私たちは、読売の正力松太郎のCIAコードネームが「PODAM(ポダム)」と知っていましたが、まさか朝日新聞の緒方竹虎(おがたたけとら)総裁がCIAのスパイでコードネームが「POCAPON (ポカポン)」だったとは、今回、初めて知りました。

 

それにしても、巷では読売の正力松太郎だけが騒がれ、何故に朝日の緒方竹虎がいわば無視されきたのかは不思議なことです。

 

朝日新聞の緒方竹虎からおぼろげながら視えてくるのは、NHKと共に共産主義者の巣窟である朝日新聞の捏造記事「従軍慰安婦」と同じく朝日の「南京大虐殺」。(註)

 

(註)米大統領ルーズベルトもトルーマンもユダヤ人で共産主義者。ルーズベルト大統領が1945年ジョージア州のウォームスプリングスで亡くなったとき、最後まで一緒にいたのはエリノア夫人ではなく、スターリンが送り込んだロシアの女性スパイ。

 

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さて、本題


米国国立公文書館機密解除資料
CIA 日本人ファイル 
解説 加藤哲郎

http://netizen.html.xdomain.jp/CIAJAP.pdf
P1/38

はじめに

――「日本の黒い霧」の実相に迫る機密解除資料


 本資料集は、米国クリントン政権末期、2000年日本帝国政府情報公開法にもとづき機密解除された戦時・占領期の日本関係資料約10万ページの中から、特に注目度の高い、米国中央情報局(CIA)が収集した日本人31人の個人ファイルを収録したものである。


 このなかに、PODAM のコードネームを持つ読売新聞社主・正力松太郎が日本のテレビ放送開始や原子力発電の出発に暗躍した役割が見出され、元朝日新聞論説主幹・情報局総裁・緒方竹虎を吉田茂の後継首相にする POCAPON 工作があったことなどは、すでに報道され、研究が始まっている。

 

本資料集の解読で、「日本の黒い霧」といわれた戦後日本における米国のインテリジェンス活動の実際が、明らかになるであろう。

 

P6/38
( 4 )元朝日新聞論説主幹・情報局総裁・緒方竹虎を吉田後継首班とする CIA工作とその挫折


 トータルで120万ページ、日本関係だけで10万ページが新たに機密解除されたから、さまざまな資料が入っている。

 

筆者自身は、2009年夏、早稲田大学で行われた20世紀メディア研究所公開研究会で、山本武利・吉田則昭との共同研究にもとづき、-

 

- 「吉田茂のあとに緒方竹虎を首相にすれば米国の利害で日本を動かすことができる」-

 

- として米中央情報局(CIA)が対日政治工作を行っていた事実を、CIA「緒方竹虎ファイル」から解読し、緒方のコードネームPOCAPON と「ポカポン工作」の全容を含めて報告した。


 それは、毎日新聞2009年7月26日朝刊で「CIA、緒方竹虎を通じ政治工作 50年代の米公文書分析」という一面トップ記事に取り上げられ、英文でも紹介された。(註)

 

(註)
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=211632
 

筆者のホームページ「ネチズンカレッジ」にも、関連資料を含めて公開したため、世界中からさまざまな問い合わせと関連情報提供があり(16)、それらをも参照して共同研究者吉田則昭が『緒方竹虎と CIA』という書物にした(平凡社新書、2012年)。

CIA、緒方竹虎を通じ政治工作 50年代の米公文書分析

(毎日新聞2009年 7 月26日)

 1955年の自民党結党にあたり、米国が保守合同を先導した緒方竹虎・自由党総裁を通じて対日政治工作を行っていた実態が25日、CIA(米中央情報局)文書(緒方ファイル)から分かった。

 

CIA は緒方を「我々は彼を首相にすることができるかもしれない。実現すれば、日本政府を米政府の利害に沿って動かせるようになろう」と最大級の評価で位置付け、緒方と米要人の人脈作りや情報交換などを進めていた。

 

米国が占領終了後も日本を影響下に置こうとしたことを裏付ける戦後政治史の一級資料と言える。

山本武利早稲田大教授(メディア史)と加藤哲郎一橋大大学院教授(政治学)、吉田則昭立教大兼任講師(メディア史)が、2005年に機密解除された米公文書館の緒方ファイル全 5 冊約1000ページを、約 1 年かけて分析した。

 

内容は緒方が第四次吉田内閣に入閣した52年から、自由党と民主党との保守合同後に急死した56年までを中心に、緒方個人に関する情報や CIA、米国務省の接触記録など。


 それによると、日本が独立するにあたり、GHQ(連合国軍総司令部)は CIA に情報活動を引き継いだ。

 

米側は1952年12月27日、吉田茂首相や緒方副総理と面談し、日本側の担当機関を置くよう要請。

政府情報機関「内閣調査室」を創設した緒方は日本版 CIA 構想を提案した。日本版 CIA は外務省の抵抗や世論の反対で頓挫するが、CIA は緒方を高く評価するようになっていった。(註)

 

(註)CIAとの協力関係 (ウィキペデア)
1952年10月の衆院選で当選し吉田内閣の官房長官に就任した緒方はただちにCIA局員と接触を開始し、日本政界の情報提供及び、辰巳栄一元陸軍中将の情報活動報告を条件として、その見返りに日本版CIA設立を目的とした3万9458ドル(現在価値で約6000万円)の資金援助をCIAから受け取っており、CIAから資金提供を受けて活動した日本で初の政府高官が緒方であったと述べている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%92%E6%96%B9%E7%AB%B9%E8%99%8E

 

吉田首相の後継者と目されていた緒方は、自由党総裁に就任。二大政党論者で、他に先駆け「緒方構想」として保守合同を提唱し、「自由民主党結成の暁は初代総裁に」との呼び声も高かった。


 当時、日本民主党の鳩山一郎首相は、ソ連との国交回復に意欲的だった。ソ連が左右両派社会党の統一を後押ししていると見た CIA は、保守勢力の統合を急務と考え、鳩山の後継候補に緒方を期待。


55 年には「POCAPON(ポカポン)」の暗号名を付け緒方の地方遊説に CIA 工作員が同行するなど、政治工作を本格化させた。

 

同年10―12月にはほぼ毎週接触する「オペレーション・ポカポン」(緒方作戦)を実行。「反ソ・反鳩山」の旗頭として、首相の座に押し上げようとした。

 

緒方は情報源としても信頼され、提供された日本政府・政界の情報は、アレン・ダレス CIA 長官(当時)に直接報告された。

 

緒方も55年 2 月の衆院選直前、ダレスに選挙情勢について「心配しないでほしい」と伝えるよう要請。翌日、CIA 担当者に「総理大臣になったら、 1 年後に保守絶対多数の土台を作る。必要なら選挙法改正も行う」と語っていた。

 だが、自民党は 4人の総裁代行委員制で発足し、緒方は総裁になれず 2 カ月後急死。(註)

 

(註)何故か死因を書いた記事が見当たらない。

コミンテルンに殺された?

 

CIA は「日本及び米国政府の双方にとって実に不運だ」と報告した。ダレスが遺族に弔電を打った記録もある。


結局、さらに 2カ月後、鳩山が初代総裁に就任。CIA は緒方の後の政治工作対象を、賀屋興宣(かやおきのり)氏(後の法相)や岸信介幹事長(当時)に切り替えていく。

 

加藤教授は「冷戦下の日米外交を裏付ける貴重な資料だ。当時の CIA は秘密組織ではなく、緒方も自覚的なスパイではない」と話している。

 

※朝日新聞緒方竹虎に関する機密文書は以上の通り。

以下は、機密文書の注目事項の一部抜粋である。

 

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(3 )中央情報局 CIA 個人ファイル(RG263)
 今回の機密解除で世界から最も注目されているもので、第一次と第二次の二回に分けてリリースされた。

 

ナチス・ドイツ関係と日本帝国関係は区別されておらず、索引はアルファベット順、ボックスは独日一括で作られている。

 

だから、アドルフ・ヒトラー Hitler の直前に、昭和天皇裕仁 Hirohito や東久邇稔彦 Higashikuni の個人ファイルが入っている。

 

ただし、昭和天皇裕仁や岸信介のファイルを見ると、「戦争犯罪記録」といいながら、戦争責任や東京裁判に関する資料はほとんどなく、未だに重要部分は非公開のままであると推定できる(20)。 

第二次公開は約1100人分であるが、そこから日本人らしい名前を抽出すると、秋山博、有末精三、麻生達男、土肥原賢二、福見秀雄、五島慶太、服部卓四郎 2 冊、東久邇稔彦、昭和天皇裕仁、今村均、石井四郎、遠藤三郎、賀屋興宣、岸信介、児玉誉士夫 2 冊、小宮義孝、久原房之助、前田稔、野村吉三郎、緒方竹虎 5 冊、大川周明、小野寺信 2 冊、笹川良一、重光葵、下村定、正力松太郎 3 冊、辰巳栄一、辻政信 3 冊、河辺虎四郎、和知鷹二、和智恒蔵という31名の個人ファイルが見出される。

 

筆者の概観では、一・二次合計で31人45冊分となる。ただし第一次公開分の 4人の記録は、第二次公開で増補・追加されても重複する場合がほとんどなので、本資料集では、増補・追加分を注記しつつ、原則として第二次公開のファイルを収録する(21)。


 多くは戦犯ないしその容疑者だが、東京(極東軍事)裁判の戦犯容疑者約100人中では、12人(上記網掛け分)しか重ならない。

 

つまり、CIA の個人資料収集基準は、占領改革期の戦争犯罪追及=民主化・非軍事化の原理とは、全く異なっている。

 

むしろ、731部隊長石井四郎に典型的なように、戦犯訴追を免れた旧軍人が多い。有末精三、河辺虎四郎、服部卓四郎ら GHQ・G2 歴史課などに協力して訴追を逃れた人々が入っている。


上海自然科学研究所の小宮義孝は、731部隊の石井四郎・福見秀雄と同様に細菌戦関与を疑われたのであろうが、もともと小宮は治安維持法で検挙され東大医学部助手から上海へ左遷された左翼である。

 

この小宮義孝を唯一の例外として、今回機密解除された CIA 個人ファイルには、左翼関係者は入っていない。


 しかしこれは、CIA が日本の左翼を無視し、監視・工作をしていなかったことを意味しない。


左翼系ファイルは、今回公開分には入っていないが、なお「極秘」「秘密」の扱いを受けている可能性も残されている。(註)

 

(註)朝鮮人を主力とする戦後の共産党や社会党系の左翼は、GHQ(後のCIA)の手先となって動いた故に、今回の機密文書では非公開となっていることを意味する。

 

現代史(7) GHQは中国の洗脳技術で日本を支配

贖罪意識植え付け 

野坂参三指導の下、中共の日本兵捕虜「洗脳」が原点 
英公文書館所蔵の秘密文書で判明
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12651158035.html

占領下の日本国民に戦争に対する贖罪(しょくざい)意識を植え付けるため連合国軍総司令部(GHQ)が、中国・延安で中国共産党が野坂参三元共産党議長を通じて日本軍捕虜に行った心理戦(洗脳工作)の手法を取り入れたことが英国立公文書館所蔵の秘密文書で判明した。そして野坂参三はGHQに日参している。

 

このことは、ナチス戦犯記録の CIA ドイツ人ファイルと比較すると、理解できる。

 

膨大なドイツ人関係 CIA 個人ファイルの中で、第一次・第二次を合わせ最も冊数が多いのは、クラウス・バルビー11冊(第一次 7 冊、第二次 4 冊)で、ラインハルト・ゲーレン10冊(第一次 3 冊、第二次 7 冊)、アドルフ・ヒトラー 7 冊(第一次 3 冊、第二次 4 冊)の順である。

 

ゲーレン、バルビーは、ナチス・ドイツの高官で、明らかな戦争犯罪人であったが、ドイツの敗戦後、アメリカ占領軍・NATO 軍に協力し、CIA ともつながった、戦後米国への協力者・情報提供者である。


 第二次公開の日本人ファイルの中で冊数が多いのは、緒方竹虎 5 冊を筆頭に、正力松太郎、辻政信が 3 冊、今村均、大川周明、服部卓四郎、児玉誉志夫、小野寺信がそれぞれ 2 冊であるから、さしあたり、彼らの戦後 CIA との関係が、ある程度推定できる。


 ドイツ、日本とも、ニュルンベルク裁判・東京裁判の戦犯容疑者名簿とは異なる原理でCIA から注目され、個人資料がファイルされていたことがわかる。

 

端的に言えば、戦後冷戦開始時に、アメリカ合衆国の反共諜報活動に関わった人々が、多く含まれている。

 

P11/38

( 4 )米国陸軍情報部 MIS(Army Staff)の IRR 個人ファイル(RG319)
 マスコミの関心は、戦後日本政治における CIA の役割に集中したが、日本現代史の情報戦資料としてより重要なのは、陸軍情報部(MIS)の個人ファイルである。(註)

 

(註)大東亜(3) 東京裁判判決:昭和天皇の意向
2020-07-05 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12609049700.html

昭和23年12月23日、巣鴨プリズン刑場にて絞首刑となり、久保山火葬場で霞となられたA級戦犯7名の内、6名が植民地の独立の基礎を作った帝国陸軍で、残る1名が大東亜戦争に反対した元首相広田弘毅。

 

(註)海軍の情報は非公開となっている。

山本五十六を筆頭に、帝国海軍は、ルーズベルト大統領の策略通り戦時中に動き、日本の海軍力を陳腐なまでに破壊した故である。この件に関しては、本記事下段に添付している。

 

米国国立公文書館の分類と請求名でいえば、IRR(Investigative Records Repository) Personal Name files 資料である。


主に各国駐留の米軍 CIC(Counter Intelligence Corps、対敵防諜部隊)が現地で収集したものを、ワシントンの国防省(ペンタゴン)でファイルしたものであるため、CIC/IRR ファイルとも呼ばれるが、時には FBI、ONI(海軍情報部)、OSS、CIA、それに公式の外交機関である国務省の収集資料なども混じっている場合がある。


 陸軍情報部資料は、索引で数万人に及ぶ、膨大なものである。CIA の場合と同様な手法で、アルファベット順の索引から日本人らしい名前を抽出すると、約2,000人分になる。

 

昭和天皇裕仁、近衛文麿・東久邇稔彦ら皇室関係者、吉田茂・岸信介・中曽根康弘・大平正芳ら首相経験者が入っている。 

 

しかしなぜか、鳩山一郎・石橋湛山・池田勇人・佐藤栄作のファイ

ルはリストにない。児玉誉士夫・笹川良一・里見甫ら右翼、有末精三・今村均・辻政信ら旧軍人、浅沼稲次郎・野坂参三・徳田球一・中野重治・佐多稲子ら左派有力者が監視され記録されている。


これまで筆者がある程度系統的に解読したのは、尾崎秀実、川合貞吉、宮西義雄、木元伝一、堀江邑一、E. Otto らゾルゲ事件関係者のファイルである。(以上で抜粋おわり)

 

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大東亜(4) 山本五十六:米国のスパイ
2020-07-11 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12609995142.html
米国機密文書解除:日本の帝国海軍のトップである連合艦隊司令長官山本五十六は、実は、ルーズベルトと通じた米国のスパイであったと述べられている。

大東亜(5) 米機密文書:山本五十六はルーズベルトの駒
2020-07-14 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12610857891.html
米国の機密文書より、
連合艦隊司令長官山本五十六が米国のスパイである証明
 Day of Deceit: The Truth About FDR and Pearl Harbor
欺瞞の日:FDR(ルーズベルト大統領)と真珠湾の真実

大東亜(10) 昭和天皇と山本五十六:提督の恋
2021-01-20 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12651286178.html

 

皇室(7) 象徴昭和天皇の実像とは
2020-06-16
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12604704592.html
ホイットニー文書によると自らの長期存命を望むと何度も言っていた昭和天皇。

皇室(8) 機密文書:昭和天皇は自己保身
2020-06-26 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12607022950.html

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