この冬。

いろんなことをブログに書きたかったがなかなか集中して書く時間を取ることが出来なかった。

『Only friends』最終回を見てから感じたことを書きたかった。

『愛の香り~I Feel You Linger in the Air』についてはなにも書いてないじゃないか!あまりに良すぎてただ圧倒されていたからなー。

そして『Last Twilight』だよ。

第1話観終わってすぐに、もう言葉にしたかった。

それは実は私にとっては珍しい。

大抵どの作品も、まずは最初のうちは「わーーーー!!」って言いながらただドラマを堪能している。ひたすら、ただそのままを丸ごと受け止めている。でも5話ぐらいになったあたりでもう一度1話から見返して、ドラマの演出面での面白さについてなにやら書きたくなるのが私にとって書くことの原動力だ。

でも、『Last Twilight』では第1話からあるひとつの衝撃がビリビリと走って、それはずっと現在の9話を観終わってもなお、続いている。

衝撃。それはこの『Last Twilight』を観て、やっとAof Noppharnach監督がこれまで作ってきた作品すべてに通じる1つの大きな核に気付いたのだ。

Aof監督のテーマは「相互理解」ではないか・・・?

一番最初に見たAof監督作『Dark Blue Kiss』では母親になかなかカミングアウトができないKao(New)と、父親の理解とサポートを受けているPete(Tay)のシーンがとても印象的だった。Peteは父親にカムアウトしているが、それでも社会に相対することで悩んだり苛立ったりしている。

Pete「どうして俺たちは他人よりいい人間だって証明しなくちゃいけないんだ」

Kao「俺たちのセクシャリティが親をがっかりさせるからだよね」

Pete「俺は自分がなりたいからいい人間になろうとしてるわけで、ゲイだからいい人間になりたいわけじゃない」

また、後半には

「理解され受け入れられることはすべてのこどもたちが家族に望んでいること」

という言葉もある。

久しく見返してはいないが、親と子、個人と社会、そして恋人同士でもそれぞれをどう受け入れ、どう理解していくかは、このドラマのひとつの見どころになっていたと私は記憶している。

 

そして『Bad Buddy』。

Pran(Nanon)とPat(Ohm)のそれぞれの両親の中でPranの母親が何があってもふたりの交際を認めなかった。一旦は家出をしたふたりだが、戻ってきてその後2年は交際を諦めたフリをして過ごし、Pranはその後海外に赴任し、そうやって時間を稼いだ。

この件(くだり)は正直言えば私は好きではなかった。過去の親の確執は親のものだし、自分は自分の気持ちを遂行すればいいのに、と私だったら思う。これについてはAof監督が話している。

親に理解させることは簡単ではない。でも親も子供を理解したいと思っている。でも一度憎んだ相手を許すことは時間がかかるし、理解することも時間もかかる。その時間を描きたかった。

と、そんな内容だったと思う。

親へのカムアウトに関する表現は様々な作品の中で描かれている。殆どが子供のセクシャリティを親が認める過程について描いているが、『Bad Buddy』ではそれだけでなく、子供の側からも親の感情を理解する、つまり理解のベクトルが双方向から向かっていることを目指す、BLドラマの中では珍しい作品になっている。

 

『Moonlight Chicken』では、Wen(Mix)とJim(Earth)の物語に並行して、耳が聞こえなくなったHeart(Gemini)とLi Ming(Fourth)の物語がある。生活環境が違う二人だが、お互いに歩み寄り近づいていく部分が感動的だった。ここにもLi MingがHeartを理解するためにまずは共通言語=手話を覚え、そこでHeartはようやく自分の気持ちを伝えていきながら今度はLi Mingの家庭に関する複雑な感情を理解していく。この辺りが『Last Twilight』に繋がっていったのではないか。

 

そして。『Last Twilight』。

始まる前からこれが、元はバドミントン選手だったDay(Sea)が視力を失っていく話であり、その恋人役がMhok(Jimmy)で、間違いなく泣けるに違いない良作との前評判が高い作品だった。

でも1話を観終わったときに、これが「視力を失っていくことを可哀そうだと涙する物語」とか「その彼を献身的に支える恋人の愛の物語」という文脈とは違うな、と思った。現在健常である人が障害を持った人の姿に同情して涙する、というものではない、という監督の姿勢が1話から滲んでいる。

Dayは確かにMhokによって変わっていくが、しかしMhokもDayから多くのものを得、知り、そして変わっていくのである。

同情だけでは人の心は動かない。それはDayのかつてのバドミントンのパートナーであり秘かに恋をしていたAugust(Ohm Thipakorn)との回で描かれている。

AugustにはダブルスのパートナーだったDayへの友情があり、視力を失った彼への深い同情もある。それは勿論「愛情」の一種である。しかし恋愛感情ではなかったし、もっとも大きかったのは、相手の存在を丸ごと受け止めようとする類の愛情ではなかった

 

Mhokは、それがどんな感情から始まったのか・・・。

ただ、まずはDayをとにかく理解しようと試みた。

Mhokの経験から培った思考や感情からDayに物申したり助言したりすることをやめ、視力を失った人間が現実にどのような困難を受けるのかを自ら経験することで理解しようとすることから始めた。Dayに寄り添いつつ、Dayが求めているのは決して同情ではなく、一人の人間としての尊厳を理解してもらいたいと思っていること、それを肌で感じ取っていく。

Dayは同じ視覚障碍者でありサポーターのOn(Kun)から、DayもMhokを理解する必要があることをやんわりとアドバイスされる。自分に時間を与えろ、と彼は言うのだ。「Mhokに時間を与えろ」ではなく「自分に時間を与えろ」と。ここも非常に興味深い指摘だ。

さらに続けて、視覚障碍者が健常者と一緒にいることは簡単ではないが、お互いを理解しあえることを待つ時間が必要ではないか、その待っている時間を自分自身に与えてはどうかというような内容をOnはそっと伝えるのだ。

健常者側は「障碍者と共にいることは簡単ではないのだろう」と想像している。

しかし障碍者側も「健常者と共にいることは簡単ではない」のだ。しかしその両方から歩み寄って、お互いの最適な「場所」を見つけ出す必要があるのではないか。

そして、確かに彼らは視覚に障害を持っているが、自立的で主体的な人間なのである。このOnの一連のセリフはそれを暗に示していて、このセリフにとても痺れてしまった。

 

ところでこれはどんな立場にも置き換えられる。例えば性的マジョリティ側と性的マイノリティ側、お金持ちと貧乏な人、若者と老人、某国と某国、などなど。

視覚を失いつつあるDayの物語、は自分にとってはまったくの絵空事ではない。これを観ている私は40代から緑内障が発症している。緑内障はそのままにしておけば失明する病気である。また年齢的にもシニアの領域に入り、そのうちには耳が聞こえないとか体が動かなくなっていくとか思考にノイズが入るとか、何らかの障害が生じてくる。誰もが等しくそうだ。だから余計に「涙を禁じ得ない障碍者の物語」ではなく、誰にとってもリアルな物語なのではないか。

 

恋愛の原動力は、相手の見た目だったり、幼いころから刷り込まれた関係性だったり、相手の包容力だったり、場合によっては経済力だったりするかもしれない。

しかしAof監督は常に継続していく愛情の形を作品で描いている。そこにある「愛」は、相手への尊敬と理解で成り立っている。そうでないとその愛は継続していかない。そしてそれは片方からだけの気持ちではなく、相互からのものでないと成立しない。

Aof監督がもっとも伝えたいものは、きっとそれなんだと思う。

 

この物語で傑出しているのがMhokの「待ち方」「寄り添い方」である。

元々は相手への共感性が高く、感情がすぐに昂り、喧嘩っ早い男なのだ。

しかし彼はDayを知ることで「待つ」ことを知る。

August登場回。

Mhokの心の中に嫉妬がなかったわけではない筈だが、嫉妬で行動をしなかったところが私にはとても心地良かった。Augustに対してはっきりと敵意を見せたり阻んだりせず、まずはなによりもDayの感情を尊重しながらふたりの感情や行動を読み取ったうえで行動する。

それはDayの兄、Night(Mark Pakin)への態度にも表れている。Dayが何故Nightを憎むのか9話まではMhokは知ることがない。しかしMhokは、NightがDayのことを思い、支えているのだろうことをわかっている。そのことをMhokからDayに伝えたり説得しようとはしない。ただ、Day自身がいつかNightの真意について気付くことを待っている。

そんなMhokを、俳優Jimmyがとてもリアリティのある表情で演じているところが本当に素晴らしい。勿論、視覚を失っていく不安や、これまで持っていたプライドが崩れそうになることと戦っているSeaの、どこか無垢を思わせる演技も素晴らしいことは言うまでもないが。

 

私たちは基本、自立的で主体的である方がきっと生きていきやすい。そしてどんな環境であれ結局は「ひとり」であり、だからこそ「他人」を必要としている。その時々で私たちはMhokであるのか、Dayであるのか。Nightになるのか、Augustになるのか。物語の中のMeeになるのか。

そして今、自分は誰かを少しでも理解したいと思いながら、1歩、誰かの側に近寄ることが出来ているだろうか・・・。

 

オーナメント

『Bad Buddy』での合宿と逃避行で行った海辺の村、『1000stars』の国境の村、『Moonlight Chicken』のパタヤ・・・などなど、Aof監督は物語の中で都市部以外の場所、しかもかなりの田舎に行くのだが、今回も『Last Twilight』9話で結婚式に出席するために南部の田舎に行っている。そういう、ひとりの監督の作品の中に通底するモチーフを見つけていくのも醍醐味だよね。

いよいよ今夜は第10話。(2024年1月12日現在)

ちょっと慌てて書きなぐっちゃった。あとでまた加筆訂正するかもだけどまずはブログを残しておく。

 

「誕生日とかにサプライズなんてしないでね!」

友人たちに言い放った私。まだ夏の頃である。

私の誕生日は12月で、そしてその誕生日で還暦を迎えるのだった。

50歳の時は友人たちを集めて、大好きな歌(「峠のうた」「Happy Together」)を即席のバンドを組んで歌い、川上未映子さんのエッセイを朗読した。

でも還暦。節目だから何かやろうかなあと考えてはいたけれど何も案が浮かばず、それで特に何もせずに過ごすつもりだった。どうやら私は誰かに委ねて祝われるのが苦手なんである。やるなら自分で企画して、自分で何かをやらないと楽しくないようだ。

しかしだ。「サプライズなどしないで」と言い放った翌日、突然アイデアが降りてきた。

1年前にある会で踊った「豪華ネェサン」をまた踊ろう。

2018年に書いたエッセイを朗読しよう。

そうだ、みんなにこのわたしをテーマに短歌を作ってもらうのはどう?

そしてみんなに2023年に観たBL作品のBestを語ってもらおうか。

約15分で脳内で企画が決まり、すぐさま友人各所に連絡をして全員に参加OKの返事をもらった。早い。我ながら仕事が早いぜ。

オーナメントオーナメント

還☆暦祭り1部冒頭で話したのだが、こどものころからずっと「私はあまり人から愛されない人間なのだろう」と思ってきた。そしてそれは仕方のないことだと思って生きてきた。もしも私のことを誰かが好きになってくれても、いつかきっと離れていくのだろう。なんでかわかんないけど、私はそういうふうに生まれたのだと思ってきた。

家庭の中には居場所がなかった。

でも仕事は私を助けてくれた。10代の頃から仕事場がとても自由でいられたし、好きなことができる場所だった。そして私は愛される側の人間ではなく、愛する側の人間だ。うん、わかってたよ。それは10代の頃からよくわかっていた。その私にはこれまでも、そして今の仕事もすごく、すごく合っているのだと思う。

オーナメントオーナメント

還☆暦祭り、第1部、第2部ともスタートは「豪華ネェサン」。

2023年2月、私の友人がファミリーシップ制度を取った日にうちの店で記念パーティを開催。そのオープニングとエンディングで友人と共に踊りました。これが本当にいい曲で、実は曲をかけながら一人で練習しつつ、終盤で何度か泣きそうになっていた。

今回も同じメンバーで踊ることに。

 

もうねー、ほんとに楽しかったーー!

1部2部共にそれぞれ飛び入り参加もあり!

 

そして2018年に刊行された祥伝社黄金文庫「名古屋カフェ散歩」(川口葉子・著)に掲載された私のエッセイ「いつしか街はかわっていくけれど」を、1部は私の古くからの友人ふたりと、そして2部では豪華ネェサンを一緒に踊った友人ふたりと共に朗読しました。

これは、変わっていく日々の中に存在する小さなカフェを営みながら思う変わらぬ気持ちを綴ったものです。2部では、同じ自営業者でカフェや美容業を営む友人たちが聞きながら泣いてくれて本当に驚きました。そのエッセイは苦労話を書いたわけではなく、ただ、静かに誰かを待っているきもちを書いたものです。

「カフェは、美味しいごはんと、ここに来てくれる誰かと、今はここにいない誰かの思い出と、待っているわたしたちでできている」

ずっと変わらない気持ち。

 

オーナメントオーナメント

1部はこのあとに皆さんからいただいた短歌のご紹介。

参加者皆さんからメールで頂いた短歌または川柳は42作。

それらを短冊に書き写して気付いたことが。

私は「テーマはわたしを褒めることよ」って言ったんだけど、みんな自分のことを書いてる!!「それ、あんたのことやん?!」って句ばっかりだったよ!

面白いねえ。書いたものにはみんな、その人の姿が表れてる。笑顔について書いてる人はとても笑顔が素敵な人ばかり。縁について書いた人は普段から人と自然に繋がることができる人が殆ど。

友人の軽快なMCの中、進んでいき、最後に選者が大賞を選びました。

全42作品の中で選者が大賞に選んだのが

「袖を断つをとこを愛づる女丈夫のおはす名古屋の店は弥栄」

大賞には『マタハリのタイカレー一年分』という賞品でしたが、この句の作者は遠方のため、もう1作選ぶことに。

次点が

「縁結(えにしゆう)曼荼羅の此処マタハリのりりこが紡ぐ世界と文化」

この作者にタイカレー1年分券を差し上げました。

毎月待ってるね!

りりこ賞は?と問われましたが、純粋に句としていいなあと思ったものが幾つもあって絞れませんでした。以下、良いなと思った句を少しだけ紹介しておきます。

 

大切に一つ握ったビー玉は今もあなたの手の中にある

咲き続け舞台の上で咲き続け 枯れることすら忘却の空

保母さんに話をねだる子らのよにマタハリの夜に集う雛たち

アイデアは次から次に閃きてだれかきいてと拡ぐ鼻あな

難儀など楽しさに変え軽々と飛びこえてゆく君がまぶしい

あのことは秘密だけれどありがとうそのやさしさで救われました

 

オーナメントオーナメント

 

2部では「豪華ネェサン」ダンス・「いつしか街はかわっていくけれど」朗読のあとに、2023年に視聴したBL作品・クィア作品の中での個人的ベスト作品を参加者全員に発表してもらいました。

おひとりずつ前に出てもらい、話を伺ったのですが、本当にみんな、好きな作品がそれぞれですごく面白い!これは特に「今年の大賞」を選ぶことが目的ではなく、ただそれぞれの人の推し作品とツボを聞くのが目的でした。欲を言えばこれを基にまたテーブルトークなどが出来ればよかったなあ。

 

1位に選ばれた作品

『My School President』『愛の香り I Feel You Linger in The Air』『きのう何食べた2』『Laws of Attraction』が数人被り、あとはいろいろバラけました。

 

2位に選ばれた作品

さらにバラけました(笑)

『Moonlight Chicken』『僕と幽霊が家族になった件』『Only Friends』『愛の香り I Feel You Linger in The Air』が数人の人が被りました。

 

3位以降に選ばれた作品

『赤と白のロイヤルブルー』を挙げる人が何人もいましたね。

観る人の数だけ、推し作品がある。そしてそれが好きな理由もみんなそれぞれ。

普段は「うんうん、わたしも!」って言いがちだけど、実はこんなに好みって様々なんだなっていうのがね、すっごく面白いと思うの。

その後、友人による台湾BL作品のおススメ紹介や、参加者のおひとりと私が『Only Friends』についてトークを行い、13時から始まった「りりこ還☆暦祭り」は2部制で22時30分を以って終了しました。

 

私のメイクをしてくれ、短歌の選者も受け持ってくれた尊敬する年上の人生の先輩、僅かな稽古ですぐに息があってしまった古くからの友人達、ダンスに朗読、受付にMCとこの企画の最初から最後までしっかりとサポートしてくれた、タイBLを好きになって以来出来た新しい友人ふたり。そしてこの還☆暦祭りに足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございます。

 

さあて。次はなにをやろっかなー!

今回の旅行の前に食べたいものをいっぱいリストアップしていたのですが・・・なにしろ長時間に及ぶ音楽フェスが予定のメインを占めていたので、なかなか食べたいものがある店まで足を伸ばすことができませんでした。これまた次回の課題。

宝石緑1日目

下三角バンコク到着してすぐにサイアムパラゴン。美しさに圧倒される!

 

下三角サイアムパラゴンのフードコートでカオマンガイとTiapSamaiのパッタイを友人とシェア。

 

 

 

宝石緑2日目

下三角朝、チュラロンコン大学内を散歩し、その付近の小さなカフェで飲んだオレンジコーヒー

 

 

下三角ホテル前の細い路上の屋台で食べた海鮮粥

 

 

下三角MBKに集合してその中の中華系の店でみんなで朝の食事

 

 

下三角この日は朝に2食も食べたけれどそこからは屋台の肉的なものを歩きながら食べたのみ。

 

宝石緑3日目

下三角散歩してホテルの近くに素敵カフェを見つける。空間と音の響きと大きさが居心地の良さを作っている。

 

 

 

 

 

下三角朝早く動きすぎる。カフェのあと午前中にひたすら歩いておなかが空いたがまだどこも空いていない。どこでごはんを食べたらいいんだー。おや?セブンイレブン2階はフードコートになっててドリンクやフードを作ってくれる。しかも客はローカル客のみで空いている。

タイティーとインスタント麺にシーフード入りスパイシーサラダを乗せたジャンクなものを食べる。

 

 

下三角伊藤潤二のホラーハウス開催中のMBK。

アニメイトもあるよ。

セブンイレブンで食べたばかりなのにお昼前で人の少ないフードコートでカオソーイを食べた。

 

 

 

そしてまたこの日もフェスでは屋台で前日と同じものを買い、前日同様歩きながら食すのみ。ほんと、フェス2日間は午前中しかちゃんと食べていないよ・・・。

 

宝石緑4日目

下三角カフェ巡り①

ホテル近くのジャーニー・パトムワンというカフェへ。

 

 

下三角その後、前日に行ったカフェを再訪。基本的に私は気に入るとそこに何度も通うことが好きなんだ。

 

下三角おなかが空き、でも昼にはMBKも人が多いだろうし、迷った末にこの日もセブンイレブン2階に行って同じものを食べてしまう。武田だったら絶対にこういうことはやらない。(でもタイティーもジャンクなフードも意外と美味かった!)

 

下三角サパーンタクシン駅まで行き、そこから南西に30分ほど歩いてワット・ウォラチャンヤワートというお寺へ。

 

 

下三角そのお寺の側にあるローカルなマッサージを受ける。1時間120バーツ。

フットマッサージを受けましたが死ぬほど痛かった・・・!どうやねん。

 

 

下三角アジアティーク近くの小さな船着き場から船に乗ってアイコンサイアムへ。

 

 

アイコンサイアム、でけー!

一番上の階から下を眺めた。

 

上の天井からライトに照らされたウォーターフォール。

 

外のテラスから眺めるチャオプラヤー川。

 

下三角でも外に出て、Tilly Birdsのライブの前にとても安くてうまいムーガタを友人たちと食べた。美味しかったー!

 

宝石緑5日目(帰国日)

下三角帰国日でもうお金もない。

慎重に値段を吟味しつつ様々な買い物をしたのに、おなかが空いて「あー冷蔵庫にビール一缶残ってるから飲まなきゃなー。なにかテイクアウトしよ」とMBK内の屋台風出店でまったく慎重じゃなく適当なものを買ったら意外と高くて泣いた。

串モノ3本。1本が意外と大きかった。しかも1本3バーツとあったのですが、それは肉団子的なものの価格で私が頼んだものは1本100バーツ。その時のレートでは1本420円ほどじゃん。私の場合、絶対に日本では串1本に出さない値段じゃん!セコい話ですが悔しかった(笑)

下三角バンコク最後の食事は、MBK内にあるタイ料理のバーンクンメーというレストランでヤムウンセン。午前中に食べた串3本が意外とボリュームあったせいで、最後の食事なのにいろいろと食べられなかった。バカバカ!わたしのバカ!

 

 

あの串3本が300バーツで、このヤムウンセンが160バーツ・・・。うぐぐ・・・!(まだ悔しがっている)

今回のタイ旅行はフェスが目的で様々なミュージシャンのライブを堪能出来て、それはもうほんと最高!

でも、タイ俳優に遭遇とかイベントに行くとか、そういうタイ沼民としての活動は・・・無かったなアセアセ せめて看板でも。

 

PPは様々な商品の広告で一番多く見たなー。広告塔としてのPPの存在は大きいのですね。

 

 

街角のTayさん。Tayさんもいろいろ見ました。

 

じぬぬも幾つか見たよ。

 

ナショナルスタジアム付近の路上で見たFortくんのバースディ広告付きTuktuk

 

789

 

MileさんのSRICHANDのUVクリーム、買ったよー。

 

韓国FCさんからのUpくんバースディ広告ドキドキ

 

次回行くときはタイ俳優イベントとかタイ俳優のコンサートにも行きたいな。

11月27日は満月で、タイではロイクラトンの日でした。

どこでそれを過ごすかを最後まで決めかねていたけど、なんとすごいことが唐突に起こったの。
ロイクラトンでまずは訪れたアイコンサイアムに、なんとTilly Birdsのライブが!!

今回の旅はフェス目的で私含めて4人で来てる。とはいえ内2人とは出発日も違い、タイに着いてからの行動もフェスで見るバンドも割と別々で、鳥が好きに飛んではたまに集まって、みたいな気ままさ。ストレス一切ないのが本当に最高。
誰かに迷惑をかけることなくひとりで好きなように動けることはとても楽しい。
でも人と一緒に過ごすとひとりでは選べなかったチョイスが生まれてすごい結果を生むことになることも痛感した。
この日、朝に素敵なカフェにみんなで集まってお茶したあとは、ひとりで街歩きをして買い物をして、そしてマッサージを受けたあとで船に乗り、夕方にアイコンサイアムに着いた。

(ここに夜はPP Kritも来る予定だったし、他にGMM俳優のイベントもあるし、どこに行くか迷う日でした)

 

アイコンサイアムは素晴らしいけどお金もなく人混みが苦手な私には手に余る。有名な水上マーケットエリアをとにかくまっすぐ突っ切ってエレベーター乗ってテラスでぼんやり。そこに友達たちがやってきた。
その後ひとりが「今日ここにTilly Birdsくるっぽいよ。ポスターが貼ってあるよ」と言う。もう一人がそのタイ語を解読し、色々検索するとTilly Birdsからはアナウンスしてないけれどアイコンサイアムの4日前のインスタで告知してるのを発見。
こーゆーとこよ。人と一緒にいることで生まれる力って。

私一人ではそのポスターは見逃したし、情報にも辿り着けなかったわ。

ライブは21時から。

急遽、ムーガタを食べに行こうと一人が提案。これも、食べたいとは思っていたけど諦めてたからなあ。調べて、何が何でも辿り着こうとする彼女のおかげで最高の夜よ。


そして再びアイコンサイアムへ。
21時。Tilly Birdsがリバーサイドの小さな特設ステージに登場!!
しかもちょうどロイクラトンを祝しての花火も上がる。

 

 

なんなの、これ?!
なんつー最高のステージ演出。
胸が一杯になって涙止まらないよー。

2日前のMonsterフェスで一番楽しみにしてたTillyBirdsだったのに暑さと人いきれにビビって途中で抜けてしまったのよ。
それが、目の前よ!!

 

 

絶対わたしと目があったと思うもん。私のために歌ってくれたんだと思うもん!
Monsterより演奏時間長かったし。
そしてなにより最高のパフォーマンス!!
私の周りはほんと若い子ばかりでみんなで大熱狂。思い出しただけでまた泣きそう。
ほんと最高。夢のようとしか言えない。

 

結局わたしたちはこういうの買う余裕もなかったし流すこともする時間が無かった。

でもしっかり夢だけは叶ってしまった!

 

一緒にいた友達たち。旅の前に心配してくれたりずっとネットで気持ちを共有してくれた友達たち。みんなありがとう!

さてここからは2日間のフェスについて書きます。

このページの最後に、フェス当日のスケジュールが発表されてから行くバンドの曲をプレイリストに数曲ずつ入れておいたものをアップしておきます。興味のある方はお聞きくださいね。

一日目のラインナップはこれです。丸を付けたのが事前に私が行きたいと思ったバンド。

 

宝石緑1日目

フェスは15時から0時まで。

入場券は2日間で1600バーツです。チケット発売されてまもない9月に「The Concert」という専用チケットサイトで購入しました。代行などなく、クレジット払いでEチケット。本当に便利ですね。

入場の時に手首にバンドを巻いてもらいます。これが2日間のパスとなります。

14時ちょっと過ぎに入場しましたが既に人は多い。

物販のブースを見るとTilly Birdsのブースは長蛇の列でした。

 

そして会場はこんな感じです。

最初に選んだのがHED.YOUTUBE観てすごく気になってた。

聞いたらやっぱり最高よ。一番前で楽しみました。
そしてこのステージの造形のPopさ。最高じゃない?わたし、それ見ただけで泣いたよ!

FierdステージでのHED終わってすぐNorthステージへ。ずっと好きだった女性2人のユニットLANDOKMAI.こちらも前から5列ぐらいのところで楽しみました。曲が素敵なのですがほわっとした見た目のボーカルの子の体は結構引き締まっていて歌う姿がめちゃかっこいくて素敵で、それはライブならではの新しい発見!ギターの女の子は終始笑顔で素敵。ライブ終わって振り返るとなんと後ろは人でいっぱい。こんなに観客いたの?!倒れてる女の子もいた。このあたりですでに人の多さにビビる。

また別のステージへ移動するために人波をかき分けて歩きながら急いで水を買い、屋台の一番空いてるブースで肉的なものを買い、それをがむしゃらに口の中に押し込みながら早足で歩き次の会場へ。

それはFesに行こうと思ったきっかけになったTilly Birds.
LANDOKMAI終わってすぐに行ったけどすでにすごい人。最初は真ん中の方に。でも一曲終わって今度は一番うしろに。

ああ、しかし。

・・・HEDもLANDOKUMAIもスタンディングで間近で聞けて、まさにライブの醍醐味だったなあ・・・。でもここは遠い・・・。Tilly Birdsが始まった途端のギターとドラムは期待値を上げている。でも・・・。

2曲目で突然思い立ってステージを後にしました。大好きな曲を背中で受け止め心のなかで跳ねながらも意を決して会場を移動したのでした。

実はTilly Birdsと被ってて予定としては諦めざるを得なかったLost Chips.今回のフェスがきっかけで知り、好きになったバンド。
遠いところで聞く大好きなバンドと間近で聞く好きになったばかりのバンド。後者を選ぶことに後悔はないように思ったのです。
そこは一番小さなステージで客もまばら。だから最初から最後まで一番真ん前で。うん最高!楽曲がいいしボーカルもとてもよくてこれからの活躍が楽しみなバンドです。

 

Lost ChipsのIGの映像で映ってるわ(笑)髪を縛ってベージュのキャップを被って黒いTシャツ来てるのが私です。

https://www.instagram.com/reel/C0HESBPSdwA/?utm_source=ig_web_copy_link&igshid=MzRlODBiNWFlZA==

 

再びデカいステージに移動してSafe Planet。日が暮れかけています。そしてすごい人だよ。若い子ばかり。スタンディングの余地なし。スタジアム席にかろうじて座れたけど通路のあまりの人の出入りの多さに落ち着いて聞けず。

そのままスタンド席に座りながらPATRIKANANDA.

ここで友人にLINEしたら割と近くにいることが分かり、合流してしばらく一緒に楽しみました。危険を感じるほどの多かった人たちはSafe Planetのあとに大移動して別ステージの4EVEに流れたみたい。私と友人は落ち着いてPATRIKANANDAのしっとりした大人のステージを楽しみました。しかしほんと、ステージの造形が可愛くて素敵よ。

 

そのままそこに座ってMILLI も見る予定にしていた。なのにそんな素晴らしいチャンスを敢えて捨ててしまった。意外と想定通りではないな。ここはあまりにデカすぎてステージ遠くて、このままここに座ってライブを観ているのもなんか現実感をなくすような気がして勿体ない気がしたの。やっぱり音を身近に浴びたい。それで席を立ち、友人とも再び別れて予定してなかったEarth Patraveeちゃんのステージへ。曲は全然知らなかったけれど一緒に手を振ったり、楽しかったな。こんな風に予定外を気ままに自由に楽しむのって最高だなって思ってました。

 

そして楽しみにしてたAyla’s。
今回、出演バンド調べることで好きになったバンドのひとつ。ファンも結構多いなあ。一緒に歌い、手を振り、体を揺らし、楽しみました。

さてここから最後の大きなステージまで頑張れるかな、と不安がよぎる。だって夜が深まるにつれてすごい人だもの。移動のたびにその人波にびっくりする。予定していたのはスタジアム席のある大きなステージでのTelevision Off。そして楽しみにしていたDept。スタンディングのスペースの端っこになんとか入れたので、そこからTelevisin Off。わあ、かっこいいなあー!

 

でもここで私の電池が切れた。すでに7時間半ぐらいトイレ行ってない。手持ちの水もなくなり、それを買いに列に並ぶのも億劫だ。そして客席に当たる強烈なライトで目が痛い。
最後のDeptを楽しみにしてたのにそちら側のステージを遠目に見るとすごい人混みだ。Deptではなく、このままSolitude Is Blissを観るのもいいかと思ったが、ヘタレな私は『今日はこれで十分満足じゃん?』と思い、会場を後にしたのでした。

 

宝石緑2日目

さて2日目も聴きたいバンドは丸かぶり。その中で1番最初に選んだのはYEW。
この曲がとても好きになっていたから。

なんてことかしらね。私はこの日もまた始まった途端にボロボロ泣いてたの。

YEWのメンバーまだとても若そう。でも大きなステージで観客もいっぱいで。YEWの瑞々しさもいい。そして私は大好きな曲をライブで聴きながらずっと泣いていた。

YEWのステージが終わって次のステージに向かって歩きながらもまだ泣いていた。


次に移動して向かったのは実力派のTHE TOYS 。スタンディングでまあまあ前方を確保。
Tilly BirdsもThe Toysもいいバンドは始まる直前の演奏からもう、音に期待をみっちりと乗せてくる。そしてバックでは複雑な演奏をしていても、とにかく観客は一緒に歌うのね。
PPのために作った「Fire Boy」,聞けて良かったー。
あとさ、めっちゃギターをバリバリ弾いている背が低くていつもスカート姿でちょっと日焼けした中学生の女の子に見えなくない男の子。そういう姿の当たり前さがほんとタイはいいよね。
 
CityステージでのThe ToysのあとにNont Tanontを聞く、というのも捨てがたいが、2時間後のHYBSをいい場所で聴くためにNorthスタジアムに移動し、スタンド席の良席を確保。そしてそこでガールズダンスユニットのALALAを聞く。意外なことに観客は少なめ。結構いいのにな。
ALALAがやっているNorthステージの反対側、SouthステージではYourmood。それがすごい人気だったようで、そこが終わったあとにものすごい人の波がNorth側に押し寄せて瞬く間に満席に。そこでALALAのあとに始まったガールズグループ、PIXXiE、ものすごい人気!
その後にお目当てのHYBS。
登場して耳慣れたフレーズが聞こえた途端に涙!
曲はあんなにかっこいいのにふたりの動きはMVで見たとおり変な動きで変なダンス。HYBSの歌詞は英語だから一緒に歌えるところがまたいいね。大好き。
 
今回はここで1時間ほど離脱してトイレに行き水分も補給。これでラストのステージまで頑張れそう。
戻ってシューゲイザーバンドのDeath of Heather。好きなんだけどあまりの轟音に途中で退散。大きなステージでやっているScrubbの最後の方に間に合った。
 
そして最後がTATOO COLOUR.とにかく盛り上がりがすごい!みんなぴょんぴょん飛んで、叫んで、歌って、そっち見てるほうが楽しいぐらい!
 
普段、私が行くライブがそうなのかもですが、行けばたいてい年齢層は自分と似たりよったり。でもここではまず自分と同年代は見ない。殆どは高校生とか大学生とか?とにかく20代前後っぽい。そんな中に、しかも外国人の私がいて、一緒に声を上げたり歌ったりしてるのがなんか嬉しい。
タイの子たちは、演奏で歌の一番ぐらいまでとにかくスマホで動画を撮影してる。スマホ持ってるから手拍子や拍手はあまりしない。でも歓声はすごい。しばらく撮り終わると、今度はとにかく一緒に歌う。めちゃくちゃ大きな声で全部歌う。そういう楽しみ方。
あまり体を揺らしたりとか飛び跳ねたりしない。
K-POPに影響を受けたガールズダンスユニットのときは、歌い終わってダンスになるたびにめちゃ歓声が上がる。
でもミュージシャンたちは夜が深まるにつれてどんどん煽っていき、そのうちにみんなスマホでの撮影よりも飛んだり跳ねたり手を上げたりしてって、そうだよな、音楽はこうやって人を狂わせていくものだよな。隣で踊り狂ってる若い女の子を見てるだけで幸せな気持ちになった。

2日間、本当に楽しめた。絶対来年も行きたい!

 


 

2020年にタイドラマにはまってから初めてのタイ旅行に行ってきました!

目的は11/25・26に開催されたMonster Music Festival2023です。

30歳で初めて海外旅行に行き、その後1年に1度ぐらいのペースで海外に行っているでしょうか。その殆どがインドネシアのバリ島で20回以上。あとは香港、台湾、韓国、マレーシア、ベトナムです。タイは10年以上前に1回きり。

多くの旅行が武田と一緒で、旅の計画はすべて武田が決めています。

武田以外とで友人と行ったのは、バリ島に一回、香港に一回のみ。

今回のタイは同じ目的で渡泰する友人が他に3人いれども、基本的には自分一人で計画し、多くが一人での行動です。

私はものすごい方向音痴ですし、旅の計画を立てることも殆どない生活だったのですが、不安よりもそれらのことを経験する楽しみの方が勝っていて旅行前から様々な旅のVlogを見ながら旅の準備を進めていました。

 

飛行機

 

直行便のタイ航空は高くて、ハノイ経由のベトナム航空。

私の時は往復で61850円でした。

時間は、

10:15 セントレア発→現地時間13:55 ハノイ着(約5時間30分)

15:50 ハノイ発→17:55 バンコク着(約2時間)

でした。

しかし9月にこれを取ったのですがなんと1か月後にベトナム航空からセントレア10時15分発を9時30分に変更するとの連絡が!こわいこわい。見逃してたら大変なことになりますよ。前日に出発の友人は、ハノイ経由がホーチミン経由に変更されてましたし。

当然のことですが個人旅行はエア、ホテルとも最後まで気を抜かずにチェックが肝心ですね。

それ以外は行きは大きな遅延がなくスムーズに行きました。

でもまた帰りの便が当日になって「午前0時15分のVN346 便は、午前0時45分のVN346 便に変更 」というメールがありました。なんなんでしょうね。

 

お金のこと

私の予算は、こんなに円安が進んでなかった頃に両替したドルが110$あったのでそれを持って行き、あとは日本円を15000円ほど持って行きました。

両替はバンコクに到着してから。

どこの両替場がお得かなーってのは

で調べていたのですが結局すごくいいところとそうでもないところとで日本円10000円にして80円ぐらいの差しかないのよね。そう考えたら空港内の両替所で全然OKなのよね。そこで私はまず100ドルを両替。

その後現金に関しては最終日に10ドルと1000円を両替しただけで終わりました。

ショッピングモールのMBKやBig Cでお土産や私の欲しかったタイコスメなどはカードで購入。全部で6000円でした。

そんなわけでタイで使用した金額は110$+7000円でした。

 

 

宿泊

今回の目的であるフェスはBTSではサイアムの次の駅の前にある「ナショナルスタジアム」です。フェスの終了時間は0時。その後の帰りのことを考えてホテルはナショナルスタジアム駅のすぐそばにある「ムアンポルマンション」にしました。

安く、デポジット金も要らず(タイでは宿泊料の他にデポジットを取るところも多いそうです)、ドライヤーありWi-Fiありバスタブあり飲料水あり毎日清掃あり。必要最低限のものは揃っている立地最高の安ホテルです。MBKは近いしサイアムも歩いて行けます。

agodaでホテルを取りました。4泊で税・サービス料金込みで16600円でした。

私にとってGMMTV新作発表を視聴するのはこれで4年目。

自分にとってのタイドラマ視聴歴とも重なります。

ちなみに「GMMTV2022 BORDER」のブログはこちら。

 

「GMMTV2023 DIVERSELY YOURS,」のブログはこちら。

 

今年も去年同様、定休日であるわたしの店で友人数人で集まって視聴しました。

過去2年のテーマが「BORDER」「DIVERSELY YOURS,」とメッセージ性が高いところが制作会社の掲げるものとしてとても良いのではと感じてましたが、今回の「UP&ABOVE」には作品の志向性以上に経営利益優先かな?と感じられるわ。勿論、会社として利益を出すことはとても重要なことですが。

 

では今回の「GMMTV2024 UP&ABOVE Part1」の概要です。

 

オープニングアクト

Lykn 「UMM UMM」

 

バラエティ番組

「School Rangers」

大きくメンバーチェンジ。

★残留

Nicky、Leo、Arm、First

★新メンバー

Khaotung、Force、Book、Joong、Dunk、Neo、Mark Pakin、Drake、AJ、JJ、Winny、Satang

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おおおー。ある意味衝撃でした。

2018年初期からの、Tay、New、Off、Gun、Sing、Mond、Nanon、Chimonが抜け、途中加入のWhite、そして2022年からのEarth、Mixも抜けました。

GMMの時代の移り変わりを感じるわ・・・。

 

「My Precious」

監督  Fon Kanittha Kwunyoo, Naphat Chitveerapat

キャスト Nanon、Film、Ohm、Chimon、Neo他

 

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2023年に公開された映画を10話にして再編集してのドラマ化。

 

「Ploy's Yearbook」

 
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Ployという同じ名のいろんな女の子の高校時代から現在に至るまでの物語のようです。

高校生を演じるJimmyやEarthに「ヤバいヤバい、もう彼らに半ズボンはやめたげてーー!」と思わず叫んでしまいましたアセアセ

 

「We Are」

監督  New Siwaj Sawatmaneekul

キャスト Pond、Phuwin、Winny、Satang、Aou、Boom、Mark Pahun、Pawin

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TeaserではWinnySatang映像多くて、まさかの初主演か?と思ったけど、やはり安定のPondPhuwinのようですね。ぽんぷぅはNew監督とは初タッグ?あとの子たちは何作かに出演しています。特にNew監督「My Gear and Your Gown」で主演CPだったMarkとPawin、がんばれー!

 

 

 

「The Trainee」

監督  Pat Thachai Komolphet, Prang Sasinan Pattana

キャスト  Gun Atthaphan、Off、Poon、View、Sea他

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「Cooking Crush」の公開が待たれるOffGunですが、2024年も新作にCP主演!

 

 

「Only Boo!」

監督  Golf Sakon Wongsinwiset

キャスト  Keen、Sea Dechchart 他

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新人ふたりの主演にBookやAun、Milkちゃんたちが花を添えるのかな。しかし主演のKeenは、どことなく仲野太賀みがあってかなり期待しちゃうな。期待値はかなり高い作品。

 

 

「Pluto」

キャスト Namtan、Film、Thor他

 

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双子ものでありGL作品のようです。最近、長身で美形なThorによるが悪役、多いですねー。

 

「On Sale」

主演 Tay、New、JAN他

 

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「Cherry Magic」公開が待たれるTayNewですが、2024年もCP主演!!

BLなのかそうでないのか、微妙なところですがTeaser観るとこれはハートフルコメディでBLではないような気がします。

 

 

「おっさんずラブ」Thailand

主演 Earth、Mix

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多分、この制作発表を観ていた日本中の人が「ギャーーーー!!」とか「うわーーーーーっ!!」って叫んだよね。わたしらもです。

「部長、誰?」「どっちが春田?」「春牧なの?! 牧春なの?!」と大変な騒ぎよホント。

 

コンサート告知

Krist、Nanon、Winのソロコンサート。

そして来年も行われるLOL。

LOLメンバーは、Earth・Mix、First・Khaotung、Joong・Dunk、Perth・Chimon、Jimmy・Sea、Force・Book、Winny・Satang、Pond・Phuwin、Gemini・Fourth

 

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LOLになんとWinnySatangが・・・!2024年はWinnySatangの躍進が期待されてるね!

 

「My Golden Blood」

監督  Ark Saroj Kunatanad

キャスト Joss、Gawin、Neo他

 

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来ましたねーーー!バンパイアもの!

しかもあまりBLをやっていないJossがちょっとキム・ジウン風のメイクをして(笑)バンパイア!

吸血鬼モノにある儚さがこのTeaserには無縁でみんなマッチョ!

期待大です!!

新作発表の場での堂々としたGawinのトークにも、彼のこの1年の成長を感じられます。

 

 

Kid Nap

監督  Noom Attaporn Teemarkorn

キャスト Ohm Pawat 、Leng Thanaphon他

 

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Ohm主演。「お手当て」「ふたりの手を縛って眠る」などのシチュエーションからBLかと思わせておいて、多分違うんじゃないかなー?

 

 

「Summer Night」

監督  Captain Rawiphon Hong-ngam

キャスト Phuwin、Parm、Dunk

 

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え、PhuwinとDunkのBL?!とざわつきましたが、これは女の子との三角関係を挟んだラブロマンスもののようです。

「Wandee Goodday」

監督  Golf Tanwarin Sukkhapisit

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The Miracle of Teddy Bear 」で主演したInnと、「Mannar of Death」で魅力を発揮したGreatのコメディ路線のBLらしいです。監督は「Eclipse」「609 Bedt

ime Story」のGolf監督。

 

 

「High School Frenemy」

監督  Fon Kanittha Kwunyoo

キャスト Sky、Nani、View、Kay、Mark Pakin、Mark Jiruntanin 他

 

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Teaserを見る感じでは、日本のHigh&Lowとか、そういう感じかなあ。衣装も学ラン風だし。Nani、かっこいいなあー。

 

 

My Love Mix-Up

監督  Au Kornprom Niyomsil

キャスト Gemini、Fourth他

 

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GeminiFourth主演作があると聞いてたけど、テレ朝「消えた初恋」リメイクとは!

 

 

 

そして最後の記念撮影。

 

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社長の前に並ぶのはGeminiFourth!

GMMの未来をしょって立つふたりとして期待されてるんだね!

 

 

全動画はこちらです。

 

 

まだAof監督、Jojo監督の作品がひとつも出ていないから、Part2に回るのかな?

Part2での新作お披露目、年内にあるかしら。楽しみです。

Jojo監督作『Friend Zone』そして『Friend Zone2』は、タイドラマにおいて恋愛ドラマ好きな視聴者を阿鼻叫喚のズンドコに落とした作品だと思っているのですが、今、まさにそれがこの『Only Friends』でも起こっている?!

もしかしたら、ForceBook、FirstKhaotungという2人のファンダムの人たちの中では毎回が阿鼻叫喚の坩堝かも。NeoLouisとかMarkFordというCPで応援している人たちからも悲鳴が上がっているのを観測しました。

特にこのEP8、EP9において、「Rayはなんてクズ!」という声も上がっているのではと思います。

 

この作品において、もしかしたらRayがもっとも共感されないキャラクターなのかもしれない。

でもなー。わたしにとってはRayが持つ感情はかなり自分に近いと思う。

それで、EP9での、わたしの共感ポイントを挙げていきます。

 

Mewと付き合うことになってもSandを離したくないRayは「Mewと付き合ってからもBostonと寝たTopと同じだ」と言われます。

Top自身から「お前も俺と大して違わない」と言われるし、Sandからもそこを追及されます。実際にRayのしていることは、Mewを中心に考えれば「二股をかけている」のは事実です。

しかし、この行為においてTopとRayでは大きく違っています。

TopはBostonから執拗に迫られた上で、その時限りの性欲でBostonとSexをしましたが、その関係を持続させたい気持ちは全くなく、心情としてはMewと1対1の関係として深く付き合っていきたいと思っています。

Rayの場合は、MewとSandという人間をまったく分けて考えています。

RayにとってMewは、「愛という言葉はお前に一番しっくり来る」と言っています。Rayにとっては、Mewから性的に拒まれていても、泊ることさえ許されてなくても、彼の心にMewに対する揺るぎない愛があることは事実なのです。

そしてSandという男を好きで、彼と一緒にいる時に感じる幸福感もまた事実であり、それは別物なのです。

Rayは、作中でこんなことは言葉にしてはいません。でもわたしがずっと昔から感じていること、それは「どうして好きって1対1でないとダメなの?」なのです。多分、Rayの心の中にはそれがあるのだと思います。

わたしは幼少期から「親が『おとうさんとおかあさん、どっちが好き?』って言ったらどうしよう。どっちも好きだけど、『でもどっちかひとり』と言われたら本当にどうしたらいいんだろう」と真剣に考えてました。そんなことは聞かれたことはなかったけれどすごく危機感を持ってそれについての答えを探していました。

わたしの場合はスタートはそこでした。その後、小学校高学年から中学生までは全部は秘かな片思いですが「あのこもあのこもあのこも好き」でした。それを言うと友達からちょっとだけ嫌な顔をされました。

そして20代になったときには明確に「たったひとりの相手しか性行為を伴うパートナーになれない理由がマジわからないし、わたしの心の中に相手にもそれを強く望む気持ちが無い・・・」ということを薄々感じてました。

恋人がわたしも知ってる女性とキスをしたと聞いたときも「ふむ。そうか。それで?」だったんですよね。わたしが知りたかったのは「だからもう君とは付き合えない」なのか「君も彼女も好きだ」なのか「やっぱり君と付き合っていく」なのかが肝心で、恋人が私以外の女性とキスをしたという事実はそれほど大きな問題ではなかったからです。

で、Rayもですね、EP9のラストでMewがTopのところに戻る宣言をしたとき、実は恋愛至上主義なMewとしては「ぼくはTopに戻るね!君もSandがいるからいいんだよね?!」みたいなサバサバした気持ちだったと思うのですよ。でも、そんなMewにRayが言う「愛してる」は、やっぱり2年前も、Sandと付き合うようになってからも、そしてこの時点でも、まったく変わらない「愛してる」だと思うんです。

 

 

MewはRayに「君と寝なくてよかった!」と言い、それに対してRayは冗談交じりで「せっかくの素晴らしい体験を逃したな」なんて言うのですが、多分、Rayにはこの先も友達でいるためにMewと寝なくてよかったなんて思考は持つことはないでしょう。何故ならそれよりも前にSandに、「Mewと恋人になることにしたけど、Sandとはずっと友達でいたい、Sex込みでね☆」みたいな発言をしているからです。

こんなRayを皆さまはクズだと言うでしょう。もうね、ほんとすみません。でもRayにとってはこれが自分にとって最も誠実な感情なんです、きっと。

 

わたしはね、EP9ではこのシーンが大好き。

 

実際にSandとNickはキスをしてみたりしたわけですが、RayにとってはキスしてようがSexしてようが、そんなに問題はなく、今はSandの側で寝たいだけ。しかも眠いのでただ眠りたいだけ。そういう自分の目の前の感情優先なところ。

 

ところで、Rayは嫉妬をしない男ではない、という意見があると思います。

実際にEP8でSandの火遊びを邪魔しようとしているし、Mewに近寄るTopを毛嫌いしています。しかしRayの場合は嫉妬というよりは、1対1の関係を望んでいる他者にSandとRay、MewとRayという関係を阻まれることを一番恐れているように見えます。そうでなく、自分との関係もそこに残しておいてくれたらRayとしてはOKなのでしょう。

ただ、現実にRayのような考えは受け入れられることは難しいです。

EP8で、Sandが出会ったばかりの男とキスする現場にRayが割り込んで邪魔をしました。そのときに、MewがいるのにどうしてこんなことをするんだとSandに詰られたRay。ふたりはこんな会話をしています。

Ray「俺は何人でも好きになれる」
Sand「でもこんなことをしていい理由にはならない」

ほんと、ここなんですよ。

 

同じJojo監督作品の名作『3 will be Free』を思い出します。

あの作品でJossが演じた男、Neoは、性的には男女問わずOKな男でした。

Neoという男は、とても自己肯定感が高く、もっとも愛しているのは自分自身なのだと思います。それでもまだ愛情が有り余っていて、それが男にも、女にも、さらには彼は職業的に売春をしているのですがその相手の金持ちマダムに対しても、自分に向けられた愛に対して十分な愛を返すことができるほどのパワーを持った男です。

それと比べると『Only Friends』のRayは自己肯定感は高いどころか低めで、他者に満遍なく愛情を捧げるタイプではなくて愛情を乞うタイプ。そこが多くの皆様からクズと呼ばれる所以です。

 

ただ、わたしは「パートナーは1対1でないとダメでしょ?」という意識から逸脱しているRayのことを、「そうあらねばならない」という規範で縛って欲しくないなあと思っています。多くの人がRayへの共感はできなくて当然ですが、そういう人もいるんだなあと思ってほしい。

それを提示しているのが、EP9でのNickからBostonへの最後の言葉でした。

まだBostonを愛していることを自覚しているNickですが、もう次に行かなくてはと新しい関係に飛び込もうとしています。その前に偶然クラブで見かけたBostonにもう一度、気持ちを伝えるシーン。

彼が伝えるのは、恨みでもなく、お前を愛してるだけでもない。

Bostonは才能を持っていて、きっと素晴らしい写真家になるだろう、ということでした。

さらに「お前は悪い奴じゃないし、変わる必要はない」なのです。

このセリフをNickの惚れた弱みと見て取ることもできるでしょう。

そうかもしれませんが、少なくとも元々露悪的であったBostonにとっては、こんなふうに自分を肯定的に捉える言葉を受けたことは無かったのではと思います。

変わる必要はないし、そのままできっと夢見ている素晴らしい写真家になれる。

そう言われたときのBostonのこれまでにない表情に泣けました・・・。

 

彼ら、登場人物すべてが「成長してあるべき姿になるための物語」ではなく、それぞれの人が基本的に持っている核になっている部分はそのままで伸びていけ。「こうあるべき姿」という規定を目指して変えようとする必要はない、とこの作品は言っていると思うのです。

 
そんなBostonを愛しているNick。
そして、そんなRayを愛しているSand。
「俺は確かにお前が好きだ。でもお前を待たない。他にいい人が現れたらすぐにそっちに行くからな」と言うSandの気持ちはきっと本当。
 
でも待たないと言ったはなから、先に振り返って待っているSand。

 

そして先に手を差し伸べるのもSand。

 

SandはRayのような愛情の持ち方をする人間をある程度は受け入れられるタイプなのだろうなあ。この幸せそうなふたりのシーンもわたしには本当に嬉しかった。

 

ずっと昔からの友達で、『Eclips』での初CP共演がすごく嬉しくて、お互いの話をするだけでマジ泣きする熱いFirst。その後幾つかの共演をしたのちも、コンサートで見つめあって歌ってるだけでボロ泣きしてしまう不思議なFirstとKhaotung。そのふたりが、お互いにこれまでとは全く違ったキャラクターを演じている上でのこのシーン。

タイドラマは俳優同士のケミストリーをものすごく大事にしていますが、『Only Friends』はその結晶のような作品ですよ・・・!

 

Rayのことが理解できない。

本当にこれは仕方のないことで、多くの人の心情はそうだ、と思います。

でも、ま、感情の持ち方っていろいろあるってことよ。そこだけは心に留めてほしいなってわたしは思うわけよ。

だってJojo監督は、本当に様々な人をとてもフラットに描いているのだもの。

『The Effect』では様々な性癖を持つ人々を、そして『Friend Zone2』では様々な病理的性質を持っている人々を、本当にフラットに、否定することなく描いています。

毎回言ってますが、こんな作品は他には早々ありません。

多分、アジアでは随一じゃないかしら。

わたしが過去に書いたJojo監督作品の記事をアップしておきます。

Jojo監督に関して気になる方に是非読んでいただきたいです。

 

 

 

『Only Friends』の中で誰とでも寝てしまう男として、Boston、Top、Rayが描かれています。ところが3人のその中にある感情はそれぞれ違っています。
Rayは多分、ポリアモリーなのだと思います。そしてSandも気質としてはポリアモリーの人を理解する傾向を持っているのだと思います。
TopとBostonのどちらかはセックス依存症では、と思って最初は観ていたのですが、多分、そのあたりの回答はEP10で描かれるのではと思います。
Topは不眠を埋め合わすために一夜限りの相手を求めていたのが始まりで、それが心身ともに満たされる相手への必要に変わったのではと思います。
Bostonは求めているのはSex、しかしそこに彼自身は愛情が介在しないため、他人から愛情を向けられることを非常に嫌っています。彼は性欲がダイレクトに写真という表現に結びついているのでしょうか。もしかして彼がもっとも必要としているのは、実はSexではなく写真なのでしょうか。
 
EP10からの展開もすごく楽しみです!

「恋が人を壊していく・・・!」

『Only Friends』EP8を観ながら最初に思ったのはそれでした。

 

本当に、これだからJojo監督は好きだ。

ドラマの登場人物を単純に「いい人」「悪い人」という構図で振り分けないし、「ちょっとダメな主人公が成長していく物語」でもない。どのドラマでも様々な人がフラットに描かれて様々な面を炙り出していき、すべての登場人物が無傷ではいられない。私はいわゆる「ドロドロした人間関係のドラマ」がかなり苦手だけど、Jojo監督作品だけはとても好きなのは、そういうところなんだと思う。

また、多くのドラマの中で自分の性志向がはっきりしてなかったけど「好きになったのが同性だった」という作品はまだ多い。そして一緒にいる仲間にも同性愛者と異性愛者がなんとなく混ざっている場合が多いのではと思う。けれど『Only Friends』は作中でそれを言語化していないものの、Mew、Ray、Boston、Cheumの4人は大学内クラスメイトの中で同性愛者同士として仲良くなって1つのチームになっているというのを意識的に描いているのでは、と思う。そういう部分もJojo監督らしく感じる。

 

『Only Friends』の中で、初盤に比較的「良いひと」として描かれたのはMewとCheumだと思う。

Cheumは確かにちょっと飲んだくれのパリピで、確かに恋人の愚痴をこっそりと友人に漏らしたりはしている。けれど友達思いの善人というポジションのひと。しかし彼女の猪突猛進な世話焼き面が過干渉っぽくあるし、いろいろと状況を見誤っていたり、Bostonに「そんなお前に弟は大切なことを相談していないだろう」と言われるなど、その彼女の「善人っぷり」に傷をつける。

そしてMew。

彼は勉強熱心で誠実でしっかりしていてその上可愛くて、この登場人物たちの中では色に喩えると白、そんなポジションにいたと思う。

しかしそういった面が恋によりガラガラと壊れてしまった・・・!

人って、もしかしたら薄い皮一枚で「勉強熱心で誠実でしっかりしていて」という部分を作っていて、そこに傷が入ったとき、作り上げたその人格は簡単に壊れてしまうのかもしれない。彼の勉強熱心な面は「クズに対処するためには自分もクズに」という方向を向きを変え、誠実さは「いかに自分自身を守るか」という方向だけにシフトしている。

考えればそれまでのMewの気持ちは常に「自分をいかに守るか」に向いていたことがEP8まで来ると見て取れる。彼は他のドラマによくあらわれる「恋に一途で、恋に翻弄されるかわいこちゃん」として描かれてはいない。彼はこれまで、恋に自分が壊されることを本能的に恐れていたから、誰にも恋をしなかったのだ。彼は知っていた。

「僕は繊細で、お前と寝てしまうと好きになってしまうかもしれない。好きになってしまえば電話するしインスタを監視するし、メッセージが来ていないかずっとチェックする。彼氏になって欲しいと思うだろう。そんなことを始めたくない。傷つくことが嫌なんだ。Ink Waruntornの曲を聞きながら毎晩、部屋でひとりで泣くことなんてしたくないんだよ」(EP1)

ひとたび誰かに恋をしたら、彼はそんな風に変わることになるだろうということを感づいていたのだ。

Mewは慎重で、Topに恋をしたあとも、Topから常に他の男の影が見えても気付かないふりをしていた。気に留めてないふりをしていた。そうやって自分を守ってきたのだ。

けれど、TopがMewに隠れてBostonと寝たという事実を知ったとき、彼は自分を包んでいた皮膜のようなもの、自分を守って来たなにかを剥ぎ取り、これまで作って来た「自分」を壊してしまった。

Mewは恋をすることで着ているものは相手に合わせたりして変わることはなかった。でも恋が彼を壊した時にまるで自分の皮膜が剝がれたかのように着ていた服が変わっていった。

 

 

EP7以降のMewは、Rayに対しては「これまで一度も自分を傷つけることがなく愛し続けてくれたRayこそが、俺が愛すべき人だ」と評する。「愛してる」とは決して言わない。

コカインを吸い、酒を飲み、パーティに興じるMewは、Topから「なんのためにこんなことをやっているんだ?」と聞かれて、

「自分のためだ。人生からお前がいなくなったことで俺はもっと自由になったよ。隠れてセックスしてるんじゃないかと心配することもなくなった。自分のことだけ考えていればいいんだ」(EP8)と答える。これまでずっとMewは「気に留めてないふり」をして自分を守ってきたことがこのセリフで露呈する。

 

恋をすることで新しい自分を造っていくひともいる。

それがTopだ。

Topは最初、まったく経験のない童貞の堅物でメガネの男子を落としてみるということに興味を示していた。「俺にかかって落ちない男はいない」と豪語しているし、これまでに落とした「一夜限りの男」たちに対するその後の愛想の無さ、興味の無さは怖いぐらいだ。そしてBostonやSand、Rayなど他者を冷酷に見下すその目線。

鍛え上げられた美しい体と傲慢な表情。その内側は多分、とても空っぽなのだ。本質的にはなんに対しても興味も愛情も持っていない男なのかもしれない。

そのTopが、EP8にようやく見せる、受け入れてもらえない相手に向ける慈愛の表情。外側の容器だけだった男の中にようやくなにかが注ぎ込まれているようだった。

 

このシーンはForceBook史上に残る美しさ&切なさではないか。

 

 

MewがTopと別れてRayを選んだけれど、基本的に自分を壊してはいない人、それは現在のところSandとRayだと思う。勿論、クラブでのMewとRayをSandはこんな表情で見ていて、それは十分に胸を打つのだけれど。

 

 

衣装で言えば、RayはMewと付き合うことになったけれど、履いているのはジーンズ。これまでこんなラフなジーンズをRayは履いていたっけ?これはSandのセンスのような気がするのだけど。

Rayは変わってはいないのだ。ずっとMewが好きで、そしてSandのことも好きなままだ。SandはそんなRayに怒りを覚えているけれど、彼もまた自分を変えてはいない。

EP8においてもっともクズな男はRayだと、多くの人は感じるかもなあ・・・。

 

さてここからはわたしの非常に個人的な感想の話。

わたしは『Only Friends』のなかのいくつかにとてもシンパシーを感じている。

1つは、EP1のMewのセリフ。

「失恋したあと、毎晩Inkの歌を聴いて泣くようなことはしたくない」というセリフ。

わたしはそれと全く同じことを、21歳のオーディオ売り場のバイト先で思っていた。わたしは自分が好んで聴いている音楽が大好きだったし自負を持っていた。そのわたしがバイトするショッピングモールの中では演歌とかニューミュージックが流れていた。

『もしもわたしが失恋したら、わたしはこの演歌の歌詞に感情移入して泣くのだろうか・・・』

ふとそう思い、そんなのは絶対に嫌だと思っていた。

 

そんなわたしは、そう思った一年後に半同棲していた男から別れようと言われたとき、多分EP8のSandのような顔でその言葉を受け止めていた。泣くこともすがることも別れる理由を聞くこともなかった。わたしは変わらずその男のことが好きだったから、別れようと言われても嫌いになる理由はなかったから、わたしがすることはそれを受け止めることだけだった。あのときも、それからずっと今に至るまで、わたしには例えば中島みゆきが歌う歌のようなことをしたことは一度もない。

 

そして実はわたしの思考はRayと重なる部分が多い。

EP8でRayはMewと付き合い、そして悪びれることなくSandに会いに行く。Sandの火遊びを邪魔さえする。

いい加減そんなRayに怒るSandに向かってRayは言っている。

「俺は思うままに何人でも好きになれるんだよ」

 

わたしは・・・昔から『どうしてたったひとりの人としか付き合ってはいけないんだろう?』と思っている人間です。これは遊びでこれは火遊び、でも大事なのはたった一人のひと、という理屈が心底理解できない人間なのです。好きなひとや大事なひとはもっと何人もいて、その人たちは異性とか同性問わず、時には性的に繋がって何がいけないのだろうとずっと思っていて、それがいけないという理由が自分の中でまったく見つからないのです。そういうことに対する根本的な嫌悪感がないし、倫理的にダメだという感覚がない。

だからRayがSandに対して悪びれることもなく、Sandのことが好きになったときからこのEP8に至るまで同じ表情でSandの側にいたいというその感覚がとてもよくわかる。そしてRayの言っていることがよくわかるのでSandがそれを許す人間なら、もしかしたらそんな関係は成立するかもしれないのに・・・などと思ってしまうのです。

 

やはり物語は「でも大切なのはたった一人の相手との関係」というように描いていくのかな。でもJojo監督だもの、それだけが正しいとは描かないような気がするな。そうだといいな。

もうわたしはこんな年(こんな年、です叫び)だけど、若いときに思った自分への問いに答えは出ていない。ドラマの中にまだその答えに至るヒントを探し続けている。