できないのは、やっていないからです。
いつもありがとうございます。今日は、少し厳しいことを書きます。でもこれは、選手のことを本気で思っているから書きます。練習後に振り返りをしています。「今日の練習で気づいたこと、次回までに取り組むことを自分で決めなさい」こう伝えて、選手それぞれが自分で課題を決めます。「フットワークをもっと早くする」「バックのプッシュを練習する」「サーブのコントロールを上げる」——自分で決めた課題です。次の練習で確認します。「先週決めたこと、やってきた?」正直に言うと、できるようになっている選手は、ほとんどいないです。なぜか。やっていないからです。自分で決めたことです。誰かに言われたことでも、強制されたことでもない。自分で「次はここをやる」と決めたことが、できるようになっていない。その理由を聞くと、ほとんどの選手がこう言います。「忘れていました」「時間がなかったです」「難しくて……」正直に言います。忘れるのは、本気じゃないからです。時間がないのは、優先していないからです。難しいのは、やっていないからです。ここで一つ、大切なことを伝えます。嫌なことに取り組まなければ、いつまでたっても一流にはなれないです。自分で決めた課題は、たいていが「自分の苦手なこと」「できていないこと」です。だから嫌です。やりたくないです。難しいです。でも考えてみてください。得意なことを練習しても、それ以上大きくは伸びないです。苦手なことを練習するから、できることが増えます。できることが増えるから、強くなります。嫌だから避ける。それを続けている限り、その苦手はずっと苦手のままです。一流と呼ばれる選手は、例外なく嫌なことに向き合っています。むしろ嫌なことを積極的にやっています。なぜなら、そこに自分が成長できる余白があると知っているからです。振り返りで課題を決めることの意味は何か。「自分の弱いところを自分で認識して、自分で変えようとすること」です。コーチに言われて直すのと、自分で気づいて直すのでは、全く別物です。自分で気づいて、自分で変えようとしたことは、体に深く入ります。だからこそ振り返りをしています。でもその振り返りで決めたことをやらないなら、振り返りの意味がないです。決めたことをやる。この当たり前のことが、どれだけできているか。ここに、選手としての本気度が出ます。「できない」には二種類あります。「やったけどできない」と「やっていないからできない」です。「やったけどできない」なら、一緒に原因を考えます。何が問題なのか、どうすれば改善できるのか、コーチとして全力で向き合います。でも「やっていないからできない」は、話が違います。やっていないだけです。やれば、少なくとも今より確実に近づきます。やらなければ、何も変わりません。当然です。もう一つ、大切なことがあります。「やる」と「こなす」は違います。なんとなくシャトルを打ち続けることを「やっている」とは言わないです。自分が決めた課題を意識しながら打つこと。それが「やる」ということです。意識なくこなしている1000球より、意識を持って打った100球の方が、はるかに体に残ります。嫌な課題に向き合う時ほど、この意識が大切です。嫌だけど向き合う。嫌だけど繰り返す。その積み重ねの先に、できなかったことができるようになる瞬間が来ます。その瞬間の喜びは、得意なことが少し上手くなった時の比じゃないです。選手に伝えたいことがあります。振り返りで自分が決めた課題を、次の練習までに必ずやってきてください。1回じゃないです。できたと感じるまでやってきてください。嫌でもやってください。難しくてもやってください。嫌なことから逃げている間は、成長に限界があります。嫌なことに向き合い始めた時から、本当の成長が始まります。できないのは、才能がないからじゃないです。やっていないからです。明日の練習から、変えてください。