「粗菓どすけどォ~」

「おたべをお食べやァ~す」

と言っているのかな?

食べたらどうなるのかな?

 


円山公園の生八つ橋のお店のこっくりさん。

電動でお辞儀を繰り返していますよ。(2008/04/02)


《ここで京都人の典型的な実話を先ず一つ》

(2008/01/18 著)

田中さん(仮称)は、京都生まれで京都育ち。

大学も同志社。

勤務先も京都本社。


その田中さんが栄転をし、東京の支店長として赴任しました。つまり、1977年、当時40歳(昭和12年生まれ)で生まれて初めて京都を離れたわけです。

着任早々、新任挨拶まわりで主要な顧客を訪問。

色々な組織の会長宅も訪問。


会長宅では「まァまァ、あがってお茶でも一杯飲んでいって下さい」と言って応接間に通そうとします。

 

でも、支店長さん、玄関の敷居をまたごうとはしません。
この調子で都内の幾つもの顧客宅を訪問したのですから。

着任早々、「あんな非常識な支店長とは付きあわない!」と非難ごうごう。


社長宛に、巻紙のお手紙で支店長交代を申し入れた会長さんも2名おったそうです。(練馬区商業組合、杉並商業組合)

実は、京都では、ご存知の方も多いと思いますが。

「何もあらしまひんが、ぶぶ漬け(お茶漬け)でも食べていっておくれやす」


と言ったら「早く帰れ!」と言う意味。

実に婉曲ですね。

「お茶でもおひとつ、(家の中に)あがっておくれやす」も同じ。


こう言われたら、玄関先で早々においとましなければならないのです。

 

 

言われて、はいそうですかと家の中にあがりでもしたら、きっちり陰口。

「ほんにけったいなお方」や「なんぎなお方」「えらいお方どすなぁ」なら未だまし。


「えずくろしい」(ムカツク)とでも言われたら最悪!!

田中支店長は、東京で、まさに京都人を実践したのです。
細目のド近眼で、根も実態も真面目な男でしたから。

 

つづき

ほっこり京都人
(3)ピンサロで東京人化
2020-03-27 

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ほっこり京都人 目次

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(前回記事)

ほっこり京都人(1)昔、遊郭の街:京都
2020-03-23 

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京都の桜(1)南禅寺:三好達治の詩を口ずさみながら
2020-03-24 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12584418135.html