「会社に頼らずとも生きていける力を、日頃から鍛えよう」と
勉強会を企画・実施される方が、身の回りで増えています。
月に3~4回、多ければ週2回のペースで各種勉強会に参加する中で、
勉強会のタイプには3つあると感じるようになりました。
あくまで経験をざっくりと直感でまとめた分類ですが、
今後、自分で渦を巻いていく際の参考として、まとめてみます。
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<勉強会の3タイプ>
1)”講師"、”伝道師”による、専門知識翻訳タイプ
2)”人気キャラクター”による、コミュニティ創造タイプ
3)”ファシリテーター”による、参加者主役・ダイアローグタイプ
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1)”講師"、”伝道師”による、専門知識翻訳タイプ
ファイナンスや法律など、
「専門知識を持ち、その分野を本業とする人」が、
「本業ではないが、習得する必要性のある人」を対象に提供するタイプです。
講演形式で、講師の方が一通りレクチャーをした後、
Q&Aを行う形式が主です。
参加する人にとっての主なメリットは、「時間を買える」こと。
専門家から噛み砕いて説明をしてもらうことにより、
自分で何もないところから大量の書籍を読み込んだりすることなく、
短時間で全体像を把握し、自分にとって必要な部分のエッセンスを
知ることができます。
「今の自分は○○をするための△△が欠けている。
それを手っ取り早く知りたい」と、
短期的かつ明確な課題意識を持つ人にとって嬉しいタイプです。
2)”人気キャラクター”による、コミュニティ創造タイプ
平成進化論の鮒谷さんによる3日間セミナーのように、
「この方のお話は、不思議とすんなりお腹に落ちてくる」
と思われるような、存在そのものが人を呼び寄せる、
人気キャラクターによる勉強会です。
参加する人の動機としては、
「この方の勉強会だったら、一度は行ってみたい」
「ここに行けば、何か自分も変われるのではないか」
など、1)よりも漠然としている傾向が強そうです。
テーマの種類としては、
働き方、人とのコミュニケーションの取り方、さらには、生き方など、
短期視点の学びだけでなく、中長期視点の学びが多いようです。
参加する人にとってのメリットは、
主催者の方からの直接の学びのみならず、
同じ価値観、同じ指向性を持つ同士との出会い、仲間からの刺激があります。
回数を重ねるごとに、コミュニティ内での独特な共通言語ができ、
勉強会を離れたところでも、参加者同士の交流が続くケースが見られます。
3)”ファシリテーター”による、参加者主役・ダイアローグタイプ
「答えは相手の中にある」という考えのもと、
コーチングの資格を持つ方などのファシリテーターが
参加者の方の話を引き出して行くタイプです。
ワールドカフェの手法などを用いて、所属組織や肩書きに関係なく
参加した人が自由に意見を言える場作りがなされます。
テーマは、震災支援や、平和活動などの市民活動、パブリックなものが
多いように感じます。
参加する人にとってのメリットは、
自分一人ではなかなか考えたり、言葉にしにくいことを、
ファシリテーターに問いかけてもらい、何を言っても安全な場で
考え、言語化する機会を得られることです。
話していると思いもよらない考えが自分の口をついて出たり、
普段生活している場や立場が異なる人の意見を知ることができたり、
と、発見を得られます。
ファシリテーターの力量や、参加者がどこまで自分をオープンにできるか
により、対話の質が左右されます。
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ざっくりとした分け方ですが、
企業向け研修において、定評のある講師の方は、
大まかに言えば、上記タイプのいずれかだったと思います。
今後、何か勉強会を企画する際は、どのタイプを意図して行うのか?を
考えてみたいと思います。