デューン 砂の惑星 PART2 | akaneの鑑賞記録

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「メッセージ」「ブレードランナー2049」のドゥニ・ビルヌーブ監督がフランク・ハーバートのSF小説を映画化し、第94回アカデミー賞で6部門に輝いたSFアドベンチャー大作「DUNE デューン 砂の惑星」の続編。

その惑星を制する者が全宇宙を制すると言われる砂の惑星デューンで繰り広げられたアトレイデス家とハルコンネン家の戦い。ハルコンネン家の陰謀により一族を滅ぼされたアトレイデス家の後継者ポールは、ついに反撃の狼煙を上げる。砂漠の民フレメンのチャニと心を通わせながら、救世主として民を率いていくポールだったが、宿敵ハルコンネン家の次期男爵フェイド=ラウサがデューンの新たな支配者として送り込まれてくる。

 

 

 

 

 

 


2021年に公開されたPart1の続編

物語の背景などは、こちらに詳しく書いているのでご参考までに。
 

 


いやーもう、今回も圧倒されました。
今現在、最高峰の映像美ではないでしょうか。

これだけのことを想像し、創り出し、映像に収めるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。まだ50代です。

途方もない才能や技術、資本が注ぎ込まれた絶対王者の映画ですね。


前作に比べると、砂漠のシーンが多く、ハルコンネン家は彩度を落としたモノクロトーンなため、セットや衣装の美しさは少なめですが、とにかく「ハンス・ジマーの音楽に身をゆだねる」これに尽きますね。
あの音楽の振動を感じているだけで、スクリーンの中に入り込んだ感覚になります。




ストーリーとしては、それほど複雑ではありません。
ただ、自分の覚書として、少し詳しめにあらすじを書きますので、未見の方は、薄目で読んでください(笑)

 

 


舞台は砂の惑星アラキス(デューン)。
皇帝によって画策されたハルコンネン家との戦いに敗れ、一族を滅ぼされてしまったアトレイデス家のポール(ティモシー・シャラメ)とその母・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)は、砂漠の民フレメンの元に身を寄せます。

 

 

 

しかし「よそ者」として冷ややかな視線を向けられる二人。
スパイスを巡って、ハルコンネンやサーダカー(帝国軍)からの攻撃が止むことはなく、共に戦い、フレメンの民として成長していくポールは、次第に仲間として認められ「ポール・ムアディブ・ウスール」という名を授けられます。

 

 

 


フレメンのリーダーであるスティルガーは、ポールを「救世主」と信じてサポートし続け、彼が次々と予言通りに事を成していくことに感動を覚えるのでした。

 

 

 

 


ジェシカは、新たなる「教母」としての試練に耐え、その地位に就きます。

 


 

 

 

 


一方、ハルコンネン家とフレメンとの攻防は一進一退。
スパイスの収穫量もさほど増えず、家臣のラッバーンは窮地に追い込まれます。

 

 

 

代わりにウラディミール・ハルコンネン男爵が目を付けたのは、ラッバーンの弟フェイド=ラウサ(オースティン・バトラー)。

 

 

切れ者ではありますが、サイコパス的な資質を持つ危険な人物が、新たなる支配者としてポールたちの前に立ちはだかるのでした。






前作よりもっと、神格化されているというか神話、抒情詩といった雰囲気が強かったです。
ポールの言動に対して「予言そのもの」とか「神のお導き」といった意味付けが多かったですし、未知数であった南の民を神話の力で動かしていく様や、儀式的なふるまいなども、宗教的な大きな力を感じました。
 

 

 


ティモシーは、前作のひ弱な王子様の雰囲気は全くなく、どんどん逞しくなり、リーダーとしての資質を現していきます。

 

 

元々「主役」としての華を持っている人だから、民を束ね導いていく救世主「リサーン・アル=ガイブ」のオーラがさすが!
猛スピードで砂を移動するワームを乗りこなすところもカッコ良かったな~
 

 

 


ジェシカは、前作よりももっと政治的にしたたかになっていきます。

 

 

 

ジェシカの狙いは救世主伝説を信じる原理主義者たちのいる南部で「命の水」を手に入れ、ポールにも飲ませてその力を覚醒させること。
それによって、ジェシカとポールの出生の秘密も明らかになるのです!
 

 

 


ゼンデイア演じるチャニとポールは当然惹かれあっていくのですが、次第に覚醒し大きな権力に向かっていくポールの姿にチャニは戸惑い、思いがすれ違っていってしまいます。

 

 

 

 

 


新たなる刺客であるハルコンネン家のフェイド=ラウサを演じた、オースティン・バトラーが良かったですねー。l

 

 

の時もかなり気合入ってる!って感じだったけど、今作でも非常に存在感があります。




ただちょっと拍子抜けだったのは、最終決戦。
皇帝とハルコンネン家を呼び寄せ、ハルコンネン家を制圧し、ポール自らが皇帝にならんとします。
あんなに前半ずーーーーーっと戦ってたのに、非常にあっさりと男爵は殺されちゃうんですよね。

 

 

 

かなりの兵がいたにも関わらず、男爵に向かっていくポールを誰も止めない。

 


ポールとラウサの剣を交えての決闘も、まぁポールが勝つってわかっちゃうしね。
ちょっとラウサの見せ場が物足りなかったかな。

 

 


ポール率いるフレメンが勝利して、アラキスは平定され、皇帝の権力を剥奪、娘を娶る!とかいきなり言い出してびっくりだわ!!
チャニちゃんだって青天の霹靂でしょうよ。激オコだよ。。

 

 

 

 

ただ、ここでめでたしめでたしとはならず、ポールを皇帝と認めないその他の大領家を相手に、全宇宙戦争になっちゃいそうな勢い。
ポールも自分の行動によって世界中を戦争に巻き込んでしまう予知夢を見てしまっています。

さらにさらに壮大な世界観になっちゃうけど次作も作られるのかな?


ポールに政略結婚を申し込まれた皇帝の娘(フローレンス・ピュー)も、フェイド=ラウサの娘を身籠ったマーゴット・フェンリング(レア・セドゥ)も、今作ではほんのチョイ役ですからね。

現段階で、ジェシカの胎内にいるポールの妹とともに、今後の「デューン」では、重要な役になっていくかもしれません。


ともかく!
この映画は

絶対に

IMAXで見るべき!

 

 

またはDolby Atmosなど音質のよい劇場で、どうぞDUNEの世界観に浸ってください!