分かりやすい文章を書くためには、
<形容詞や何かを形容する言葉はできるだけ使わない>
<代わりに、具体的な内容(事実や数字)を盛り込む>
のが大切、と昨日書きました。
けれども、いざ、「具体的な内容(事実や数字)を盛り込もう」と思っても、
すぐには、具体的な内容が出てこないことがあります。
私の場合、何かを経験してから、時間が経てば経つほど、
「五感で感じた具体的な情報」は、記憶の中で、
「大まかな感想」に変わってしまいがちです。
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一方で、上阪徹さんの書かれる文章やお話には
具体的な内容が必ず含まれていました。
例えば時計について。
先日のセミナーでは当日、こんな時計をしてらっしゃいました。
「見ていて何か気づくことはない?」と上阪さん。
なんだろう、、、と思っていると、
「リューズが左側にあるでしょ。しかも、左斜め下。
これは、ねじを巻くのに一番時計に負荷がかからない構造とのこと。
普通の時計では、リューズは右側の真ん中についている。
時計の構造を考えて最適な位置に設置すると、左斜め下になるのに、
無理がかかる場所に設置されているそうだ。
固定概念に囚われずに考えると、リューズの位置も変わってくる」
とお話して下さいました。(注:一部意訳しています)
時計を実際に触りながら、こうしたお話を聞くと、
「普段いかに自分が固定概念に囚われているか」というメッセージは
そう簡単に忘れられなくなります。
当日から4日経った今も鮮明に思い出せます。
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上阪さん曰く、何か物を買うときは、この時計のように
「具体的なストーリー」が込められているものを購入されるそうです。
「いわゆる普通のもの」は買わないとか。
日常生活で触れるものは全て、分かりやすい文章の「材料」になる。
そう思って生活してみると、
電車の中のつり革からも、発見があります。
古い車両では、座席の前のつり革は全て同じ長さです。
でも、新しい車両では、3~4つに1つは、長さが長いつり革があります。
おそらく、身長の低い方、子ども用です。
長いのは2つに1つではなく、3~4つにというのも意味がありそうです。
乗客層の割合からデザインされているのかもしれません。
乗る人ができるだけ利用しやすいように、と追求していれば
つり革も進化し続けるもの。
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電車のつり革も、将来文章を書く際の素材にできるかもしれません。
どうやら、日常生活で、文章の「素材」集めを楽しむのが
分かりやすい文章への第一歩になるようです。
みなさんも、夏休みの自由研究気分で試してみてはいかがでしょうか。
