だいたいの異世界ものには人間以外の種族が登場します。
獣人、エルフ、ドワーフ、パルム、リザードマン、ゴブリンなど、作品によって若干異なりますが、前述の種族のいくつかを見ることができます。
僕はその中でも、エルフが出てくると異世界感を感じますし、また異性のエルフに目を惹かれます。
どの作品でもエルフの特徴として、
長いとがった耳、美しい容姿、そして人間よりも長寿が共通しています。
「ゴブリンスレイヤー」にも女性のエルフが登場します。
森人の「妖精弓手」と呼ばれるキャラクターです。彼女は見た目は10代後半なのですが、実は2千歳くらいというのですから驚きです。
コミック版「ゴブリンスレイヤー」第9巻では、
彼女がエルフの長命や只人(ヒューム 通常の人間のこと)の短命についてしみじみ語る場面があります。
彼女は女神官(10代後半)と湯あみをするのですが、
女神官の、只人の短命を残念がる言葉に対して
次のようにも言うのです。
森人に生まれたら只人に生まれたいって思うわよ
なるほどと思いました。
人は身近な幸を忘れ、他をうらやむものなのかもしれません。(彼女は人ならざるエルフですが…)
隣の芝生は青く見える。
悠久の時を生きるエルフには、エルフなりの悲哀があるのでしょう。
妖精弓手は千年の時を生きるのは、木の存在のようなものだとも示唆します。
短いからこそ、人間は今目の前の生を充実させようとする。
そんな風に彼女の眼には人の生が映るのかもしれません。
この9巻のこのくだりを読んで、何かしみじみしたことでしたよ。
ゴブリン討伐前に湯あみをする二人
「ゴブリンスレイヤー」第9巻(ビッグガンガンコミックス)
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