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11Feb
- 生成AIの行方
  生成AIの行方を予見するにおいて、対峙する２つの思想がある。「効果的利他主義」と「効果的加速主義」だ。歴史的には「効果的利他主義」の方が古い。2011年にオックスフォード大学のウイリアム・マッカスキルが立ち上げた運動が起源となっており、「人間が世界に対してできる善を最大化する」ことを目標とした思想である。AIの台頭に警戒しており、何よりも安全性ファーストで進めるべきだという考えを持った思想である。それに対し「効果的加速主義」は生まれたのは新しく、2022年頃、ネット上で生じたと言われている。シリコンバレーの多くの起業家が持っているのがこの思想である。AIの安全性は二の次で、技術革新ファーストで推し進めるべきだという考えである。2023年11月、オープンAIのサム・アルトマンCEOが、突然、会社を解任され、彼を支援する多くの社員もぞっそり退職する方向となり、その後一転して、会社に復帰されたという出来事が話題になった。このひと悶着は、社内で理事会とサム・アルトマンとの対立が発端であったわけだが、この対立の背景には、まさしく「効果的利他主義」と「効果的加速主義」の対立構図が隠れている。オープンAIは2015年に、アルトマンとイーロン・マスクが共同で設立した会社である。AIの覇権もGAFAに持っていかれることに懸念して設立されたベンチャーである。その年はちょうど、Googleがディープマインドを買収した年でもある。オープンAIの内部は、まさしく「効果的利他主義」と「効果的加速主義」が対立する戦場であった。オープンAIの「効果的加速主義」の方向性に懸念をもった、ダリオ・アモデイがスピンアウトして、アンソロピックという別のAIの会社を設立している。オープンAIはChatGPTをリリースして一躍有名になったが、アンソロピックは現時点ではぼぼ無名に等しい。現時点では、「効果的利他主義」よりも「効果的加速主義」の方が圧倒的に優勢であることは否めない。生成AIは人類にとって、核と同じ位のリスクがあると言われている。今後のAIの進歩がどのような方向にいくかは、この２つの思想の行方に掛かっているといっても過言ではないだろう。
04Mar
- 妊活について
  女性の卵子の数は、生まれたときに既に決められているようです。そして、年齢を重ねるごとに、少しづつ消滅していきます。減少した卵子の数を増やすことはできません。卵子の中には健康なものと、そうでもないものが混在しており、健康な卵子は、20代で30～40個程存在するといわれています。妊活するには十分な数のようです。妊娠する確率が多い年齢は、20～34歳で、35歳を過ぎると、急激に下がっていきます。35歳を過ぎれば、1年1年が勝負となってきます。実際に、37歳と39歳とでは、妊娠する割合が全然違ってくるようです。妊活を始める女性は30台後半頃から始める人が多いが、その頃から妊活を始めても、自然分娩する人は3割程度だといわれています。妊活を始めると、まずは、タイミング法から入ることになります。タイミング方を半年も続ければ、普通であれば、まま、妊娠するといわれています。割と精度の高いやり方です。タイミング法で授かることができなければ、次は、人工授精に入ることになります。人工授精を行うと、治療費に1回で1～3万円かかることになります。これを5回位続けます。それでも妊娠できなければ、次は体外授精に入ることになります。体外授精を行うと、治療費には1回で20～30万円かかります。授かるまで続けることになります。妊活を始めて、最初のタイミング法だけで授かる人は稀で、過半数の人が、体外授精まで行い、100万円近く払っている人が多いというのが実情のようです。
03Feb
- 眼の検査について
  眼圧検査眼圧検査とは、眼の中にある眼内液と呼ばれる液の圧力を計る検査です。眼科に行くと大抵行われるため、やったことのある人は多いでしょう。眼球に空気を吹き付ける検査で、痛みはないのだが、あまり、気持ちがいいものではありません。平気な人もいるでしょうが、個人的には苦手です。空気を吹き付けて、角膜のへこみ具合から眼圧を調べることができます。10～20mmHGの値であれば正常眼圧ですが、21mmHG以上となると眼圧が高いと判断されます。緑内障になると眼圧が高くなるため、緑内障かどうかを診断するための検査としては有効です。しかし、正常眼圧であっても緑内障になるケースは珍しくないため、正常眼圧であっても、緑内障でははいと完全に判断することはできないため注意が必要です。眼底検査眼底検査は、眼の奥にある網膜の血管を調べる検査です。暗室に入って、眼の中にライトを当てて、巨大な顕微鏡のようなものを使って眼の中を調べます。眼底検査では主に網膜剥離の有無を調べます。眼の網膜は人体の中で唯一血管を直接観察できる部位であるため、そこを調べることで、網膜剥離だけでなく、動脈硬化、脳腫瘍、糖尿病といった、全身の病気を推察することができます。生活習慣病の検査としても重要な検査だと言われています。しかし、眼科の専門医にそこまでの診察ができるものなのかは分かりません。今度眼科に行ったときに聞いてみた方がいいでしょう。網膜剥離が起こると網膜が青白くなるようです。初期症状であれば、進行を止めることができます。また、網膜剥離は糖尿病による合併症によっても起こります。眼は定期的に見てもらった方がいいでしょう。
13Jan
- 男性ホルモンについて
  男性ホルモン（いわゆる、テストステロン）は精巣と副腎の両方で作られているが、主に精巣で作られている。このホルモンは、行動やメンタル面に大きな影響を与える。物事へのチャレンジ、競う意欲などは、男性ホルモンの分泌によって湧き上がってくる。ゲームやスポーツ、仕事などで達成感を求めるのも男性ホルモンの働きである。ほんの少量の分泌で、与える影響度が大きいと言われている。この男性ホルモンだが、加齢とともに分泌量が減ってくる。分泌量が少なくなってくると、意欲が減り、人間関係が億劫になり、眠りが浅くなるといった影響が出てくると言われている。男性ホルモンを回復させるためには、エクササイズ、食事療法、マインドフルネス、リラクゼーションなどが効果があるとされている。治療で回復させる場合は、テストステロン補充療法といって、筋肉注射剤を打って回復させることができる。筋肉注射だけあって、話によると結構痛いそうだ。注射を打ったとしても、効果が持続するのは数日程度で、しかも、副作用が表れることがあり、糖尿病になるリスクがあるようだ。男性は40代になると仕事のパフォーマンスを維持することが難しくなると言われている。その主たる要因が、テストステロンの分泌量の低下と言われている。自身の男性ホルモンの分泌量を知りたい場合は、メンズヘルス専門のクリニックや、泌尿器科の男性更年期の検査で調べてもらうことになる。亜鉛の数値、ストレスや臓器の酸化度などが重要な指針となるようだ。これらの数値は、健康診断で行われる、ベーシックな血液検査には入ってこない項目であるため、専門医で調査してもらわないといけない。男性ホルモンを増やす食品が亜鉛となる。亜鉛を多く含む食品は、牡蠣などの貝類となる。しかし、食品からの摂取だけではなかなか十分量を摂取することができないため、サプリメントで補充することになる。補充量については、クリニックに行って医師のカウンセリングで決めてくださいという話になる。
09Dec
- アク抜きについて
  料理のレシピを見ていると、野菜のアクを取る工程が書かれていることがよくある。しかし、時短、手抜きをうたっているレシピ本には、殆ど書かれてないだろう。アク抜きはした方がいいのか、しなくもいいのだろうか。アクは基本的に体に毒であるため、基本的にやるべきだろう。日本料理のプロの料理人は、相当な時間を使ってアク抜きを徹底しているようだ。だから、素材の旨味を出すことができ、洗練さを出すことができるのだ。家庭料理でも程度にはアク抜きはしても、プロの料理人程の手間をかけることは、ほほほぼ不可能だろう。西洋料理は足し算の料理であるのに対し、日本料理は引き算の料理と言われている。西洋料理ではアク抜きは殆ど行うことがなく、調味料、ソース作りに時間をかけ、素材が持つアクやエグさを調味料やソースで中和させている。日本料理は西洋料理とは逆で、素材からアクやエグさを取り除くことで、素材が持つ旨さを引き出しているのだ。それ程時間をかけてアクを取ってしまったら、栄養素も一緒に抜けてしまうのでは、と思われるだろう。恐らく、相当程度、抜けていると思われる。料亭で日本料理を食べる機会はハレとケのハレの日にしかおとづれない。栄養的にはパサパサではあるが、完全にアクが取り除かれた食材を食するのは、一つの体験だと考えていいだろう。日本酒で言えば、大吟醸よりも更に「どれだけ磨いてるねん」と言われるほど、アクを取っているに違いない。さて、各食材の家庭料理で行われるアクの取り方について、適当に抜粋してみた。〇茄子切った後、10分程度水に浸す。塩水にひたしてもOK。〇蓮根茄子と同じく、10分程度水に浸す。酢にさらす方法もある。〇ごぼうアクには体に悪いアクと、悪くないアクがある。ごぼうに含まれるアクは、寧ろ体にいいアク（ポリフェノール）なので、取り除く必要はない。水にさらすと黒くなるが、この黒いのがポリフェノール。〇ほうれん草アクにはシュウ酸が含まれている。シュウ酸は取りすぎると結石の原因になる。茹でるときに、水に対して0.5%程の塩を入れるといいらしい。〇じゃがいも水にさらす。（アク抜きで酢や塩水にさらすのは色落ちだけの理由であるため、無理して行う必要はない。）
02Dec
- 契約について
  会社員が会社と結ぶ契約は労働契約と言われています。労働契約は労働基準法で保護されています。フリーランスであれば、基本的に準委任契約か請負契約かのどちらかを結ぶことになります。これらの契約は労働基準法では保護されていません。これらの契約に関する法律は民法の範囲となります。フリーランスが結ぶ、準委任契約と請負契約の違いについてみてみましょう。・準委任契約準委任契約には「成果物」が求められません。労力（自分が働いた時間）を対価としてお金が支払われることになります。アルバイトは準委任契約になります。１日８時間働けば、８時間分の給料が「必ず」支払われることになります。払われなければ、訴訟したら必ず勝てるレベルらしいです。あくまで「労力」という時間を提供して、それに対する対価をもらう契約になります。時間内に、完成物が完成できなくてもお金は支払われます。完成物が完成できなかったことに対して、損害賠償が請求されることはありません。準委任契約には、瑕疵担保責任というのは発生しません。瑕疵担保責任というのは、エンジニアでいえば、開発したアプリに「バグ」が見つかった場合、「改修しなければいけない」責任のことです。バグが見つかってしまったら「そうですか」で終わりです。・請負契約請負契約には「成果物」が求められます。エンジニアの場合、成果物をきちんと仕上げないとお金は支払ってもらえません。建築など家を建てる仕事の場合、完成できなければ、当然、損害賠償問題になります。エンジニアであれば、開発したアプリに「バグ」が見つかった場合、改修しないといけないことになります。請負契約には仕事の進捗度合を報告する義務が発生しません。準委任契約には報告義務があります。仕事の完成を提供して、それに対して対価を得る契約であるため、「中間のこと」はどうでもいいという契約になっています。うさぎとかめの競争で、うさぎが最終的にちゃんとゴールしてくれれば、スタート直前で寝ていようが、かめを見習って、コツコツ走る続けようが、契約上はどうでもいいということになります。
11Nov
- 救命講習会を受講して
  消防署で救命講習会を受講してきました。救命講習会は割と頻繁に行われているようで、自分が住んでいる滋賀県だけでも、月１回の割り合いで、県内の各消防署で開催されています。今月の開催は近江八幡市の消防署で行われ、比較的近い場所で開催されたため、参加することにしました。参加人数は18人で、「割と多く参加されているのだな」といった印象でした。救命講習は、文字通り、命に係わる内容であるため、それなりに関心の高い人が多いのだろうと思います。受講は無料なので、参加し易いというのもあるかと思います。自分はまだ目撃したことはないのだが、健康そうに見える人が、突然倒れるといったことは、実際に、起こりえるのです。心臓が停止して、突然、バタリと倒れてしまうようです。AEDの設置マップをアプリで確認することができます。アプリを見て気が付くのが、本当に、たくさんのAEDが全国に設置されています。自分の自宅の近隣だけでも、結構な数のAEDが設置されています。体育館、スーパー、病院、学校などは、既に当たり前のように設置されています。AEDがここまで全国のいたる場所に設置されていること自体、救命行為がいかに大事かということの表れだと思います。街を歩いていて、見知らぬ人が、目の前で突然倒れた時、咄嗟に適切な対応が取れるだろうか。「面倒なことには関わりたくない、急いているし」と思って、その場を立ち去っていたかも知れません。しかし、講習を受けてからは心境が変わりました。「いつどこで遭遇しても、Welcome！」。適切な対応が取れる自信がつきました。いつどこで、何が起こるか分からない出来事に対して、常に備えることはとても大事なことです。自分は小学生の頃、ボーイスカウトに所属していました。ボーイスカウトで教わった、重要な標語があります。それは「備えよ常に」です。小学生の頃に教えてもらった大事な教訓を、大人になって忘れてしまっていては、意味がありません。AEDを使った救命措置は、何の目的で行われるのかについて始めて知りました。AEDは心拍停止した心臓に対して、電気ショックを与えて、心臓を本来の動きに回復させる目的で行われます。心拍停止した心臓は、ピクピクとけいれんを起こしており、本来のポンプの動きを忘れてしまった状態になっています。そのような心臓に電気ショックを与えることで、本来の動きを取り戻すことができるようです。AEDには大人用のモードと子供用のモードに分かれています。使うときは、年齢に応じてモードを切り替えることになります。咄嗟の時に間違えないようにしましょう。また、AEDのパッドは２つあり、心臓を挟み込むようにして装着します。１つ目のパッドは右の肩の下に、もう１つのパッドは左わき腹に装着します。パッドがついたら、AEDが心電図を読み取ります。AEDが電気ショックを与える必要があると判断すれば、AEDが音声でアナウンスをしてくれるため、AEDのボタンを押して電気ショックを発生させます。心臓マッサージを行う意味についても始めて知りました。AEDと心臓マッサージを行う前に、一番最初にやらないといけないことは、119番に電話かけることです。119番してから、救急車が現場に到着するまでに平均９分かかります。その９分の間に、倒れた人に対して、どれだけの事を施すかで、その人が生き返れるかどうかが決まります。生き返ったとしても、その後、どの程度社会復帰できるか、どの程度の後遺症で済むかも決まります。この９分という短い時間が、この後の人生に大きく影響を及ぼすことになります。とても重要だということを認識する必要があります。人は心臓が停止すると、脳に血液が流れなくなります。脳に血液が流れなくなると、当然、脳に酸素が運ばれなくなります。脳に、３～４分、酸素が送り込まれない状態が続くと、脳細胞は壊死していくことになります。脳細胞は一度壊死すると元に戻ることはありません。薬を飲んでも、手術をしても無理です。心臓マッサージは停止した心臓を無理矢理動かして、脳に血液が流すための目的で行われます。心臓は血液を体全体に送り込むためのポンプの役割をしています。そのポンプを手動で動かしてあげるのが、心臓マッサージということです。心臓マッサージをすれば、通常呼吸の３割程度ではあるが、脳に血液を流し込むことができます。緊急隊員が到着するまでの間、心臓マッサージをして、脳細胞の壊死を少しでも減らすことが重要だということです。
04Nov
- 確定拠出年金の法改正
  10月に確定拠出年金法の改正が行わている。今回は、わりと大きな制度改正となる模様です。今までは、企業型DCの加入者は、個人型DCであるiDeCoに加入することができなかったが、企業型DC加入者でもiDeCoに加入できるようになるといったものだ。既に、NISAがあるというのに、iDeCoを含め、両方加入できるということになる。老後の備えは、それだけ徹底して行っておかなくてはいけないということなのだろう。企業型DCの加入者には、マッチング拠出という制度が既に存在している。マッチング拠出とは、企業型DC以外に、自分の給料から拠出できる仕組みのことだ。しかし、折角の制度であるにも関わらず、たいした額しか拠出できないように上限が設定されている。法改正で、iDeCoに加入できたとしても、マッチング拠出とiDeCoは、どちらか片方しか選択ができない。マッチング拠出を継続するのであれば、iDeCoには加入できないし、iDeCoに新規加入するのであれば、マッチング拠出は止めないといけないことになる。iDeCoでも拠出額は、5,000円～12,000円の範囲で、月額の掛金に制限が設けられている。この辺の制限はマッチング拠出とあまり変わらないようだ。給与の所得税が控除される優遇処置は、iDeCoもマッチング拠出も同じようにある。iDeCoの掛金で所得控除を受ける場合は、会社で年末調整を行ってもらえるので、自分で確定申告をする必要はない。この辺もマッチング拠出と同じになっている。マッチング拠出では、個人の掛金以外に、会社が掛金を出してくれている。この辺の仕組みはiDeCoにもある。違いがあるとすれば、マッチング拠出では口座管理料は会社が負担してくれているが、iDeCoでは本人負担となる。
21Oct
- 歯の健康について
  歯を失うリスクは、若い時は虫歯だが、歳をとると歯周病に移りかわってくる。歳を取ると、歯を失う確率が高いのは、虫歯よりも圧倒的に歯周病になってくる。年寄りになると入れ歯になることが多くなるが、殆どが歯周病によって歯を失った結果となっている。虫歯と歯周病とが歯を失う２大リスクと思われがちだが、実はそれだけではない。虫歯にも歯周病にもなっていない歯が、ある日突然、バキッと音を立てて折れることがある。原因は何かといえば、歯ぎしりだったりする。歯ぎしりは睡眠中に無意識に行われている。歯ぎしりでは相当な力が歯にかかっており、長年歯ぎしりを続けると、歯の内部からヒビが入ってくる。そして、ある時、硬い煎餅をかじったタイミングで、バキッと折れてしまう。歯ぎしりによる、歯の浸食度具合をチェックするには、犬歯の尖り具合いを見ればいい。犬歯には奥歯どおしが擦り合う力を緩和する役割を持っている。犬歯がすり減っていて、殆ど平らな状態になっていれば、奥歯は相当ダメージを受けていると考えておいた方がいい。歯ぎしりによる歯の損傷を防ぐためには、大きく３つのアプローチがある。１つ目は、寝るときに専用のマウスピースを嵌めて寝ること。２つ目は、犬歯にコンポジットレジンという、歯を保護するカバーのようなものをつけること。３つ目は、ボトックス注射を打つこと。ボトックスは、もともと、美容クリニックで顎を細くするために使われてきた。ボトックスには、顎の筋肉を弱くする作用がある。顎の筋肉を弱くすることで、歯ぎしりによる力を弱くさせて、歯にかかるダメージを緩和させるのだ。美容クリニックでボトックスを打つと、噛む力が弱くなるのは副作用で仕方がないとされてきたが、最近になって、歯ぎしりの治療として転用されるようになってきたのだ。
14Oct
- 腎臓とリンについて
  腎機能の活性化度合が寿命に関係していることが、最近になって分かり始めている。また、腎機能を低下させる原因に、リンが関係していることも分かってきている。リンは針状の結晶であるため、針が腎臓にチクリチクリと刺さることで、腎臓のネフロンが傷づけられる。腎機能が低下すると、リンが尿から体外に排出されなくなり、再び、血液中に戻される。そして、血液中のリンの濃度が更に上がり、ますます、腎臓に悪影響を与えることになる。悪い連鎖が生まれてしまうのだ。長生きするためには、将来、人工透析になるのを回避するためには、リンの摂取量を極力減らさないといけない。リンが多い食品をいくつかあげてみよう。いくら、たらこ。いくらは、あまり食べる機会は少ないだろう。寿司を食うときくらいだろう。日頃から意識して食べないようにしないといけない程でもない。意識するべきはむしろ、たらこ。極力食べないようにした方がいいだろう。また、きな粉にもリンが多い。これも正月に餅を食べるとき以外、口にする機会は少なそうだ。スルメにも多い。ビールのつまみとして、よく食されるだろう。これは意識して食べないようにした方がいいだろう。お菓子にも多い。お菓子は極力食べない方がいい。どのお菓子が多いというわけではなく、お菓子全般的ということになる。ハム、ベーコンにも多い。意識して食べないようにすること。基本的にタンパク質全般にリンは多く含まれる。タンパク質制限をするまでもないが、タンパク質の大量摂取はやめた方がいいに越したことはない。腎臓病を患ったら、どっちみちタンパク質制限は入ることになる。ベーキングパウダー（強力粉）にリンが圧倒的に多い。中力粉、薄力粉に比べて圧倒的に多い。強力粉は、パン、ピザに使われる。因みに、うどん、お好み焼き、ラーメンは中力粉を使い、天ぷら、ケーキには薄力粉が使われている。
07Oct
- ノンホモ牛乳について
  牛乳の種類の中にノンホモという牛乳があります。しかし、普通のスーパーには置いていないため、あまり知られていません。スーパーに置いてある牛乳はホモジナイズという種類のものです。ノンホモは、成分が均質化されていないため、長時間置いておくと、クリームと水の部分が分離してしまいます。それに比べてホモジナイズは、牛乳に圧力をかけて脂肪球を小さく砕いて均質化させているため、分離することがありません。そのため、ホモジナイズは、長期間保存することができるようになり、安定した味を楽しむことができます。ノンホモは、牛乳の状態が搾りたてに近いため、ホモジナイズに比べ、味は美味しいです。乳糖不耐症の人が牛乳を飲むと、胃がゴロゴロすることがあるが、ノンホモにはそういった症状になり難いという特徴があります。値段はノンホモの方が、ホモジナイズよりも高いです。ノンホモを使ってミルクティーを作ると、最高級に美味しいミルクティーが作れます。ミルクティーがおいしい喫茶店では、ノンホモを使っているはずです。ホモジナイズで作ったミルクティーと比べると、味が全然が違います。ミルクティーを作るとき、お湯を使わず、牛乳だけで茶葉を抽出する場合があります。ホモジナイズの牛乳に茶葉をいれても、紅茶はなかなか抽出されないが、ノンホモを使うと、よく抽出されるます。ロンドンのティールームのレシピによると、牛乳100%に茶葉を入れて、茹詰めて作られますが、恐らく、ノンホモを使っているはずです。未確認情報ではありますが、軽井沢の老舗ホテル、万平ホテルのミルクティーはノンホモを使っていると思われます。ここのミルクティーは一杯1000円近くしますが、とても美味しいです。ミルクティーのレシピは、かの、ジョンレノンがシェフに伝えて作らせたと言われています。そのレシピは今でも企業秘密とされいます。だが、恐らく、それ程特殊な作り方はしていないはずだと思われます。個人的な感想ではありますが。
16Sep
- 世界のサラダについて（その４）
  パンツァネッライタリアのトスカーナ地方で定番の家庭料理で、日にちが経って、固くなったパンを再利用することで生まれたサラダ料理です。そもそも、イタリアは各地方によって独特の食文化を持っているため、イタリア料理といった一括りにできる料理は存在していないらしい。パンとトマトが主な食材で玉ねぎが加わることもあります。ドレッシングには、オリーブオイル、酢、塩、胡椒で味付けをします。固くなったパンは１口サイズにカットして、水でふやかしてサラダにあえるのがポイントです。タブレ中東のレバノンのサラダ料理です。日本ではレバノン料理は殆ど普及していないため、殆ど知られていないのだが、レバノン料理もなかなかおいしいものです。メインとなる食材は、パセリとミント。この食材を大量にいれて、ハーブの風味を出しているところがポイント。パセリは日本では、刺身のつまとしてしか利用されないが、こういったハーブをサラダにふんだんに取り入れるのが、中東料理の特徴だと思われる。パセリ、ミントの他に、トマト、玉ねぎ、キュウリなどの野菜をあえて、クスクスという中東で利用される、お米サイズのパスタを加える。正確にいえば、クスクスではなく、ブルグルという、クスクスによく似た、中東でよく食される食材を使うようなのだが、ブルグルが殆ど流通していない地域では、代わりにクスクスがよく用いられるようだ。タブレはフランスではかなり普及している料理で、馴染みの深い料理の一つになっているようなのだが、そのフランスでは、クスクスが一般的に用いられているようだ。クスクスはもともとはモロッコの食材で、モロッコとヨーロッパは、ジブラルタル海峡を通して非常に密接であるため、フランスには普通に流通されているのだろう。さて、日本ではクスクスさえ普通に手に入らない。代替えには白米でいいだろう。ドレッシングには、レモン汁とオリーブオイル、塩、胡椒を加える。
09Sep
- 資金調達の仕組みについて
  企業が行う資金調達は、出資法という法律によって色々な規制が入っている。例えば、非上場企業が資金調達をする場合、50人以上から公募で出資してもらうことは禁止されている。ただし、私的に集める分には問題ない。これが、上場企業になると、50人以上から堂々と公募ができるようになる。公募するのは企業ではなく、証券会社（金融商品取引業者）が代わりにやってくれるからだ。出資法の特例として、証券会社に限っては50人以上から公募しても問題ないようになっている。上場した方が資金調達は圧倒的にやり易くなる。新規事業をしようとして増資したいとなった場合、資金調達が容易に行えれば、その分、行動力が速くなるのは確実だ。非上場企業であってもプライベートエクイティというファンドを通して、資金調達を行うことはできる。ただし、このファンドはハイリターンではあるが、あまりにもハイリスクな商品だ。IPOまで成長するベンチャーなんて、ほんの一握り中のひと握りでしかなく、倒産する企業の方が圧倒的に多いというのが現実だからだ。プライベートエクイティで、上場株のように小口で多くの人から資金を集めるようなことはできない。少なくても今はできない。しかし、近い未来、仮想通貨を使うことで、小学生の小遣いからでも、プライベートエクイティ投資ができるような仕組みを作ろうという流れはあるようだ。既にクラウドファンディングという仕組みがある。資金調達の敷居は徐々に低くはなってきている。さて、上場することのメリットであるが、資金調達がしやすくなるだけでなく、メリットは他にもある。もう１つ大きなメリットは、社会的信用度がつくというとだ。また、上場することで株価の流動性が増し、価値が上がるという点もある。他に節税メリットもある。上場株の譲渡益に対する課税には優遇措置があり、20%と低く設定されている。ただし、上場にはメリットばかりではない。上場すると有価証券取引法に基づいて、有価証券届書を内閣総理大臣に提出することになっている。会社のインサイダー情報が全て公になるということになる。上場企業のことをパブリックカンパニーという言い方をするが、上場株を過半数持っていたとしても、その企業はオーナーのものではなく、所有者はあくまでも公ということになってしまう。倒産寸前の企業を国が税金を投入して救済するような事例があるが、要はそういうことだ。
02Sep
- 世界のサラダについて（その３）
  コールスローコールスローは日本でもなじみの深いサラダだが、発祥は以外にもオランダだったりする。コールスローの歴史は古く、古代ローマの時代から食べられてたことが分かっている。しかし、世界的に人気になったのは、マヨネーズが普及した18世紀頃かららしい。基本的なレシピは、キャベツを千切りして、マヨネーズであえるだけだ。キャベツだけもの足りないため、ニンジンの細切り、コーン、ハムも一緒に混ぜることが多い。これが正真正銘のコールスローのレシピだというものはなさそうだ。色々なところで、好きなようにアレンジされて作られているもよう。ペイザンヌサラダペイザンヌサラダはフランスで生まれたサラダだ。ペイザンヌとはフランス語で、田舎風という意味があり、フランスで古くから家庭料理の定番として作られてきたようだ。特徴的なのが、目玉焼きを上にのせること。これが必須の野菜だというものはないようだが、揚げたジャガイモ、生のマッシュルーム、ハム、トマト、にんじんが定番としてよく使われるようだ。野菜をカットして、上に目玉焼きをのせて、ドレッシングをかけて食べる。ドレッシングの味付けも特に決まっていないようだ。ペイザンヌ用ドレッシングが大手メーカーから販売されているので、基本的にはそれをかけることになる。
19Aug
- 世界のサラダについて（その２）
  コブサラダアメリカにある、ハリウッド・ブラウンダービーというレストランのシェフである、ロバート・ハワード・コブが1937年に考案したとされるサラダだ。ハリウッド・ブラウンダービーは、今でも現存するレストランで、昔のハリウッドの黄金時代を再現したインテリアが特徴になっている。格式が高く、アメリカでは名店に入るレストランのようだ。この店の発祥とだけあって、コブサラダはこのレストランの名物になっている。コブサラダは、茹で卵、アボガド、トマト、鶏、玉ねぎ、ベーコン、ブルーチーズといった材料を、さいの目切りにカットして、ドレッシングを掛けて食べる。ドレッシングの種類は何でもいいようだ。セビーチェセビーチェはペルー発祥のサラダだ。生魚をマリネして、きゅうり、トマト、パプリカなどの野菜と絡めて作る。マリネとは、オリーブオイルにレモン汁、塩、胡椒を混ぜて作るドレッシングのことで、料理の世界では、マリネするというように、動詞として使われるようだ。生の魚を食べる文化があるのは世界でも日本くらいだと思っていたのだが、中南米地域では、普通に食されているようだ。セビーチェは、ペルーだけでなく、中南米地域で広く食されている。ペルー発祥ではあるが、大航海時代だろうか、スペインからペルーに伝わったようで、スペインでも同じような料理はあるもよう。
12Aug
- 世界のサラダについて（その１）
  チョレギサラダチョレギサラダは、日本にある韓国料理店にいけば定番メニューとしておいてある。しかし、韓国にはチョレギサラダという料理はない。チョレギサラダは日本発祥の韓国風サラダのことだ。こういうことって割と多かったりする。ナポリタンもナポリで生まれたパスタと思い込んでいる人は多いだろう。ナポリに旅行にいけば、本場のナポリタンを食べようと思っている人もいるだろう。しかし、ナポリタンは日本発祥のパスタである。洋風レストランにおいてある、牡蠣フライやエビフライの定食も海外から輸入されたメニューではなく、日本で考案されたメニューなのだ。それなのになぜか洋風とついてたりする。こういう不可思議な事例は、洗い出したら枚挙に暇がないだろう。さて、チョレギとは韓国語で浅漬けキムチのことを言う。韓国の人に「チョレギサラダ」と言っても通じないらしい。逆に「チョレギサラダは知らないが、もしかして、サンチュゴッチョリのこと？」と聞かれることになる。チョレギサラダに似たサラダで、サンチュゴッチョリというサラダは韓国に実在している。サンチュゴッチョリは、生野菜をキムチ風のドレッシングで味付けして食べるサラダのことだ。確かに、唐辛子風味をつければ韓国風の料理にはなる。シーザーサラダレタスがメインとなり、クルトン、粉チーズ、半生卵がかかっているサラダを思い浮かべるだろう。居酒屋の定番メニューという印象も強い。シーザーサラダというだけあって、ユリウス・カエサルが考案したサラダなのだろうかという印象を持っている人もいるかも知れない。実は自分もそう思い込んでいた。しかし、そうではない。シーザーサラダが生まれたのは1924年。メキシコのティファナという都市にあるレストラン「シーザーズ・ブレイス」のシェフ、シーザー・カルディニが考案したのが始まりらしい。「シーザーズ・ブレイス」は今でも存在している有名なレストランで、シーザーサラダが看板メニューになっている。シーザーサラダを注文すると、客の目の前でシェフが作ってくれる。単なるパフォーマンスでやっているのではない。シーザーサラダが生まれたのには、当時のオーナーが残りもの食材を使って、客の目の前で、思いつきで即興で作ったことで生まれたという背景があるため、その由来を忠実に守り続けているというらしい。真のシーザーサラダのレシピはこれ。ご参考までに。http://maple.sub.jp/caesar/recipe.html
05Aug
- 高年齢者雇用安定法について
  今から10年程前の2013年に、高年齢者雇用安定法の改正が行われ、大きく、次の３点が改正された。①65歳まで、定年を引き上げる②定年を廃止③60歳を定年とし、65歳まで継続雇用制度を導入する法改正により、企業は①～③のいずれかの方法を導入することが義務づけられた。多くの企業が③を採用したようだ。そして、2021年になって、次の３点で再び法改正が行われた。①定年を70歳にする②定年制を廃止③本人が希望すれば、70歳まで継続雇用できるようにする②の継続雇用には、さまざまな雇用パターンが選択できる配慮が盛り込まれていた。他企業への再就職支援、フリーランス契約、起業支援、社会貢献活動参加への資金提供といった点だ。昭和仕様の古い脳構造の経営者の中には、世の中一体どうなっているのか、既に理解不能に陥っている人もいてるだろう。彼らは愚痴っているに違いない。「なぜ、たかがいち従業員のために、そんなことをしないといけないのだ」と。果たして、企業がどこまで親身に支援の動きを見せるかまでは分からないが、社会全体が、今までにない動きになってきていることは確かだ。70歳までの継続雇用は努力目標であって、まだ義務までにはなっていない。努力目標ということは、70歳まで継続雇用しなくても義務違反には該当しない。ただし、70歳まで継続雇用できるよう、努力だけは行わなくてはいけないことになっている。このへんのニアンスは微妙になっている。努力をしていなければ違法という判断がされる可能性は十分にある。何をもって努力というのかについては、温度差がありそうな気はする。もう少し先の話ではあるが、2025年4月の法改正によって、65歳定年が全企業で義務化される予定になっている。そして、同じ2025年に、厚生年金の支給開始年齢が、現状の60歳から65歳に繰り上げられる予定にもなっている。シニアの労働環境が徐々に整備されていっている方向性にあることは間違いない。
15Jul
- 持ち株会社について
  持ち株会社といわれる会社がある。たくさんの子会社を束ねて、あたかも１つの企業のように取りまとめを行っている会社のことだ。持ち株会社は別の言い方をすれば、ホールディングサービスともいう。〇〇ホールディングスという会社があれば、それは持ち株会社だ。例えば、Zホールディングスという会社があるが、子会社には、LINE、ヤフー、ZOZOなどがある。持ち株会社は会社単体では何の事業も行っていない。営業活動は全て傘下にある子会社が行っている。そのため、持ち株会社には管理部くらいの部署しか設置されていない。持ち株会社は子会社の大株主となっており、子会社の経営権を完全に掌握している。そして、子会社からのインカムゲインで収益を上げている。持ち株会社は日本の上場企業の10%を占めている。実はわりと多く存在してたりする。持ち株会社の歴史は意外と新しい。1997年に設立が許可されるようになっている。それまでは、持ち株会社の設立は法で禁止されていた。それには訳がある。戦前の日本には財閥が存在し、三菱、三井、住友、安田といった四大財閥が市場を完全に寡占していた。それが戦後になって、GHQにより解体されることになる。それ以降、持ち株会社の設立は法によって禁止されていたのだ。国内だけの競争であれば、財閥の存在は自由競争を阻害することになり、必要悪であるのだが、時代は移り変わり、世界で競争力を持つ企業の存在が国内で絶対的に必要になってきたのだ。そのため、1997年になって漸く持ち株会社の設立が許可される運びとなったということだ。
09Jul
- 小麦粉について
  小麦粉の主成分は炭水化物であるが、タンパク質やビタミンも含まれている。ビタミンを積極的に摂取しようと思ったら、野菜を摂取することになるが、小麦粉からでも少量ではあるがビタミンは摂取できている。小麦粉には、製粉後であっても、カリウム、リン、ビタミンB1・B2、ナイアシンといったビタミンが含まれてる。小麦粉のタンパク質のたんぱく価は、米に比べると低い。小麦粉で健康的に問題になるグルテンであるが、グルテンは炭水化物ではなく、タンパク質の成分となる。小麦粉は、強力粉、中力粉、薄力粉と分類されるが、グルテンの含有量によって区分されている。グルテンが多いほど、粘り化と弾力性が増す。グルテンの含有量は、強力粉＞中力粉＞薄力粉の順に多くなっている。よって、グルテンの摂取量を極力抑えようと思ったら、パン、パスタ、ラーメンはシャットアウトし、ケーキ、お好み焼きなら、まだマシといったことが言える。強力粉：パン、パスタ、ラーメン中力粉：うどん薄力粉：ケーキ、お好み焼き
01Jul
- OAuthをざっくり説明
  まず、認証方式には、ID/Passwordによる認証と、OAuthによる認証との、大きく２種類に分けることができる。ID/Passwordによる認証は従来から存在している認証方式で、後から発展してOAuthが誕生した。OAuthによる認証は、ID/Passwordで行うのではなく、アクセストークンを使って認証を行うところが大きく異なる点となる。OAuthが誕生する前、OpenIDという認証の仕組みが一時期広まったことがある。OpenIDとは、ID/Passwordが沢山増え過ぎて、管理が大変になってきたため、１つのID/Passwordを別の認証にも流用して使う仕組みのことだ。ネット上で認証するケースが多くなってきたことを受けて誕生した仕組みだ。例えていえば、ATMのキャッシュコーナーでお金を下す時に、自分が沢山の銀行口座を持っていて、各銀行ごとにパスワードを使い分けていたとしよう。各銀行ごとに異なるパスワードを使い分けていたら面倒なので、１つのパスワードで、全てのATMで使いまわせるようにしたようなものだ。しかし、OpenIDは様々な問題を持っていた。いわずもがなではあるが、ID/Passwordが流用できるようになれば、便利である反面、セキュリティ的なリスクが増えることになる。そこで、OpenIDが抱える問題点を克服する目的で、OAuthという新しい技術が誕生した。SNSの利用が爆発的に普及したことも背景にある。SNSの各社はAPIを作って、SNSのサービスを利用できる仕組みを提供し出した。例えば、TwitterのAPIを利用すると、自分で作ったホームページに、Twitterのつぶやきを流すことができるようになるのだ。APIを利用するには、自分のアカウントで一旦ログインする必要がある。OAuthはAPIの認証で使われ始めた。OAuthの認証の大まかな流れはこうだ。許可サーバーに問い合わせをして、新しいアクセストークンを発行してもらう。（アクセストークンを発行するサーバーのことを許可サーバーと呼ぶ）許可サーバーからもらったアクセストークンを、利用したいSNSのサービスに登録する。 SNSのサービスにアクセスした時、自分が問い合わせたアクセストークンと、既に登録しているアクセストークンとを比較して、同じであれば、認証OKということになる。アクセストークンは初回に１度登録しておけば、IP/Passwordのように、接続するたびに、毎回手入力する必要性はない。OAuthの仕様は、許可サーバーからアクセストークンを発行してもらうまでの手続きのことを指す。この仕様はTCP/IPプロトコルのように、標準化団体によって標準化されており、RFCというドキュメントで一般公開されている。現在、OAuthといえばOAuth2.0のことを指す。以前は、OAuth1.0のバージョンであったのだが、セキュリティ的な問題が発覚したことにより、2.0のバージョンが一般的に使われている。OAuthが普及したことで、既存のOpenIDの仕組みは自然と廃れていく方向となった。しかし、そのままフェードアウトすることなく、次なるバージョンのOpenID Connectがリリースされている。これからのトレンドは、現状のOAuthの仕組みに代わって、OpenID Connectが主流になっていくのでは、という意見もあるようだ。

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