ブルータスお前もか・・・
と、ため息をつきつつ、つぶやきたくなってしまいます。
なかなか素直にいかないものです。
今回はクラッチの油圧系を接続して完成させる際のトラブルとその始末についてです。
以前行った純正外のオペレーティングシリンダーを取付けたところからの続きとなります。
クラッチ板の取付 ④ スリーブ・ベアリング・オペレーティングシリンダー
純正外の部品を使うことによって機能は高性能となる算段ですが、そのために純正品の規格とは合わない部分を変更する必要があります。
まず、既存部分は基本的にインチ規格なので新しい部品に合わせてメートル規格のものにします。
取付形状もそれに合わせていきます。
クラッチホースは、このようなナットで接続するタイプなのですが、
インチ規格ということと、新たに接続するホースはメートル規格なので作り変える必要があります。
そこで用意したのが、R32用の社外品のホースで、それに伴い対応する日産純正部品です。
一般的な接続ですので見た目にも不自然さは感じにくいと思います。
真中のブラケットは接続するために作成しました。
このままでは接続できないので、パイプも作成します。
フレア加工中です。
パイプができたら組み付けて完了です。
フルードを入れて、エア抜きができれば完了!
・・・なのですが、
なんかおかしいのです。
エアは抜けているようなのですが、マスターシリンダーでの吹き返しが起こっています。
つまり、ペダルを踏んでもオペレーティングシリンダーに圧力がかからず作動しない状態です。
頭の中に暗雲が立ち込めてきました。
結論として原因は、マスターシリンダーの不良にありました。
このマスターシリンダーは、未使用のデッドストック品をそのまま取り付けていたのですが、経年劣化があったようで、内部のカップの弾力が失われたことから機密が保てない状態になっていたようです。そのためフルードに圧力がかからず吹き返しを起こしていたと思われます。
仕方がないので、カップ交換をするのが順当ではありますが、カップの手持ちがないため、予備品として新品購入していたS30用のマスターシリンダーに取り換えることにしました。SPSR用との違いはフレアナットの規格がインチではなくメートルであるということとロッドの長さが違うだけです。
ロッドは、不良品に取り付けていたものと取り換えるだけでそのまま使うので問題ありません。
但し、ここでも課題があります。
不良だったマスターシリンダーは、P810ブルーバード用を流用していたので、配管の接続位置が違っています。
従って、配管パイプを新規で作成しなければならないのです。
現物合わせをしながら、パイプを作成をしました。
上が、今までつけていたもの。下が新たに作ったものです。
無事にシリンダー交換しパイプも接続できました。
接続位置は純正と同じなのでクラッチマスターに関しては違和感は少ないかな?
また、フルードのエア抜きをしてクラッチの作動確認も取れましたので一件落着です。
目論見通り、クラッチは軽く踏むことができるようになりました。
ブレーキシリンダーも変なものが付いていますが、気にしないでください。
当時、プレミア価格ではない入手可能な部品で工夫したのです。
純正至上主義ではないのです。もちろん意識はしていますが、財布との兼ね合いもあるのでこんな仕様です。
現在入手できるのかはわかりませんが、以前ブレーキパイプを全部引き直した時に購入した部品の番号を参考に提示しておきます。
林精鋼製品のブレーキパイプ、BP-48 です。
今回取り外したマスターシリンダーは、カップ交換をして予備品として保管する予定です。
もちろん取り外したパイプも保管します。
つぎに交換が生じたときはセットで交換すれば問題なしです。
イヤ~ホントに
デッドストック、長期保管品は、未使用であっても新品とは言えないので、十分注意をしなければなりませんね~