あーちゃんが未熟児で生まれて
カンガルーケアで1kg足らずの
小さなその身体をこの胸に抱いて。
ひたすら身体を撫でながら思っていた。
「いつかこの子と同じステージに立ちたい」
その20年来の夢がもうすぐ叶います
なんで20年もかかったって?
そりゃ小さい頃から
病気のオンパレード。
知的には最重度。
音楽やらせたくたって
楽譜読めるどころか字も書けず
書けるどころか話せもしない。
いろんな先生方に打診してみたけど
「あーちゃんを
カタにはめるのは違う気がする」と。
まあようは「お断り」なのだけど
だけど私、
もう10年以上もほぼ毎日
あーちゃんに音楽療法やってるんです。
といっても私がキーボードで弾き語り
あーちゃんがそれに合わせて
身体をゆらしたり歌ったり
机を叩いたりするんです。
そのリズム感がおっそろしく良い!
そういえばあーちゃんの
お散歩の移動支援のヘルパーさん方が
「あーちゃんって
なんでも叩いちゃうんだけど
なんでもいい音するんですよね。
すべり台でも電柱でも」
「で?!電柱?!」
とちょっと冷や汗ものもあるのですが。
そういえばあーちゃんは扁平足。
そして手も扁平手?
とにかく打面が広いんです。
プロのパーカッショニストも
叩き込むと手の平がまっ平になると
昔のバンド仲間に聞いたことがあるけど。
(嘘かホントか知らんけど)
本当にうちのあーちゃん
何を叩いても良い音が出る
あーちゃんがずっと通ってる
リトミックの先生からも
「あーちゃんは技術面でも上手ですが
音楽をよく分かっていて
そこもすごいなぁと思います」と。
リトミックで使っている
「フレームドラム」
という楽器があるのですが
それがとても上手い(と先生が)
ワイワイフェスティバルは
以前も何度かゲストで
出させていただいてたのですが
最後が2016年かな?
今は「障害のある方たちとグループを組んで」
ということがエントリーの必須条件になったと。
あ、ちょっと縁遠くなっちゃったかなぁ・・・
そう思っていた矢先。
今年ちょうど実行委員会の方とお話する機会があり
「そうだ!MIMOさん!
あーちゃんと出ればいんだ!」とおっしゃる。
「ええーーーー?!マジで言ってます?!
あーちゃんステージでフリーズするかもですよ?!」
そうしたらこう言ってくださいました。
「存在自体が尊いんです。ぜひ出てください!」
もう涙ものですよ・・・
出ないわけにはいきません!
「はい!勇気を出して出ます!」
「じゃあユニット名どうしましょう?」
「・・・・・」
LINEでのやり取り。
すぐにお返事を返さなければいけない。
その間約十分。
人間はテンパるとこうなるのだな。
「どうしよう!どうしよう!
どうしよーーーーう!!!」
自分の曲名からつけるか?
ギフト?キラキラ?蝉しぐ・・・違う!
頭の中を乏しいネーミングセンスが舞う。
MIMOさんず?違う!
さかいさん家?違う違う!!
みもさんとあーちゃん・・・違うよ
その時だった。
そばにいたあーちゃんが
私に「ふっ」と笑いかけたのだ。
そのキラキラした笑顔!
原点に戻った瞬間だった。
そうだよ私は
このあーちゃんの笑顔のおかげで
なんでも頑張れた。
生かされてきた。
そしてあーちゃんと
関わってくださった皆様は
みんな口を揃えて
「あーちゃんの笑顔に救われた」と。
「この笑顔見てたら
笑顔にならずにはいられないよね」と。
なんだ、うちのあーちゃんは
笑顔製造工場じゃん
私の活動の原点は
ダウン症のある人たちの
素晴らしさを伝えたいという気持ち。
この笑顔に触れ合うと
なんかフワーっと
やさしい気持ちになって
みんな笑顔になっていく。
うん。これだな。
私たちのユニット名
キラキラスマイルファクトリー
どうぞよろしくお願いします。
すんごく前置きが
長くなってすみません。
ようはこちらに参加します
第5回Waiwaiフェスティバルの中の
ハート to ハートコンサートに
出演させていただきます。
日時:12月10日(日)
会場:プラッツ5Fバルトホール
会場:午後2時
開演:午後2時15分〜4時30分
当日は「ギフト」と
「きみはキラキラダイヤモンド」の
2曲をご披露予定。
あーちゃんは
フレームドラムという楽器で参加します。
(当日ちゃんと叩いてくれることを祈るのみ)
ちなみに私たちの出番は
午後4時付近ですが
大幅に巻く可能性ありです。
ドキドキとワクワクと、
いやドキドキの勝ち
お時間ある方はぜひ
遊びにいらしてくださいね!