「虎に翼」を見て…その2 | 半世紀ちょい生きてきた

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「自分の気持ちに正直に」をモットーに、思いついたこと、好きなこと、子どものこと、病気のこと、これまでの人生についてなど、硬軟織り交ぜて徒然と書いています。

昨日の「虎に翼」はいわゆる神回だったと思う。
ほぼ、ヨネ(本当は平仮名)さんの独り芝居。
土居志央梨さん、凄い役者さんだと思った。
(幼少期を演じた俳優さんも)



しかも、今朝のあさイチによれば、
百舌彦(本多力さん)が昔、キスシーンをした相手だそうで😳。


そうそう、本多力さんといえば
我家的には「ことばドリル」の人なんです。
息子〜ズと一緒によく見たなぁ。
あとは国語だと、パペットマペット🐮🐸と光浦靖子さんの「読み書きのツボ」⚱️。
うちの子達はEテレで基礎力を付けたと断言できる。
NHK for schoolで今でも見られるはずなので是非。


って!
こうやってどんどん話が連想ゲーム的にあちこちに拡がって、
とっ散らかって収拾がつかなくなってしまうのが我ら的。
いつも夫に注意されるけど、私と息子〜ズは「はて?」って所までがデフォw



それにしても、
「ヨネさんの話を、ヨネさんが居ないところで、ヨネさんじゃない人から聞くのは違うと思うの」
とハッキリ言える寅ちゃんの心意気がホントに清々しい。

梅子(平岩紙)さんは「早口言葉みたい」と言ってたけど、
私は「人民の人民のによる人民の為…」のリンカーンみたいだと思った。


世の中どれだけ「有ること無いこと、無いこと無いこと」
様々な噂をたてられたり、悪口を言いふらされていることか。

次男もこれで深く傷つき、学校が怖くなり、人間不信に陥った。
その傷は簡単には癒えない。

傷つくのではなく、壊されるのだ。
いったん壊れてしまった心は元に戻ることは無いことを、
彼を通じて嫌でも感じさせられている。←現在完了進行形



女だから売られる。
だから女であることを辞め、ボーイとして働く道を選んだヨネさん。
けれど「ガキの付け焼き刃」では、無法界隈の詐欺には勝てず、
愛する姉が身体を売って稼いだ末に騙し取られた金を、
結局は、捨てたはずの女を使って取り戻すことになってしまった。
受け取った札束を床にぶち撒ける描写だけで表現する妙。
どれだけ不本意だったか痛いほど伝わってくる。


そしてあのクズ、自称弁護士の顔の憎たらしさったら。
「気の強いオトコ女の鼻っぱしを折って俺が女にしてやった」と言わんばかりの顔。
征服し、支配した喜びに満ち満ちた、得意満面な表情よ。
(俳優さんが凄いんだけどね)



そして床に捨てたお金を拾い集めるヨネ。
ただ単に「お気立てに難がある」のではなく、
汚れちまった自分に対する嫌悪感や、やり場の無い不条理さが怒りという形となり、
それが誰よりも強い意志と覚悟となって現れているんだろう。


「月のモノ」の話題も良い。
私の頃でもアレとか言ってボカして、人前で話すなんて出来なかった。
衣服が汚れるのは恥だと躾けられ、察せられないように振る舞った。
(当然、生理休暇の申請なんて出来なかった)
女同士だと話すこともあったけど「どこのナプキンがいい?」位で、
どんな症状かなんて言い合えなかったから、みんな自分と同じだと思ってた。



我々はBad Habitで、
「何でもかんでも分類区別ジャンル分けしたがる」けど、
結局は人の数だけ人生は違っていて、
悲しみや苦しみの形もそれぞれ異なるんだなぁ。

他人の辛さや苦しみが自分と同じではなくても、
思いやる、想像して寄り添える自分でありたいと思う。

「戦わない人、戦えない人」は愚かでもなければ、
痛みを感じていない訳でもないことを、改めて心に留めておきたい。