御園座新開場 高麗屋襲名披露公演に行ってきました。
午前中にサクッと仕事を終わらせ、新幹線に飛び乗り。
乗ってしまえば1時間半ですからね～。神奈川や埼玉に行くのと変わりません。
便利な世の中です。
御園座は地下鉄伏見駅6番出口を出ればすぐ目の前。
ともかくどこもかしこも（トイレも！）朱色一色でした！
壁にはずらっと名入りの提灯と胡蝶蘭。
東西の桟敷席には芸者さんたち？も華を添えていました。
トイレの数は多いんですが、一方通行が少し分かりにくいかな。
1階と2階の売店はロビーを突っ切って並んでしまうので、ちょっと交通整理が大変かも。
2階の最中アイスが人気でした。
私は1階できんつばを食べたのですが、すっごく美味しくてお土産用も購入。
客席は広々としていますが、わりと普通のホールに近い感じで、特に時代物の作りにはなっていません。
桟敷席も座席は斜め正面向いていて、バルコニー席っぽい作りです。
音響は割と聞きやすいですが、1階席はあまり傾斜がなくて、前に大きな人が座ってしまうと辛いかも。
日曜日でしたが、真ん中ブロック1列全部空いているところがあったり、割と空席が多かったです。6割の入りぐらいかなぁ。
襲名公演にしては、寂しかったかも。
ネット上では売り切れになってた？？
戻しのタイミングが遅かったかもしれませんね。
●梶原平三誉石切
吉右衛門さんの梶原。見ごたえありますね～。
懐の深い、優しくて大きな、そしてとても機嫌の良い人物。
六郎太夫の方にもしっかり体を向けて、うんうん、って話を聞いてくれてる。
すっごく頼りになる梶原さんです。
刀がとっても好きなのね（笑）って思っちゃうぐらい、ご機嫌だし。
そしていつも思いますけど、歌六さんと又五郎さん兄弟は宝です。
娘を廓に行かせないために、自分の身を刀の試し切りに差し出す六郎太夫お父さん。
梢に話しかけるときの優しさにじ～んときます。
一方、赤っ面の俣野五郎を演じる又五郎さん。
コミカルな動き、大庭三郎に乗っかってるだけの薄っぺらさとか、絶妙です。
このお芝居、登場人物多いけど、メインで動くのは5人だけで、あとその他大勢はほとんど座ってるだけ。
昼食後ということもあり、眠そうな方もちらほら。
客席向いてずっと座ってるから辛いよね～。
必死に耐えてるけど時々白目向いてたりします（笑）
●勧進帳
新幸四郎さんの勧進帳は、義経で1回、弁慶で2回観ましたが、富樫は初めて。
富樫は最もニンに近いし、白鴎さん弁慶との組み合わせでは最も多く演じているのではないかと思うのですが…
ん～～なんかしっくりこない。
なんかね、富樫の存在感なかったです。
真面目で切れ者だけどちょっと神経質なエリート若手官僚って感じ。
「全ての責任は俺が取る！」みたいな大きさは感じなかったです。
いつも思うんですけど、白鴎さんと幸四郎さんって、あんまり相性良くないような。。。
遠慮しているってことはないと思うんだけど、芸風が違うのかな～
吉右衛門さんや仁左衛門さんと共演の方がバチっとハマる感じがするんですよ。
全力でのぶつかり合いみたいな迫力があるんですよね。
白鴎さん弁慶、ちょっとお疲れ？
かなり息が上がっていてちょっと心配だった。
最後の飛び六方も勢いがなかったし、大丈夫かな？
今年1月の勧進帳の配役、幸四郎（弁慶）、吉右衛門（富樫）、染五郎（義経）は、私的には超絶ツボったというか、マイベストキャスティングでした。
1月勧進帳の感想はこちら→★
●廓文章
以前、明治座「五月花形歌舞伎」で上演された「邯鄲枕物語 艪清の夢」で、壱太郎さんとワンシーンだけ演じた廓文章が現実に。
多分、澤村宗十郎さんの復活上演を参考になさっているのだと思いますが、仁左衛門様のとは少し違ったりしています。
これ、50分の演目時間のほとんど、伊左衛門が拗ねてるだけってのも凄いよね。
色っぽいというよりは、可愛いカップル。
典型的な大阪のつっころばしと傾城のお話で、お互いすっごく好き好き！って気持ちは伝わるんですが、この二人は「いたしてる」感じはしないかも（笑）
幸四郎さんが舞台上でコミカルな芝居をする時は、ちょっとドリフのコントっぽい。
でも本当にお金持ちのボンボン、って雰囲気出てますよ。これぞ「あほぼん」です。
ず～っとお座敷で待たされて、やっと夕霧がやってくるとき「来た来た来た来た！！！」ってはしゃいで、どうやって待ってようかな～と色んなポーズをするシーンがほんっと可愛いです。
それにしても夕霧に大金をつぎ込んで親から勘当された放蕩息子なのに、最後には家から千両箱が届いて、身請けもOK！
明日からはお正月。めでたしめでたし。
とまぁ打ち出しには持ってこいのおめでたい演目です。
でもね、息子をそんなに甘やかしちゃダメでしょ～、藤屋の大旦那さん！
それにしても7月松竹座！！！
仁左衛門様（富樫）と幸四郎さん（弁慶）の勧進帳！！
そして御浜御殿綱豊卿！！！富森助右衛門はなんと中車さん！
あ～綱豊卿さま～。松也君の綱豊卿も良かったけど、やっぱり本家本元！
そしてそして幸四郎さん（与兵衛）と猿之助さん（お吉）の女殺油地獄！！！！！
キャー！しかも仁左衛門様監修でしょ？1か月強化合宿モードでしょ？
与兵衛の後継者は幸四郎さん？！
いやーもう、松竹座っていつも攻めてるよね！
これは大阪に通えってこと？
あーでも無理。
一等席 にまんえんだよ！1回しか見に行けない。
あーでもせめて2回は見たい
あーーーーーーー！！！（半狂乱）
（2018.4.8）