こんばんは、みやびぃです。
ライブステージングについて考えるのは面白いです。
今回から、MCについて書こうと思います。
MCにについてはとても多くのページで色々なことが書かれているので、
分量がかなり多くなると思いまして、何回かに分けていきます。
そもそも、MCとは何でしょうか。これについて、
デーモン小暮閣下が教えてくれている動画がありますので、まずはそこから。
MCとは、Master of Ceremoniesの略である、ステージのマスター(進行役)である。
(中略)
「MC」を務める人は、自分たちのペースを作り、かつ相手(リスナー、お客さん)を自分のペースに持っていかなくてはいけないということをおっしゃっています。
曲に応じてリスナーが感じている「自分たちがどうすればいいか」ということを、事前にこちらから伝えておく(盛り上がって欲しい場合に「この曲で盛り上がりましょう!」とか、バラードの時には「それでは、聴いてください。」等のテンションをこちらから提示する)事で、相手を自分たちのペースに乗せたりすることができ、自分たちのやりやすいようにライブをコントロールできてくるわけですね!
ぱんぷきん☆ドリーム デーモン閣下からライブMCを学ぶ。 より
なるほどですね。
MCは単なる曲つなぎのおしゃべりじゃなくて、
MCによってライブを構成していくわけです。
しかし、MCっていうのは僕も本当に苦手です。
何を喋っていいのか分かりませんし、今までライブをしていく上で繰り返したアドリブの集積みたいな感じになっていました。
でもやっぱりそれじゃあだめで、ステージ上で行われるものは全てライブなので、MCについても真剣に考えないといけないと思いました。
そこで、まずは、今まで自分がやってきたMCで、
実はNGだったものを洗い出すために、
「MCのネタとして話してはいけないこと」
についてまとめてみます。
「何を話題にしたらいいか」に比べ、「何を話題にしてはいけないか」は、とても色々なページで紹介されています。
MCに正解はないのかもしれないですけど、不正解は確実にあるということでしょうか。
ライブにおけるステージング論 §4 MC(しゃべり)
バンドリル MCで繰り返し喋るべきこと
理結とハルさんのバンド入門講座 32日目:ライブでの良いMCで・悪いMCでとは?
fuyu-syowbun.net MCで言わない方が良いこと
というわけで、また引用祭です。
ではMCの話題として不適切なものを箇条書きにしてみましょう。
・
宗教方面の話題
・
セクハラ方面の話題
・
バンドメンバーにしか分からない楽屋おち的な話題
・
自分又は自分の家族しか知らない話題
・
ある分野の専門的な話題
・
異論が出ることが容易に予想される自分なりの(少数)意見
・
当該ライブハウスをはじめとする周辺環境に対する苦情、中傷
・
お客の入りが少ないことへの言及
このうち、最後の2項を除いては全てがあるMCの鉄則から導き出されたものです。
それは、『客席の全員が理解できる、或いは賛同できる話題を提供する』というものです。
つまり、一人でも理解できない人がある話題は、ライブのMCとして持ち出すべきではなく、また「昨日の誘拐殺人事件の犯人には個人的に同情を覚える」といったような自分なりの少数意見をMCの中で吐くことも禁止です。
(中略)
また、5番目にあげた"専門的な話題"とは、大学工学部軽音のライブにおける、微細形状創成のための電気粘性流体援用加工法開発の苦労話を語るというようなケースよりも、やはりライブでは主に音楽的な話題のことをいいます。
サビに行くところのコードは本当はEm7♭5からA7♭9へ展開したかったけれどシンプルにA7にしましたとか、昨日まで使っていたストラトの57年ものと、今日使っている58年ものの、カッティングの時の音質の違いとか、要するにお客にとってはどーでもいい話題は、しゃべることがなくなった時に、苦し紛れについ口に出してしまいがちなので、心して慎まなくてはなりません。
最後にあげた"客席が不入りであることへの言及"については、お客を動員できない自分達への自虐的なコメントが、わずかばかりの貴重なお客様にとっては、「来なければよかった」「家でテレビでも見てればよかった」という後悔の念に輪をかけることになるため、言ってはいけないものです。
以上、常識的な人間であればほとんどクリア出来るものばかりと思われるかもしれませんが、場所が衆人環視のステージ上であり、ましてや様々な非日常的ストレスでパニクっている精神状態においては、得てして上記の御法度を冒してしまいがちです。
MCの方は、『全員に理解でき、全員から賛同される話題』作りを心掛けましょう。
ライブにおけるステージング論 §4 MC(しゃべり) より
これはやめたほうがいいな~っていうMCならありますよ。
例えば
・最初から最後まで終始身内ネタ
少しくらいならいいけどこればかりだと客の立場からすると「自分達に興味のない奴は聞くな」っていうメッセージにもとれる。それにはっきりいってほとんどが”さむい”
・やたらめったら次回のライブ告知
今やってるライブはどうでもいいんかい!!
・自分の言ったギャグ(?)に自分で「さぶかったね~」
ってそういうなら最初からしゃべっちゃだめ!
自分で言ったギャグ(?)は全員がさぶいと感じていようとあなただけはそれを口にしちゃだめ!!
最後まで貫きとおすのがアーティストです!!
・やたらにシモネタ
これも少しならいいけどよっぽどのことがない限りあなたの人格が疑われます。
それにあなたをはじめて見たお客さんはっきりいって”ひきます”。
・やたらとメンバーに振るMC
これも見ていて見苦しいです。
しゃべれんなら最初からしゃべんなよ・・・って思っちゃいます。
言い方悪いけどお客さんけっこうそう考えてますよ。
などなど数えあげていくときりがないのですが、あなた(のバンド)はどれか心当たりはありますか?あったら気をつけてくださいね。まちがいなく”マイナスイメージ”に貢献しているので。
悪いMCとは、ライブを見ているお客さんや、対バンの人、ライブハウスのスタッフさん達を不快にさせる、または聞く価値もないと判断されるMCのことだ。
「やる気がありません」
たまにライブのMCで「今日はやる気がありません」「全然練習出来ていません」とかそういう話を耳にする。
ハッキリ言ってこんなのは問題外。
練習不足・やる気がないバンドに、ステージの上に立つ資格はない。
ただ、何らかの事情でモチベーションが上がらない、練習時間が取れなかったとしても、それを口に出すのはNGだ。
「今日はお客さんも少ないですが」
ガラガラのライブハウスでのライブを経験した人は多いと思う。
そこでついつい出てしまいがちなのが「お客さんが少ない」という言葉。
これは見に来てくれたお客さんに対して、失礼極まりない言葉だ。
こんな言葉を聞いたら、二度とそのバンドのライブに行こうなんて思わないだろう。
そもそもお客さんがたくさんいないのは、自分たちのせいだ。
そのことを認識していれば、こんな言葉は絶対に出てこない。
また、お客さんによって、モチベーションが変わるようなバンドはお客さんはついてこない。
お客さんが何人だろうと、たとえ一人だろうと変わらず全力を尽くすのがマナーであり、バンドマンとしての前提条件。
バンドから見たらお客さんは不特定多数かもしれないが、お客さんからしたら見に来たバンドは常に一つだということを肝に銘じておこう。
名指しで何かを非難・中傷する
またステージ上は、ある意味公共の場だ。
ライブを見ている人にはいろんな人がいて、いろんな考え方がある。
そのような場で、誰か・・・例えば、別のアーティストや地名、何かのチームなどを非難・中傷してはいけない。
人それぞれ、好きなもの、誇りに思っているものはそれぞれ。
それをけなすようなMCは、およそライブ進行役のやることではない。
理結とハルさんのバンド入門講座 32日目:ライブでの良いMCで・悪いMCでとは? より
お客さんが沢山入る様なバンドは皆見たくて人が集まっているわけだから、何やってもある程度は許される。だけど、そんなに人気がないバンドは同じことをやってもそれが「サムイ」と受け取られてしまう可能性があるので注意が必要。
そこで、一番気になるのがMC。
さだまさしや長渕剛がアマチュア時代に絶妙なトーク新規ファンを獲得していったというのも有名な話なわけだが、それはあくまでその才能がある場合の話。中途半端なことしか喋れないのなら、いっそ素直に音楽で勝負した方が良い。
「ライブ告知です。●月○日、渋谷××、●月□日、下北沢××、△月◆日~、、、、、、」
そんなに言われても覚えられないし。
ライブ告知のフライヤー配ってないのかよ?アナタたちを気に入れば、言われなくとも調べてでも観に来ますから。
次回のライブか、大事なイベントの日の告知だけにしてください。
「今日、このライブに呼んでくれた○○のバンドの皆さん、スタッフの皆さん、そして観に来てくれたお客さん、この場を借りて感謝します!」
偽善者気取り?
わざわざ自分たちの貴重な演奏時間を割いてお礼を言ってやってるんだアピールですかね。お礼は楽屋でやってください。
「次は新曲やります。」
初めて観る人にとっては全部新曲です。
どうせ、自分たちのお客さんは少ないのなら、その少ない人数に訴えるのではなく、その他の人たちに向けたアピールを考えるべきです。
「この曲は僕が~~を思って作りました。」
説明しなければ伝わらない曲ってことですね。
何を感じようが、聴き手の自由です。そんなに思い入れの強い楽曲であるなら、説明無しでも充分に伝わるはず。完全にナルシスト発言に近いMCであるかと。
「今日はこの後もたくさんカッコイイバンドが出るので、最後まで楽しんで帰ってください。」
へぇ~、この後にはアナタたちよりカッコイイバンドが出るのですね。
明らかに“負け”を認めてる発言です。自分たちが一番カッコイイって思ってなきゃ、どうするの?
先輩バンドへ気を使っているのなら、楽屋で充分。
ステージ上では皆平等というか、むしろ、下克上ですからね。
「ラスト2曲っ!!」
まだやるの?!
大体、盛り上がってないクセにこういうこと言ってる輩が多いんだよな。
“いいとも!”みたいに『え~っ?!』とか言って欲しいわけ?どうしても言いたいのなら、せめて『ラスト1曲』くらいにしておきなさい。
ザっとこんな感じ?
他には最近少なくなったけど意味不明なメンバー紹介とかね。
やっぱりどんなジャンルにもそれに似合った世界観を造ることが重要だと思うし、それに向けたライブ構成を考えて欲しい。MCは必ず喋らなければならないものではなくて、その世界観を造り上げるため、そして何よりも観ている人を引き込むための一つの手段として考えるべきなものだと思う。
fuyu-syowbun.net MCで言わない方が良いこと より
いかがでしょうか?
MCとして定番だと思われていることも、聞く側からするとあまり良いMCと言えないことも多いようです。
総じて言えるのは、
「マイナスな要素を口にしてはいけない」ということです。
そういうのは心の中でとどめておかないといけないですね。
せっかく、チケット代を払って音楽を聞きにきてくれている人がいるのに、その人達に対して、「練習してないんで…」とか、「ミスするかもしれないですけど…」とか、絶対いっちゃダメ。
あと、例えば、いっちゃダメってとこまではいかないけど、
言う必要のないことっていうのも沢山あると思います。
ライブMCで既に定番になっているものもあると思いますが。
個人的に、「これってMCとしては定番だけど、実際どうなんだろう」って思うものを3つあげます。
・「名前だけでも覚えて帰って下さい」
色々なアマチュアバンドのライブで、もはや定番になっているこの文言。
検索してみると、元々は、サンドウィッチマンの富澤たけしが、2007年のM-1グランプリ決勝戦で言った言葉。
決勝まで残って当然会場のお客さんも全員サンドウィッチマンのことを知っているというのを逆手にとった「ボケ」、つまり「お笑いネタ」なのですね。
名前だけでも覚えて帰って欲しいっていうのは、確かに出演するミュージシャンとしては思っていることだろうけど、それをわざわざ「名前だけでも覚えて帰って下さい」って言う必要はないと思います。
ライブがよければ、名前くらいお客さんが率先して覚えるだろうし、ライブ終わったら声かけてくれるでしょう。
・「次が最後の曲です」→「えー!?」の流れ。
これも、もはややらないといけないのかって決まりがあるくらい、色々なライブで聞いてきました。
で、あきらかに「えー!?」を期待して、言った後に若干の間をあけたり、
結構「えー!?」が言ってもらえないから、もう一回「次が最後の曲です」って言っちゃうMCも何回も見てきています。
別にやっちゃいけないこともないけど、これも笑っていいとものネタだよね。
お客さんとのキャッチボールという点では確かに有効なのかもしれないけど、実は難易度が高いと思います。
次が最後の曲であること自体は伝えてもよいけど、明らかに「えー!?」を狙ったのは、一発で「えー!?」が返ってくる自信があるときだけかな。
・「もっと前に来てください!」
この記事のトップに写真も貼りました、バンドあるあるでも紹介されています。
前に行くかどうかはお客さん次第で、気分がのってれば前に来るかと思います。
この「前に来てください」も、結構諸刃の剣だと個人的には感じます。
後ろの方で見ているお客さんを前にこさせるだけの、演奏力やらMCテクやらがあれば話は別ですが…
同様に、椅子があるライブ会場で、「立って下さい!」って言うのも、あんまり好きじゃないな…
そして、おそらくMCには、その日がどんなライブなのかによって、喋っていい内容も変わるのではないでしょうか。
1,ブッキングライブ
2,ワンマンライブorツーマンライブ
3,身内ライブ(軽音楽部ライブや学園祭ライブなど)
一般的なブッキングライブでは、他の対バンを見に来た人たちが偶然自分たちのバンドを見るわけなので、そういう意味では、自分達のことを30分でいかにプレゼンできるかが重要になってくるので、MCでもその内容が多くなってくるでしょう。
逆にワンマンライブやツーマンライブは、自分たちのことをある程度知ってくれていて、好きだから来てくれた人たちが大勢います。ブッキングライブではNGだった内容も、ワンマンツーマンならOKにもなると思います。
軽音楽部のライブや学園祭のライブなどは、主によく知った友達が出演していたり、会場全員が知り合いだったりするので、MCは正直何を言っても許されるかと思います。
軽音楽部に入ったばかりの1年生バンドが
「頑張って練習したので…ミスするかもしれないですけど…聞いて下さい…」
という内容でも、2年生以上の先輩たちはその初々しさに盛り上がる可能性すらあります。
大事なのは、今自分たちが立っている状況を考えて、それに則したMCを考えないといけないということではないでしょうか。
さて、話してはいけないことを色々述べてきましたが、次の記事では、じゃあMCで何を喋ればいいのかについて考えてみたいと思います。