昨日は夏日になった所もあるようで

 

田に張られた水の照り返しさえもが暑く感じられました

 

5月中旬といえば

 

四国霊場六十番 石鉄山横峰寺の石楠花が見頃のはず

 

横峰寺へは昨年4月に伊予小松駅からお山道と呼ばれる湯浪(ゆうなみ)ルートで向かいましたが、

 

標高300mの湯浪休憩所(登山口)から標高750mの横峰寺までの標高差450mを2.6kmで登る遍路ころがし

 

その一部(1.7km)は横峰寺道として国史跡にも指定された丁石と石畳の残る古道でした

横峰寺奥之院星ヶ森へ①

 

 

ご訪問頂きましてありがとうございます

 

5月12日日曜日

 

境内に500本の石楠花が咲き誇る横峰寺

 

この時期はお遍路さんの他にも見物客で賑わうと思われますが…

 

一番アクセスする人が居なさそうな横峰寺へのルートと云えば

 

そうですw

 

平成最後の日曜日に訪れた黒川道入口がある虎杖(いたずり)は横峰寺からの石鎚表参道としてモエ坂を下った場所でした

 

今回は虎杖から星ヶ森峠を越えて横峰寺へ向かおう(ฅ`ω´ฅ)

 

 

その前に西条市氷見にある石鎚神社口之宮本社へ向かいます

 

8:36

国道11号線沿いにある赤い鳥居を潜ります

 

8:43
先ずは社務所へ
 
中宮成就社に命尊像がある十亀和作宮司が著された「石鎚山旧跡三十六王子社」
 
初版は昭和46年にガリ版で三百部発行したそうです
 
三十六王子社とは石鎚古道を歩く①河口から虎杖への中でも少し触れましたが
 
山麓から天狗岳山頂までの古道沿いに実数で36ヶ所の王子社が祀られています
 
一度は忘れ去られていたこの三十六王子社と巡拝路を調査し整備して三十六王子社巡拝を開始された
 
その過程と調査結果などがこの本に纏められております
 

昭和62(1987)年に第三版(追加増補版)5000部が発行されて・・・

 

今年2019年5月に新しい元号令和を迎えましたが

 

昭和62年以降32年間発行されておりません

 

在庫僅少?

 

調べますと石鎚神社本社でのみ今でも(32年前の本を)販売しているとの事で

 

平成31年間をまるまる跨ぎ、令和元年になってこの本を入手する事が出来ました

 

8:55

 

8:56

本殿にお詣りして虎杖へ向かいます

 

8:57

さすが石鎚神社

 

鎖の手摺りにびっくりポーン

 

令和元年の御朱印を頂きました

 

9:23

黒瀬峠手前の木製の一の鳥居

 

9:25

黒瀬峠の切通し

 

9:29

第一福王子社にも立ち寄りお詣りしました

 

9:29

 

9:30

京屋旅館お土産売り場

 

この前に第一福王子社はありました

 

ここから横峰寺へバスが運行されています

 

第二桧王子社と第三大保木王子社も訪れようと平野林道を走りましたが

 

この林道は横峰寺への車道ルートであり、

 

王子社に向かうにも途中までは同じこの道を通らなければなりませんが

 

石楠花シーズンの日曜日とあって渋滞しており、やむなく引き返しました

 

9:36

黒瀬ダム湖

 

県道に戻り虎杖に向かう途中

 

9:47

前から気になっていた大保木地区の赤いトラス橋

 

今は県道に新しく橋が架かり通る事は無くなりましたが

 

昭和末期のスキーブームの頃には渋滞の車の列がこの橋の上にも続いていたのを覚えています

 

大正14(1925)年5月架設の千野々橋

 

9:48

 旧道から県道方面を振り返る

 

9:49

橋長34mの曲弦プラットトラス

 

道路橋としては県内最古のものらしい

 

9:50

このトラス橋が架かるまではここに吊り橋があったそうで

 

千野々橋右岸の榎の大木に今も吊り橋の縄目の跡が残されている(未確認)と西条市のHPに載っているらしいです

 

 

県内には同じ形式の橋は別子銅山に2か所あるそうだけど、この橋を渡った先に住友共電の水力発電所がある

 

千野々橋と同じ大正14年に住友共電大保木発電所も完成しており、山深いこの地に近代的な橋が架けられたのは関連があるのかな?

 

9:50

「高田屋商店の前に吊り橋があった」らしいが、この商店跡と思われる廃屋が高田屋商店?

 

この木がそのだったかどうかよく見て来なかったけど・・・

 

縄なのか、それともワイヤーロープの跡なのかとか疑問は尽きない

 

今度通った時には確認しておきたいもの

 

千野々橋が現在でも現役である一方で

 

同じ大正14年9月に架設された河口橋が難所に架けられた為、ルート付け替えにより藪に埋もれているのは寂しいかぎりです

 

河口(こうぐち)橋 へ

 

 

河口までやって来ました

 

河口からの黒川道の連絡道が横峰寺別院の奥から続いていたとの事だったので確認しておきます

 

10:01

石鉄山横峰寺別院

 

鳥居も有るのは神仏混淆の名残りでしょうかはてなマーク

 

石鎚神社と載っている地図もあるそうです

 

10:02

もっと奥行きがあるのかと思っていたら斜面にへばり付くように建てられています

 

10:02

連絡道は本堂の前を横切り本堂横へと抜けておりました

 

入口の石柱に石鎚神社参拝黒川道と彫られているようです

 

この道は黒川を渡る橋が渡れないようです

 

10:05

県道142号の黒川橋

 

10:08 ①

2週間前に訪れた時にはノーマークでしたが「天狗の屏風岩」とか「烏帽子岩」といわれている大きな一枚岩

 

縦横9x11mの大きな岩です(左の大型ユンボと比べてね)

 

10:18 ①

烏帽子岩の対岸の県道142号脇にバジェロをデポして出発です

 

10:20 ②

周桑農協小松支所石鎚出張所の廃屋と道を挟んで六地蔵が祀られています

 

この先の千足山村郷集落跡にも六地蔵がみられました

 

石鎚村役場があったという虎杖

 

昭和62年には4戸7人が住んでいたと記録がある虎杖も現在は無人の集落跡です

 

この坂道がモエ坂への入口です

 

ここから横峰寺まで3.6kmの道程です

 

10:20 ②

古い注意書き看板には小松町役場や東予警察署など合併前の表示が残ってます

 

10:27

通行止めは解除されましたが豪雨による道の損壊は痛ましいかぎりです

 

10:29

トラロープで迂回路を指示してます

 

10:34

沢沿いの古道の雰囲気

 

10:38

立派な橋が架かってる

 

10:44 ③

槌之川と横峰寺への分岐

 

10:52

いたる所で道が流されています

 

10:52

沢の上流で大きく崩落してる

 

10:58

横峰寺まで2.2km

 

11:07

霞もなく山の稜線まで見通せます

 

11:11 ④

横峰寺、虎杖までともに1.8kmの中間地点です

 

11:20

植林の切れ間の陽が射す場所は草生してます

 

草刈お接待の鋏が設置された場所が2か所ありました

 

11:22

横峰寺まで1.4km地点の地蔵さま

 

11:26

この辺りにも集落があったのか、植林の中に石積がいっぱい

 

11:29

やはり集落跡でしょうか

 

ジャガの群生が現れました

 

11:29 ⑤

お堂もありました

 

11:31 ⑤

他に廃屋はありませんが、住居跡と思しき場所が随所にあります

 

11:32 ⑤

植林の中の住居跡に菜園ほどの畑が作られてました

 

かつての生活を懐かしんでここで一時を過ごされているのでしょうかね

 

尾根の星ヶ森峠には林道が通じているので其処から下りて来ているのかな

 

11:32 ⑤

テレビと真空管ラジオ

 

ここにも電気が来てたんですね

 

11:34 ⑤

お堂の隣には六地蔵がありました

 

隣に千足山村字郷部落跡の石碑

 

11:34 ⑤

振り返り写真

 

ここの看板では虎杖は「いたどり」ってなってる

 

虎杖橋(いたどりはし)もそうだったけど、地図のいたずりよりこちらが正解の様な気がする

 

11:38 ⑤

立派な造りのお堂ですがかなり古そう

 

寄進者の金額が壱千円となっていましたが

いつの頃でしょうか

 

11:43 ⑤

ここに集落があった頃には、このお堂にも電燈が灯されていたのでしょうか

 

碍子が軒裏に2個くっ付いている

 

11:55 ⑥

標高820mの星ヶ森峠に到着

 

表側から見た石鎚山は涅槃像(お釈迦様が横になっている姿)に見えると云われています

 

頭が左で弥山が鼻かな

 

11:56 ⑥

黒川道に在ったのと同じ愛媛の森林基金の道標

 

11:56 ⑥

星ヶ森遥拝所

 

11:57 ⑥

振り返り写真

 

星ヶ森へは帰りに寄る事にして、まずは横峰寺へ向かいます

 

此処から横峰寺まで0.6km下ります

 

11:58 ⑥

虎杖のデポ地点からここまで3.73km

 

所要時間は1時間44分かかりました

 

12:05 ⑦

横峰寺山門

 

12:05 ⑦

左:石鎚山道 右:大頭道

 

かつて小松方面から大頭道を登って来た者は横峰寺で通夜をし、午前2時に出発してモエ坂を下り山頂を目指したといいます

データベースえひめの記憶

(ウ)お山詣りの思い出 より

 

12:08 ⑦

山門を潜ると花を付けたシャクナゲが迎えてくれました

 

期待感が膨らみますおねがい

 

12:15 ⑧

境内の500本のシャクナゲが一斉に咲き誇ってましたキラキラ

 

弘法大師も修行されたという星ヶ森霊場は横峰寺の奥之院でもある

 

前回忘れた御朱印を頂きました

 

12:17 ⑧

甘茶のお接待を受けました

 

砂糖は入って無いと言うけど甘くて不思議

 

12:18 ⑨

見事に咲き誇ったシャクナゲと境内

 

甘茶のお接待をされていた人の話では、今日の人の多さは「えひめさんさん物語」と関連があるらしいと言われてた

 

石鎚神社で貰った公式ガイドブック春号をみたけど関連項目は発見できなかったはてなマーク

 

 えひめさんさん物語は先月から東予地方で始まっている地域振興イベントです

 

12:20 ⑨

 

image

12:30

 

12:42 ⑩

小さな分岐尾根上に続く赤鳥居

 

12:59

 ふむふむ、林道を通って星ヶ森迄戻ろう!

 

13:00 ⑪

駐車場までやって来ました

 

ここから折り返します

 

石鎚黒茶の幟が立ってますが前回触れたように黒川集落は土佐嶺北の「碁石茶」と並ぶ「黒茶」の特産地でした

 

この幻の黒茶は何処産か確認してくれば良かった

 

石鎚黒茶は発酵茶の一種で、美味しい発酵茶を作る条件は標高600m前後で気温や湿度などの条件が揃う必要があると聞いた事があります

 

13:15 ⑥

林道経由で星ヶ森迄戻って来ました

 

13:18 ⑥

1742年建立の鉄の鳥居と石鎚山

 

13:20 ⑥

鉄の鳥居の高さは1.5m

 

13:24

今年の冬に石鎚スキー場の展望台から星ヶ森が見通せるかと眺めてみたけど・・・

霧氷の花咲く石鎚スキー場

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2019年2月10日撮影 成就山展望台から星ヶ森方面(もうちょい右だったみたい)

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向こう側(展望台)からは何処だか特定出来なかった

 

こちら側からはどうだろうはてなマーク

 

13:24 ⑥

よく見ると石鎚スキー場のレストハウスの建物が見える

 

そうすると、その右手の山が展望台のある標高1414mの成就山だ

 

向こうからは判らなかったけど見通せてる

 

13:25 ⑥

星ヶ森からモエ坂を下ります

 

13:28 ⑥

この時星ヶ森には沢山の人がいて誰かが変な雲があると言い出しました

 

よくわからなかったけど私も撮ってみた

 

13:28 ⑥

虎杖までの3.0kmを下ります

 

14:02

谷以外でも水の出る沢は酷く崩れています

 

14:27

 谷まで下りてきました
 
14:36
往路では気が付かなかった奥ゆかしき地蔵さま
 
14:39
この道はアスファルトやコンクリートで表面を覆っている個所の多い山道ですが谷沿いは根こそぎ持っていかれてます
 
14:51 ②
虎杖の登り口に到着
 
星ヶ森峠から1時間23分でした
 
14:55
パジェロデポ地点対岸の烏帽子岩へ立ち寄りました
 
パジェロのすぐ右に黒川道の入口があります
 
14:57
新緑に彩られた虎杖橋(いたどりはし)
 
14:59
周桑農協廃屋の裏に電気導入記念碑がありました
 
この山奥に電気が来た事はとても大きな出来事だったのでしょうね
 
15:00
黒川道入口前をデポ地点へ向かいます
 

15:00

振り返り写真

 

虎杖橋と周桑農協の廃屋

 

虎杖から星ヶ森までは往路、復路とも誰にも出逢いませんでしたw

 

 

このあと大宮橋と極楽寺も訪れましたが、長くなりましたのでまた別の機会に紹介したいと思います

 

黒川道の記事もまだ途中ですしね~

 

移動距離 10.8km

所要時間 4時間50分(休憩等含む)

 

GPSルートログ 虎杖-星ヶ森-横峰寺折返し

 

本日もお立寄り頂きましてありがとうございました

 

 

では、また