★★★★★★★★★★

2018年 107min.

ネタバレ 豪快にしてます。

敬称略

 

 

 監督 ブラッド・ペイトン

 製作総指揮 マーカス・ビシディ、ドウェイン・ジョンソン ほか

 製作 ボー・フリン、ジョン・リカード ほか

 脚本 ライアン・イングル、カールトン・キューズ ほか

 音楽 アンドリュー・ロッキングトン

 

 デイヴィス:ドウェイン・ジョンソン

 ケイト・コールドウェル博士:ナオミ・ハリス

 ハーベイ:ジェフリー・ディーン・モーガン

 クレア・ワイデン:マリン・アッカーマン

 ブレット・ワイデン:ジェイク・レイシー

 ブレイク大佐:デミトリアス・グロッセ

 コナー:ジャック・クエイド

 

 

 んーと、まあやっぱり怪獣もんは好きですからね。実は本作はクジには入ってなくて、ていうか存在すら知らなくって、前回更新した「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」のDVDの予告編で見て、こりゃおもしろそうだわい、と急きょDVD借りて視聴した、ということです。評価もいいみたいですからね、楽しみにして観始めました。

 

 監督のブラッド・ペイトンは「センター・オブ・ジーアース2」の人だそうですけど、わたしはまだその映画を観てませんし、ということでお初となります。

 

 ていうか、わたしの中では監督よりも脚本のカールトン・キューズですね。ドラマ「LOST」の製作総指揮で有名だそうですけど、でもやっぱり「刑事ナッシュ・ブリッジス」でしょう。だからそれもまた楽しみなのでありますね。本作と「ナッシュ」では毛色が全然違いますけど。ちなみに「ナッシュ・ブリッジス」はドン・ジョンソン、本作はドウェイン・ジョンソンですね。どうでもいいですけど。

 

↑宇宙船内ですよ。

 

 なんかいきなりのSF感です。不穏な空気で「エイリアン」をほうふつとさせますね。

 

↑で、エイリアン的なバケモノでてきました。

 

 いやあ、出だしから引きこみますねぇ。

 

↑CGもやっぱりすごいですよ。

 

 なんか、宇宙で実験してて、それによってラットが凶暴化し地球にも災難が、って簡単に言うとそういうお話みたいですけど、わかりやすくていいじゃないですか。よけいな心配せんでいいやん、てなります。

 

↑こちらは地球ですが、

 

 「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」やん、とは思いました。たぶんみんなそう思います。ここのシーンだけ切り取って「さてなんの映画でしょう」ってクイズ出したらたぶんみんな「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」って答えると思いますよ。まあだからって不快感があるわけではまったくないですけどね。

 

↑白いゴリラ。名前はジョージ。うん、ジョージっちゃジョージの顔してますね。

 

 なんかですね、これがCGかと思うとちょっと怖い気もしました。なんでもありやん、て。でも「ガバリン」のようなクリーチャーはたぶんCGではできないと思うんですよね。味が出ない、いうか。技術の進歩は素晴らしいですけど、古いもの(SFX)にも良さはあるし、SFXがなければCGもなかったとも思いますし。温故知新なわけです。いろんな思いでわたしこのシーンでは普通に感動しました。

 

↑感情をあらわにするジョージ。

 

 展開は速いですよ。余分なシーンは一切ないですから、グイグイ引きこまれます。

 

 で。

 

 宇宙船の破片が地球に飛来して、それによって動物たちが巨大化、凶暴化する、と。よくある話なんです。よくある話なんですけど、スピード感とそれに加えて宇宙生物みたいなのが出てこないので、リアリティもあって、よくある話がしっかりと味わえるようになってるんですよ。脚本力がすばらしい、ということですね。

 

↑オオカミも巨大化です。

 

 だから凶暴化もしているのでしょう。たしかあとワニもいたはずですが。

 

↑で、傭兵さんはオオカミさんのごはんになりました。

 

 ここもまったく容赦してませんね。すっかりワクワク感が募っていますよ。

 

↑こちらは張本人の姉弟です。

 

 姉がクレアのマリン・アッカーマン、ちょっと足りない弟のブレットはジェイク・レイシーです。いろいろなんか説明っぽく話してましたが、要するに電波塔から電波を流して3巨獣をコントロールするのだそうです。もうとことんわかりやすいですね。

 

↑おさるのジョージ大暴れの図、です。

 

 おさるのジョージは捕らわれていた飛行機の中で麻酔から覚めて、てんやわんやの大騒ぎです。

 

 まあなにしろ次から次へとノンストップで、息つく間もないほど楽しめます。なんにも難しいこと考えなくていいですからね。これぞエンターテインメント、というわけです。

 

↑飛行機からだって脱出しちゃうのです。

 

 いろんな要素が混ざり合ってますよね。怪獣ものからここは「ミッション・インポッシブル」でしょ。なんなら冒頭は「エイリアン」じゃないですか。単純でわかりやすくって、もうこれ映画好きにはたまらない映画ですよ。心をくすぐられるわけです。

 

↑ドウェイン・ジョンソンの演技も捨てたもんじゃないです。

 

 こんな演技できる人とは思いもしませんでしたよ。元プロレスラーですよ。ちゃんと演技の勉強したんだなと思えば、好感度も爆上がりです。

 

↑ブレイク大佐です。

 

 まあものがものだけに、出てくるのはごっつい人ばっかりです。で、ブレイク大佐、「誰やこいつら」って聞くもんですから、

 

↑政府の役人のハーベイさんが答えますよ。

 

↑こやつらのことですが。ドウェイン・ジョンソンとナオミ・ハリス。

 

 「あのゴリラを育てた学者」と「巨獣たちを生み出した博士」て。まあね、それだけ聞いたらこの二人こそが諸悪の根源みたいになってますけど、でも間違っちゃいないですけどね。

 

 ところで、ここでわたしハタと思いました。「巨獣大乱闘」ってから巨獣どうしが闘うのかと思ってましたけど、そうじゃないんですね。乱闘、ではないですよ。まあた日本の配給会社のアホがくだらない邦題つけやがったのか、て思いました。「ランページ」には間違いないですけどね。「ランページ」すなわち「大騒ぎ」。ていうか、それを今回の宇宙実験におけるプロジェクト名にするのはどういう了見や、とは思いました。「大騒ぎ」になるのを見越していたということなんですかね。「大騒ぎ」を起こしてやろう、ということでしょうか。まあそこらへんはちょっとした楽屋落ち感ではあります。

 

↑満を持してワニ、出てきました。

 

 神々しさすらありました。ていうかワニ、

 

↑デカすぎるやろ、と思うのはわたしだけでしょうか。

 

↑政府vs軍となってます。

 

 映画やドラマ好きの解釈だと、たいがいにして軍が良い方、政府が悪い方、て感じなんですけど、本作では逆です。そういう構図もなんか痛快で、心地よい裏切られ感です。

 

 さて、で今のこの状況をどう打開するか、てことになってきますが、解毒剤があるそうです。いいじゃないですか、当たり前すぎて。でもだからって駄作感はないですよ。ここまでハデにやってくれてますからね、ほかのところは簡単でいいんです。ただし、

 

↑解毒剤はこれです。

 

 いや、「小っちゃ!」とはなりました。しかもこれ、飲ませるそうですよ。あ、銃かなんかで撃ち込むんちゃうんや、てなりました。笑っちゃいましたけどね。そしたら、

 

↑一番のワルの姉が喰われます。

 

 この直前に我らがドウェイン・ジョンソンが、こちらのあねさんのバッグに解毒剤を入れたんですよ。で、あねさんごとおさるのジョージに喰わせた、という……。

 

 まあなんとイキなことでしょう、とわたし手を叩いて笑いましたよ。解毒剤、あんな少なくてええんかという不安はちょっぴりありましたけど。

 

↑ここは圧巻でしたねえ。ビル、崩れます。

 

 CGはもう見せつけるかのようです。初めてCGが映画でお披露目された「ジュラシック・パーク」(諸説ありますが)のときもすごかったですけど、ここまで違和感なくなるとは思ってもませんでしたね。

 

↑なおみさん、叫んでます。

 

 ごめんですが、爆笑してしまいました。

 

 わたしいつも家で映画観るときって、ヘッドフォンして観てるんですよ。今日はたまたま横に妻がいたのですが、わたしが突然笑い出したもんですから、ものすごくビックリしてました。あ、どうでもいいですね。

 

↑オオカミさんとおさるのジョージ、対決です。

 

 ということで、おさる覚醒して「大乱闘」になりました。さきほどは日本の配給会社さんに悪態ついて申し訳ありませんでした、とはなりました。

 

↑オオカミさん、飛んでます。「跳ぶ」ではなく「飛ぶ」です。羽ありますからね。

 

 なんでもありやん、的な。そしたらドウェイン・ジョンソンがいいましたよ、「オオカミは飛ぶわさ」て。セリフでしっかり我々の気持ちを代弁してくれるあたりもイカしてます。笑いのツボも外しませんね。

 

↑友達の命を守るため、

 

↑友達の命を救うため、

 

 二人ともが必死の形相で。なんかちょっと泣けましたね。

 

 そして……、

 

↑おさる、逝きました。

 

 もう涙がとまりませんよ。でもね、それで終わるわけないじゃないですか。

 

↑おさるはやっぱり生きてました。

 

 なんかこれ、おさるのジョージの渾身のジョークだったそうですよ、死んだふり。ドウェイン・ジョンソンが、「彼はユーモアのセンスがおかしいんだ」って。爆笑案件ですけど、やっぱり涙がとまりませんでした。

 

 ということで、10個、満点です。を減らすところはなにひとつ見つかりませんでした。

 

 「いやあ、映画ってホントに、いいもんですね」って言いたくなる、そんな映画のことでございました。

 

 

今日の一言

「まあ要するに、ドウェイン・ジョンソンがイチバン強いんや」

 

 

レビュー さくいん