健康を守るには何をどれだけ食べると良いか。
 

その目安を示す「食事バランスガイド」に沿った食事をする人ほど死亡リスクは低いという研究結果を国立がん研究センターなどのチームが英医学誌BMJに発表した。

 

全国11の保健所管内で、1995年または98年に45~75歳だった健康な男女やく8万人を約15年間追跡調査。

 

バランスガイドを基準に食事のバランスを点数化し、死亡との関連を分析した。

 

点数ごとに4グループに分けて比べると、最も点数が高いバランスの良いグループでは、最も点数の低いグループに比べ、死亡のリスクが15%低いことが分かった。
 

死因別では、点数の最も高いグループは最も低いグループに比べ、死亡リスクが脳血管疾患で22%、循環器疾患で16%低かった。

 

がんでも点数の高い方が若干低い傾向がみられた。

 

副菜(野菜、キノコ、イモ、海藻料理)と果物を多く食べる人ほど循環器疾患の死亡リスクが低く、主菜(肉、魚、卵、大豆料理)を適量食べる人ほど脳血管疾患の死亡リスクが低かった。
 

バランスガイドは農林水産省と厚生労働省が2005年に作成した。

 

副菜や果物はガイドの目安より多く摂取してもよく、主食では玄米や雑穀を積極的に取り入れると、さらにバランスが良くなる。

 

農林水産省HP「食事バランスガイド」イラスト・データ素材集

 

http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/yun/index.html

 

歯周病は、歯を支えている歯茎や骨を口の中の菌が徐々に破壊していく病気だ。

 

それだけでなく、菌が血液に入り込み、循環器疾患など全身にさまざまな悪影響を及ぼしていることが最近の研究で明らかになっている。

 

心筋梗塞の危険因子は喫煙。

 

たばこが原因の口臭では。

 

心筋梗塞など急性冠動脈症候群の患者を調べた。

 

すると全体の3割で口の中から歯周病菌を検出したほか、この菌が血液中に入り込んでいることを示すデータも得られ、発症に関わっていることが分かった。

 

歯周病菌は食べ物のかすと唾液が混ざってできる歯垢や歯石の中で増える。

 

傷んだ歯肉の表面から血液に入って全身をめぐり、血管の内壁に取り付いて炎症を起こすと考えられる。
 

菌の種類は700~800、病気を起こすのは、そのごく一部であることがその後の研究で明らかになってきた。

 

歯周病菌が関連するとみられる病気の種類も増えてきた。

 

糖尿病や低体重児出産のほか、循環器疾患では、手や足の血管が詰まって起こる閉塞性動脈硬化症やバージャー病、破裂すると死に至ることもある腹部大動脈瘤などがある。

 

閉塞性動脈硬化症の場合、歯周病菌に感染している人では感染していない人に比べ、病気になる割合が5倍多いという報告もある。

 

こうした研究を踏まえ、米国では2009年に心臓病学会誌と歯周病学会誌の編集を担う専門家が合同で、医師向けの勧告を発表した。

 

動脈硬化性疾患の患者では、患者が以前に歯周病と診断されていたなら、歯科医と綿密に連携する必要がある。

 

中等度以上の歯周病の人には動脈硬化症性疾患と関連があることを知らせるべきだといった内容だ。
 

歯周病治療で症状が改善するという証拠は糖尿病と低体重児出産については確立しており、日本でも、糖尿病患者や妊婦に対する歯周病治療は普及しつつある。

 

一方、循環器疾患についてはまだ十分なデータがそろっていないこともあり、日本では米国のように歯科医と医師で連携を図る動きはまだない。

 

歯周病が疑われる症状

 

一つでも当てはまれば歯周病の可能性が大きい。
 

・歯茎の色が赤い。(きれいなピンク色ではない)

 

・歯茎が下がり、歯が長くなったように見える。

 

・歯と歯の間に隙間ができている。

 

・歯茎が腫れることがある。

 

・歯茎から血が出ることがある。

 

・歯茎から膿が出ることがある。

 

・歯がぐらぐらする。

 

・起床時に口の中が粘ついた感じがする。

 

・口臭がある。

 

・冷たいものや熱いものが歯にしみる。

日常生活のさまざまな問題に前向きに対処する人は、そうでない人に比べ、がんで死亡するリスクが低いとの研究を、国立がん研究センターがまとめた。
 

全国10都道府県に住む、がんではない50~79歳の男女約5万5千人を平均9年余り追跡した。
 

チームは被験者に、日常経験する出来事や問題にどのように対処しているかをアンケート。

 

回答として用意した6通りの行動パターンから判定する「前向き」「逃避型」「特に定まっていない」などという態度の違いや、特定の行動パターンによって、がんの発症や死亡のリスクに違いがあるかを調べた。

 

その結果、「解決する計画を立てて実行する」「誰かに相談する」「状況のプラス面を見つけ努力する」といった前向きな対処をする人は、特に態度が定まっていない人と比べ、がんを発症するりすくには差がなかったが、がんで死亡するリスクが15%小さくなっていた。

 

個別の行動パターンで見ると、プラス面を見つける努力をする人で、がん死のリスクが小さかった。

 

脳卒中の発病リスクについても同じ地区の人々で同様の追跡調査をしたところ、前向きに対処する人のリスクは低いという結果が得られた。

 

チームは、問題解決に前向きな行動をとる人は、検診を受けて病気を早く見つけたり、早期に診断されたりする確率も高いため、がん死亡リスク低減の望ましい結果につながるのではないかとみている。