こんにちは。
親子専門カウンセラーの
岬真由美（みさき まゆみ）です。
いつもたくさんのご訪問をいただき
ありがとうございます
今日はさっそく
前回ご紹介しましたクライアントさんの
お話の続きをお届けしますね。
前回の記事はこちら↓
野球部所属の高校生の
息子さんがいらっしゃるSさん。
前回の記事では、息子さんとの間で
育児放棄の言葉の解釈が
お互いに違っていたとわかり
Sさんの気持ちはやわらぎました。
でも、疲れ切ってしまうような
今の生活スタイルを変えていかないと
Sさんの根本の問題は解決しませんよね。
とはいえ、子育てをしていれば
どうしてもお子さんの予定に
合わせないといけなかったりして
現実的にすぐに状況を変えられない
ということもありました。
このようなときは
どうしたらよいのでしょうか。
ひとつは、身体と相談しながら
期限を決めるのも方法です。
息子さんのサポートを
いつまでするのか決めるだけでも
気持ちはずいぶん楽になるからです。
でも、そもそもSさんが
息子さんを起こすことを
絶対にしなければいけないのか
ということもありますよね。
Ｓさんでなくても
ご主人や娘さんに頼むこともできます。
さらに
息子さんが遅刻して困ることは
そもそも息子さんご自身で
引き受けることですよね。
有名な心理学者アドラーの
「課題の分離」の考え方は
あなたもご存じだと思いますが
本来、息子さんの困りごとは
Sさんが引き受けることではありません。
それなのにSさんはなぜ
たいへんな思いをしてまで
自分が起こしてあげるのでしょうか。
Sさんの心を
丁寧にほどいていくと
実はSさん自身が
自らそうしたくてやっていた、
ということに気づいていきました。
子ども時代に遡り
自分の気持ちに向き合われたSさん。
いつも私ばっかり大変！
もう子どもに振り回されたくない
と思いながら
息子さんを起こすことを
やめられなかったのは、
実は心の底で
「家事や子育てを
頑張らない私には価値がない」
「家事や子育てを頑張らない私は
家族に必要と思ってもらえない」
と思っていたからでした。
Sさんが子どもの頃
小さな弟さんの面倒を見たり
勉強をいくら一生懸命がんばっても
おかあさんにほめてもらえることも
認めてもらえることもなく
とても寂しかったそうです。
そして
私はまだまだがんばりが足りないんだ…
もっとがんばれば
おかあさんに
褒めてもらえるかもしれない
頑張ったねと
認めてもらえるかもしれない
と思っていたのだそうです。
でも、どんなに頑張っても
その願いは叶わないままでした。
寂しい思いを抱えたまま
大人になったSさんは
おかあさんへの気持ちを
息子さんやご家族に投影して
無意識に、必要以上に
頑張ってしまっていたのですね。
心の底にある
ほんとうの気持ちに気づいたSさんは
自分に優しくする
セルフコンパッションを
地道に続けて習慣にしていきました。
そして
がんばってもがんばらなくても
自分の存在価値は変わらないことを
少しずつ受け入れていけるようになり
だんだん心が楽になっていきます。
表情も明るくなって
行動も無理なく
変えていけるようになりました。
長くなりましたので
また次の記事で
どのように変えていかれたのかを
お話しさせていただきますね。
Sさんのお話を
最後までお読みくださり
ありがとうございました。
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