- 「○○ちゃんって超可愛くていい子なんだよ」と男友達に紹介したのに、
後日、実際にその子に会った友達から「う~ん、ちょっと違ったな。。」
と反応された経験のある女性はどの位いらっしゃるでしょうか。
また、逆に「あいつはすげーいい奴なんだよ」と女友達に紹介したのに、
後日、実際にその人に会った友達から「う~ん、ちょっと違ったな。。」
と反応された経験のある男性はどの位いらっしゃるでしょうか。
一度は似た経験した方は、少なくないのでは、と思います。
「女性に好かれる女性と、男性に好かれる女性は違うから仕方ない」
「男性に好かれる男性と、女性に好かれる男性は違うから仕方ない」
という声が聞こえてきそうです。が、ちょっと真面目に考えると、
原因は「表現力」にあるのではと思います。
そのヒントは、上阪徹さんのご著書「書いて生きていく プロ文章論」の中にありました。 -
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一節に
「形容詞あるいは何かを形容する言葉はできるだけ使わない」
という教えがあります。
「会社が人を採用する求人広告をつくるとき(略)
「良い会社」だと言われても、真剣に仕事を探している人にとっては
ピンと来ません。それは、どの会社にも言えてしまうことだからです。(略)
問われているのは、どう良いのか、何が良いのか、なのです」
冒頭の例でいえば、
「可愛い子」とか「いい奴」と言われても、言われている方は
どう可愛いのか、どういい奴なのかが分からない、のです。
では、どうすればよいのか?
「形容する言葉を使わないというのは、つまり具体的な内容を挙げる、
ということです。『残業をしない』でも『離職率がこの5年でゼロ』でも
『年齢に関係なく出世できる』でもいいのですが、事実でもって
『良い会社』とイメージできる内容、他の会社とは違う具体的な事実を挙げるということです。」
応用すると、
「○○ちゃんは、雑誌のモデルにならないかと、声をかけられたことがある」
「○○ちゃんは、ホームパーティの度に、手作りのおかずをつくってきてくれる」
とか、
「あいつは、周りの人がどんなに人の悪口を言っていても、同調しない」
「あいつは、人がいやがる仕事を何も言わずに引き受ける」
とか、
言い換えることができます。
「可愛い子」「いい奴」とそのまま言うのではなく、
具体的な事実を説明する。
すると、結果として、相手に
「可愛い子なんだな~」「いい奴なんだな~」と思ってもらえる。
<形容詞や何かを形容する言葉はできるだけ使わない>
<代わりに、具体的な内容(事実や数字)を盛り込む>
この2つは、説得力のある話ができる人、説得力のある文章を書ける人の
共通点のようです。
日々、blogや企画書、案内文などを書いてらっしゃるみなさんも
「脱・形容詞」を意識されてみてはいかがでしょうか。
形容詞多用の常習犯のわたくしでしたが、
徐々に「脱・形容詞」に取り組んでみたいと思います。