京の伝統文化を支える人々 -20ページ目

「和」-お互いが認め合い、助け合う心ー

日経新聞夕刊に画家の安野光雅の、100年に一度の不況についての記事がありました。

60数年前には日本は敗戦というかってない苦難の歴史があります。その苦難から見ると、いまの日本はまだまだ豊かです。


自動車や電化製品が販売不振であるとかマスコミが騒いでいますが、売れてないはずの車はETCの関係などで、車が溢れて、渋滞となっています。

家電もデジタルに変更になるらしく、宣伝活動は活発です。

新聞、雑誌にはグルメ情報や旅行案内の記事が多く載って、着飾った男女のファションが町に満ちています。

テレビにはグルメやお笑い番組のない日はなく、60年昔であった苦難の頃とは雲泥の差で、比べようもありません。



 なにが100年に一度の不況かと、思います。まだまだ日本は元気です。

敗戦から立ち上がった心意気で行えば、出来ない事はありません。

不況で貸し渋りや派遣社員切りなど言われていますが、昔は人との和がありました。

隣同士が醤油やお米の貸し借りをして、助け合っていました。

それが和です。

まだまだ豊かですので、お互いが認め合い、助け合う心を持ちたいものです。




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死をみつめる人は、生がよくみえる

アカデミー賞を取って有名になった「おくりびと」を好奇心旺盛なミーハー的な私と家内で見てきました。

なかなか感動させられる良い映画でした。


東京に行ったときに家内と待ち合わせの時間が空いたので本屋に入り、ふと「おくりびと」のことを思い出して、その原作の「納棺夫日記」を買いました。

買ってはみたもののなかなか読む時間がありませんでしたが、先日、仕事で行った富山の寺院の帰りに汽車の中で読みました。


読み出すと、いままで読んだ数万冊の本の中で一・ニを争うほどすごい本でした。死を見つめていると、命の尊さが理解できます。読んで感動して、どうなるかと言うと、いづれ死に逝く命ならば、今日一日を大切に慈愛を持って生きることを考えさせられます。


是非一読して下さい。

こんな地味な本はお宅族しか読みませんが、今回の世間的認知度のあるアカデミー賞のおかげで、この本と出会いました.これも「縁」です。



 先日ある場所で知人がタバコを吸っていました。隣に居た私に、あなたはタバコを吸いませんか?と尋ねられました。

私はタバコも酒もギャブルもカラオケも出来ません。

タバコは自分の意志力を確かめる為に15年ほど前に止めました。

酒は遺伝体質で受け入れられません。

ギャンブルは破滅するまでやりそうで、危険ですので近寄りません。

カラオケも父からの遺伝で音痴ですので、人の迷惑になりますので歌いません。

女は好きですが、本気になりやすい体質ですので、家庭不和の原因になりますので出来ません。と、答えました。


タバコを吸っている彼が、それでは何が楽しみですか?と聞かれました。お金ですか?ごっそり貯め込んでいるでしょう、と、再度聞かれました。


 伝統文化は国、府、市などか、経済団体か、旦那衆の支援がなくては、本当は成り立ちません。

昔は国営であった社寺も民営化になりました。

そのため文化活動をするにも、場所から資料から研究費まで全て自社で賄えねばなりません。

手でこつこつすることですので、利益などほとんどありません。

法人組織ですので家賃などや、会社の維持費の必要経費や、社員の月給や、社会保険や、消費税や、所得税を納めると毎月赤字決算が真実です。


 それで、楽しみはの質問に対して、品質の良い、良い仕事をさせて頂いて、人に喜んで頂く事ですと答えました。

タバコも酒もカラオケも良いですが、男はやはり仕事です。

社会に役に立っていると言う事が、自分自身の喜びに成ると思います。タバコを吸っていた彼がそれはそうですね、と言って黙り込みました。


 人は人なり、われはわれなり、わが道をわれは行くなりです。




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襖絵

実用性と装飾性を兼ねた襖絵は日本建築には欠かせないものですが、常に開閉するために、より耐久性に気を配る必要があります。


鳥の子紙、麻紙、または金箔を貼った金紙に描くことが多いのですが、弊社では特に金紙に描くものを得意としております。



新調の仕事例


金紙の襖絵


浄土真宗本願寺派 覚王寺様


覚王寺様は、札幌市にある浄土真宗本願寺派(お西)のお寺です。
明治29年に「浄土真宗本願寺派新琴似説教所」として開設され、明治38年に
覚王寺と寺号公称認可され、平成7年に開教100年記念事業として、本堂等諸施設落成・慶讃法要厳修し、現在に至っています。


今回は、本堂の襖絵を担当させていただき、鳳凰を主として、浄土を荘厳するとされる孔雀と組み合わせて、右・左余間に5匹づつ描きました。


覚王寺様の「王」の字にちなみ、“争いを嫌い、人間界に姿を現すのは天下泰平の時だけ”といわれる瑞鳥(益をもたらす鳥)で、“鳥王”ともいわれる「鳳凰」と、その他浄土を荘厳するといわれる霊鳥を描きました。鳳凰と霊鳥の周りには仏華と散蓮を飛ばして、極楽浄土の華やかな空を表現しております。


右余間 全体に向かって右から左へと流れのある「動」のイメージで描きました。





左余間 全体に「静」のイメージの構図とし、メリハリをつけて描きわけました 。





詳しくは、京の宮絵師 安川如風の描く悠久の世界  をご覧ください。


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