大阪で『こめかみへのヒアルロン酸注入セミナー』とお花見

一昨日の日曜日、大阪のエルムクリニックでアラガン社による

『こめかみへのヒアルロン酸注入』のセミナーがありました。

講師の先生は、このブログでもしばしばご登場いただいている

岩城佳津美先生（いわきクリニックIC 院長）でしたので、

ぜひとも参加させていただきたい！と、大阪まで飛んでいきました。

こめかみは若返りにおいて非常に重要な部位です。岩城先生もおっしゃっていましたが、写真での変化が分かりにくい部位にも関わらず、患者様の満足度が非常に高い部位です。

こめかみへの注入について簡単にご説明します。

こめかみへの注入方法には２種類の注入方法と注入部位があります。

ひとつ目の注入部位が、骨の直上に注入する方法です。

下の写真で赤い粘土で骨のモデルの上に置いてある部位です。リフトアップを目的にする場合は、この注入方法が重要になります。

こめかみの凹みが軽度な場合は、この赤い部位への注入のみで改善する場合がありますが、凹みが目立つ方はこれだけでは形態的に十分改善しないことがあります。

形態的に目立つ凹みを改善したい場合には、その上に乗っているピンクの注入が重要になります。これがふたつ目の注入部位です。

今回のセミナーで取り上げられたのが、写真で言うとピンクのエリアへの注入方法です。写真では（皮下）と表現していますが、側頭部の皮下は複雑な層構造になっています。どの層にどのように注入すれば、血行障害を避けつつ、良い結果が出せるかということが今回のテーマでした。

側頭部については、形成外科の勤務医時代に、『頬骨弓骨折、頬骨体部骨折』の整復手術の際、『Gillies temporal approach（ギリエスの側頭部アプローチ）』という方法で、側頭部を切開して直視下に見る機会が多くありましたので、馴染みのあるエリアです。座学で注入層の確認をした後、モニター患者様を対象にした実際の注入手技を見せていただきました。

岩城先生によると、正しい層にどんなに注意して丁寧に注入を行っても、数人に一人の割合で、内出血が起きてしまうのは避けられないとのことでした。側頭部では注入中に急に注入部位が腫れあがってくることがあります。私も一度だけ同じ経験があるのですが、そのような場合には適切な注入量の判断が難しいので、無理に注入を続けず、日を改めるとも教えていただきました。大事な予定がある前には施術を行わないなど、注入のタイミングには注意が必要ということも患者様によくお伝えする必要があると感じました。

毎回のことながら、今回も長年の研究と経験から得られた知見を惜しげもなく私たちに教えて下さった岩城先生には、心からの尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。