こんにちは、明るく元気な難病患者、
逆境をひっくり返す力について研究している南野原つつじです。

そういえば、書きかけて、
今まで書けてなかったシリーズがあるなって、
思い出しましたので、
今日は
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このブログは、
それまで、お産と歯医者以外ほとんど病院にも行かなくて元気だった私が、
2013年の夏ぐらいから何となく調子が悪くなって、2014年のお正月に、全身に何10キロもの重りがぶら下がったかのようになって、
体が動かなくなり、いくつかの病院をまわり、
重症筋無力症と診断され、
胸腺腫と言う悪性腫瘍も見つかり、
その切除手術をして、
さらに重症筋無力症が悪化したところまでまとめています。
(この青い文字のところをクリックしていただくと、詳しく書いたブログが出てきます)

ここで筆が止まってなかなか前に進まなかったのは、やっぱり思い出すと辛かったからだと思います。

でも、綺麗事ばかり書いてても仕方がないので
今日はこの続きを書きます。

私は一ブログが、ついつい長くなってしまい、読んでくださる方の負担になってしまう傾向があるので
できるだけ短く区切って何回かに分けて配信しますね。
(前回のブログと少し話がダブるところもありますが…)

*2014.2.5〜
胸腺腫の切除手術をしたところ、病状が悪化しました。
こちらの病院は思い出すのも辛いことばかりでした。
元気なときには何でもないようなことが、体調が悪いときにはこたえたりします。

呼吸器外科に入院したのですが、
同室の患者さんが、ものすごく病状が重い方で、
とても苦しそうな声が聞こえます。
時々看護婦さん達、痰の吸引にこられますが
その時もとても苦しそうなうめき声が聞こえて、
そのたびに胸が張り裂けそうになりました。

どなたかのブログに入院グッズに耳栓と書いておられましたが、私も耳栓を入れておけばよかったなって今になって思います。


術後数日経って少し回復したので、ナースステーションから近い2人部屋から少し離れた4部屋に変わりました。
カーテンを隔ててすぐ隣の人の香りの残る洗剤か、柔軟剤の匂いが弱っていた体にものすごく辛くて苦しくて、吐き気がして しんどかったです。

香りの残る洗剤や柔軟剤は、農薬と同じ体に有害な成分が入っていると聞いたことがあるのですが、
元気なときには大丈夫な気体でも、体調が悪いときにはものすごく辛くて気分が悪くなりました。

化学物質過敏症だったのかもしれません。

でもいくら気分が悪くても、そこのベッドからどこにも脱出する場所もなくそれがまた辛かったです。

トイレに置いてあった消臭剤にも気分が悪くなりました。

喘息のような感じになり、息ができなくなってとても苦しくなりました。
横になると息ができないので座ったままで寝ようとするのですが
なかなか眠れないし、
そちらの病院では0時を過ぎると暖房が切れてしまうので、お布団の中に入らないと寒くて寒くて仕方がないのですが、体を横にすると息ができないので、とにかく困りました。
体が冷えてお腹もこわしてしまいました。


病状が悪化して、ものを飲み込む力が弱くなり、
お味噌汁にむせてしまい、同室患者さんが、飛んできてくださり背中を叩いてくださり、
ナースコールをしてくださって助かりました。

もしも寝たきりの人と2人部屋でナースコールも押せなかったら、どうなってただろうって、こわいなぁと思います。

その私の命を救ってくださったおばあさん、
肺がんの手術をされたとのことでした。
とても優しい方でいろいろなお話をしてくださいました。

「私はね、朝起きてお日様を見ると、いつもお日様に手を合わせるの。ありがとうございますって。」


その時の息ができなかったこととか
何をするのも辛かったこと
自分が吸いたい空気を選べなかったこと

お風呂に入れてもらう元気もなかったこと、
誰かに髪の毛を洗ってもらおうと思ったら、嫌な気持ちになったこと(病院内の理髪店で受けたひどい仕打ち

そんないろいろなことを思い出すと
今吸いたい空気を吸えて、
自由に呼吸ができて
お風呂に入ったり髪の毛を洗えたりできることが、
どれだけ幸せなことだろうってしみじみと思います。

その後私も朝起きてお日様を見ると
時々、そのおばあさんの言葉を思い出して、
「ありがとうございます」と手を合わせたりするようになりました。


病状が悪かったときのこと、思い出すのも
なかなか苦しくてブログの筆も進まないのですが、
そんな時を経て今このように元気になれたことに心より感謝しています。


今辛い方とか災い転じて福になりますように…💕