話:PHS 070-5620-8198(渡邉氏)
FAX:022-292-7162(斉藤事務所)

あ、あと、研修室でインターネットを使うときの、宮城UP名物と化していた、「20mLANケーブル」の写真をとっくの忘れてた~ガーン。プラザは講習場所にネット環境がないので、ブースの窓からケーブルをはわせていたのです。「やればできる」ことを(主に技術主任の方がニコニコ)示してくれた結果、「うちもネット使いたいから貸して~」といろんな団体さんに相談されて、レンタルやヘルプに入るまでになってました。たしかMSNの講演の時も、お貸ししたんじゃなかったかな? 名物となってたので、誰かとっておいてくれないかな。うーん、名残惜しいものですね。

でも、「卒業」は新しいステップアップということ。今度の事務所もアットホームでおもしろいですよ。車いす用トイレなんか、思わず遊びたくなっちゃうくらい。またレポートしますね。