詩的大和 -7ページ目

詩的大和

笑顔の中心に世界を叫ぶ

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かつて詩人に
なりたかった
シンプルな言葉のつなぎとめが
宇宙を生み出す
その海を航海したかった

ほとんどの時間を
仕事に費やし
それはそれで社会とコミュニケーション

ただ谷川俊太郎みたいに
謳いたかった
風のように
踊りたかった
川のように
流れたかった

あらゆる事象と
原子の揺らめき
波のように舞う
ウサギとカメの追いかけっこ

その中で残るのは
星々の悲しみと
魂のつどい
成長も進化もなく
時間もない
あらゆる物事は同じく一つ

宮沢賢治のように
物語ることはできないかもしれないが
注文をしない料理店
銀河鉄道網を敷くペンタゴン
チェロ弾きをとっちめるヤツ

それでも言葉だけは
いつも世界を型どり
輝かし
渦となり
闊歩してゆく
永遠に続く転生の
その中で
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オーライ、または虚栄心
お前が言うから
俺は?
そう怒りに身をかくし
ひそかに吠える
まるでアメリカの詩人のように

ギンズバーグ、ギンズバーグ
と鳴く
はるか彼方から
走ってきて
後ろから
俺の頭をイカヅチで
思いきり殴る

すると俺の頭はポッカリと
開き
競争心というものが沸き立つ
お前か俺か
勝負してみよう
というわけだ
憎しみと共に

敗者になったお前に
対して
俺は慈悲深くはない
地響き鳴らして
怒鳴り散らす
なぜなら俺の名前は
権力者

支配に支配を重ねて
重ね重ね
確実に
その道を進んでいる
俺は全てを手に入れ
全てを制圧する
思うがままに
女、金、食べ物
すべての一流を経験し
天下は足元に膝まづく
そう俺の名前は
支配者

しかし
やがてその船は
沈む
頂点にあったはずの天井は
かりそめのもの
全ては俺とお前の
虚栄心

幻想は散り
巨万の富は霧散し
骨だけが残る
いつものように
病気、別れ、死だけが
忍び寄る
お前は俺の傍らにいる

そうお前は俺の

敵でも味方でもなく
ただ寄り添うもの
支配も蹂躙もしない
ただいまここに
あるもの
それだけのもの
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転がり続ける
まるでシシュポスの神話みたいに
またはローリング・ストーンズみたいに

だからと言って
彼がそれで満足しているか
といえばそうじゃない

誰だろうと
満足ということは満腹と同じ
次の日には腹がへる

それでも彼は転がることを止めない
あるときは、もうやめたら?
と言われたけど

またあるときは、いい加減にしたら
またあるときは、あなたの仕事はそれじゃないでしょ
またあるときは、すべきことをしなさい

それで、ふと考えた
人生とは?
生きる意味とは?

そうすると思ってもみないことに
再び転げ落ち始める
これは例え話しではなく

転がることをやめた途端、
また転がる
そこから生まれる教訓は?

人生に意味はない
意味があるとすれば
生まれたての子どもに聞いてみろ!

転がり続ける
それが宿命?または運命?
どちらにしろ、愛を必要とする

そう思ったら
上と下がくっついて
地球と宇宙がくっついた

そして今もやはり回り続ける
ただし世界と一緒に
愛と、子どもと、一体で
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僕には子供がいないけど
兄と姉には子供がいるから
それだけで満足だ

僕が20代のときに
彼らは生まれて
下の階から叫んだ

ねーなにしてるの?
ごはんだよー
はやくぅ

ハハハ
って、今でも僕は笑ってしまう
その声の純粋さと親しみに

またある時実家に帰ると
彼らが遊んでる
おとなしく満足げに

オリジナルな彼らだけの空間を
上から僕はのぞいて
それだけで満足してしまう

彼らが仲良く
幸せそうに遊んでるのを見ると
僕はおおいに幸せだ

かつて20代のときは
30代になると
みんななにしてるのかなって思ってた

でも子供たちのことで
みんな忙しいんだ
当然そうなるべきなんだ

だけど、その代わりに
僕は子供たちに別のものを残そう
自分にできる最高のこと

絶え絶えしくもうずくまる言葉の渦を
物語の悲劇と喜劇を
楽しくも温かくて美しい形を

たとえ僕が消えても
しばらくは受け継がれるだろう
なにがしの世界を
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おおアメリカよ
ロックンロールとジャズの国
キミたちは世界を支配し
少なくとも少しは明るくした
そのことには感謝してる

おお中国よ
烏龍茶と京劇の国よ
あなたがたは長い間
わたしたちを支配し
多くの教訓と叡智を与えた

あなたがたは文明そのもので
いかなるときも
この島国を支配し
慈しみ慕い哀れんだ
だからといって恨むことなし

ただようやく東から太陽が上る
中心がやってくる
頭の低さと
礼儀と真面目さと
集団のインテリジェンスをもつ

われわれは
時代の先端となり
競争と市場の戦いから
撤退することなく
生き残る

さらに新しいアニメと科学・哲学で
先駆けとなる
世界をリードする
辺境魂から中心の物語へと
シフトする

それには
東京から流れた水を
再びすくいとり
海に返して
新しい土地を探す

難しいようで
簡単な事業を終えたのちは
みんなが自分の土地に
プライドと幸せを生もう
もちろん左手には指輪が光っている
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空から糞が降ってきた
これはほんとの話しである
ハンガリーのヤコベソン氏はしかし驚かなかった
「だって糞は誰もがするもんだろ」

しかしデンマークのヤコベソンさんに関しては別の話しがある
元々眼の悪かった彼女は
空から降ってきた糞を
神の仕業だと思った
そしてその凍った2キロもある物体を
神棚に持参した

それから3日ほどが過ぎ
氷は溶け出した
悪臭が近所中に蔓延した
「なにごとだ」と
住民たちは騒ぎだした

「このクソ忙しいときに、クソいまいましい匂いがする」
だけどハンガリーのヤコベソンさんは鼻が悪かったので
まさか神棚にのっている糞が原因とは思わない
それどころか周辺の騒ぎをよそに
よりいっそう神に、いや糞に祈った

「どうか皆さんに愛と静寂を、そして世界が平和でありますよう」
という彼女の願いとは別に
周囲はただならぬ殺気をおびはじめる
それもこれもヤコベソンさんの神棚にある糞のせいである

「お宅から不快な匂いがする、と近所から苦情が来てます」
と自治会長がヤコベソンさんの家をたずねた
「は?なんの話しです。私のほうこそ最近は近隣が騒いで困っています」
と逆に切り返すヤコベソンさん
信心深い彼女に自治会長も頭をかくばかり

しかしとうとう1ヶ月ばかりが過ぎて
警察官がやってきた
「匂いがひどすぎる」
と鼻をつまみながら警察官は言う
「なんの話しです?」とヤコベソンさん
「あなたにはこの匂いがわからないのですか」
と言われたヤコベソンさん、腹を立てた
「警察に言われる筋合いはない」

「匂いが法律にかかわるのですか」
と強気に警察官を追い返したヤコベソンだが
ようやく何かおかしいと気がついた
そういえば神棚にはハエがたかっている

「そうかわかった。」とヤコベソンさんは一人つぶやた
そして神棚の糞を真空パックにしてしまった
「神といえどなまものだからね」としたり顔
それからは悪臭騒動もおさまり
近隣もようやく平和になった

その真空パックになった糞は、
代々ヤコベソン家に伝わる家宝となり
今も外見は宝物箱に入れられたまま
相変わらず神棚に供えられている
はたしてそれが神の賜物か
神様の糞かはわからない

ただおそらく空から降ってきた落とし物は
上空一万メートルから飛行機から
何かのミスで降ってきた物だろう
とハンガリーのヤコベソンさんなどは冷静に推察している
ただ彼がわからなかったことは
デンマークのヤコベソンさんがそれからは信仰を大事にして
幸せな後半生を生きたことである
いや、これはほんとの話しである
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トーマスが去ってゆく
いつかは来ると思ってたけど
この日がきた

彼は精一杯はたらいた
子供たちを喜ばした
そしてついにこの日がきた

ああ天と地の境目よ
はなたれ小僧のいさかい女よ
この現実をすくい投げよ

だけどトーマスは本当に幸せだった
来る日も来る日も働いて
汗もかかず血も流せず

雨の日も風の日も
屋上は地獄にも天国にもなりえ
線路は錆び付き列車は滞り

夏は太陽が照りつけ
冬は雪が振り付け
それでもトーマスは走り続けた

お客さんがいなかろうが
彼は前進した
空虚にエンジンが回り続け

さらに塗装は剥げ
基盤が壊れて、音も出なくなり
体を揺らして最後のため息をもらす

いつだって言葉はまやかし
あなたとトーマスとは
車輪のように回り続ける関係

ああトーマスお前もか
死にかけの笑顔で去ってゆく
星々と悲しみと子供たちに思い出を残して
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牧師はぼくを見つけるとつぶやいた
「チャンスだ」
もともと神に導かれて牧師になったので
迷いはなかった

チャンスをものにするもしないも
「あなた次第です」
牧師はぼくに言った
しかしぼくは仏教徒だった
「南無阿弥陀仏」

宗教戦争かなと
牧師は思ったけど
そんなことで諦めるわけにはいかない

アダムもイブも見ている
この蛇のような欲望にまみれた罪人たちを
救うのは私だ
牧師は微笑んだ

ぼくは仕事をしながら
牧師の話しを聞いていたが
よくわからなかった

「洗礼しましょう」
と牧師は言う
そもそも仏教徒なのに?
「大丈夫ですよ」
牧師は言う

そんなこと言われても
ぼくはポカーンと口を開く
するととめどもなく言葉が口を裂いて出てくる

アリスとテレス
アリスとテレス
アリスとテレス

ぼくは真っ赤になるくらいの
勢いと負け惜しみの奏でる
シンフォニー自身となる

牧師はそんなぼくを見て
ハハハンとおっしゃった
そして「あなたには神のご加護が必要です」
とのたまった
あきれるほどの率直さで

ぼくには牧師の言うことなど百も承知だ
ただ唯一わからないのは
牧師がなぜぼくを選んだかということ

答えは風のなか
全く私はそうつぶやいて
彼になけなしの名刺を渡した
そしていつものように軽やかに
牧師は帰っていった

そしていつの日か
ぼくが洗礼に現れるのを
心待ちにしている
暗い教会の3つの十字架を
見つめながら
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いつからか飛んでくる
君たちの笑顔と軽やかさ
小学1年生の素直な好奇心

ぼくはいつからか
君たちの「おじさん」という
年齢になってしまった

去年まではこれでも
「お兄さん」だったけど
考えると30才の年差だからね

甘えてはもたれかかってくる
そんな君たちに
ぼくはどれくらい答えられるだろう

ほんとはね
グッと抱きしめたいくらいなんだ
ほんとはね

別にね変な意味じゃなくてね
君たちはぼくの母性愛を刺激する
君たちはぼくの父性あいに干渉する

君たちはぼくの弱点や
みっともないことにも
前のめり

それは聞かないで
って思ったとしても
好奇心にあふれた君たちを止めることはできない

ぼくは何て答えたらいいのかわからない
だって君たちはキラキラした目で
ぼくをじっと見つめるのだから

ほんとはね
バシッと「そういうことは聞かない!」と言えたらいいんだけど
ほんとはね

だけどそんなことまでは言えない
ぼくはただの「おじさん」なのだから
心はいつまでも7才の少年だとしても
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ヘイ、ガールズ
キミらは駆けてく
わき目もふらず
まっすぐな心と
よどみない瞳で

風のように
羽ばたいて
スカートだってゆらゆら揺れて
パンツが丸見えだって
気にしない
ここは天国に近い場所なんだ

ヘイ、ガールズ
キミらはスキップしては
つまらない顔つきが
あっという間に
笑顔に代わる
そして
「ありがとう」って言う

砂漠に咲く花みたいに
キミらは可憐だし
オレの心を潤してくれる
笑顔で振り向いて
「またね」って言う

ヘイ、ガールズ
はっきり言っておくけど
オレはロリコンってわけじゃない
パパっていう年齢でもないけど
でもいつかは「おにいさん」から
おじさんに代わるんだろうな

ヘビににらまれた
カエルの子たちよ
毒リンゴを食べた
白雪姫の7人の小人よ
やがて
キミらも
白馬に乗った王子さまと
出会うのかい?

ヘイ、ガールズ
夢見る少女でいられない
だけど
今の間だけは
そのままの純粋と無垢の
姿のままで

雨に降られても
遊びつづける情熱と
片足でジャンプするバランスと
とめどない姿のままで

いてくれよな
知ったこっちゃないだろうけど
おにいさんはそう思うんだ
オアシスのようなキミらの声を
聞くと元気になるからさ

ヘイ、ガールズ
さぁて今日も仕事だぜ
キミらもいつまでも走りまわってて
いいのかい?
ママのもとに走って帰らなきゃだろ
それでもまぁいいんだ
今あるその紋白蝶のままで
どこまでも飛んでけよ