2018年 秋。
昨日は早朝に杭州から西安に移動してきて、街を歩き回ってクタクタになり、早々と寝落ちしてしまいました。
今朝は 7時過ぎに目が覚め、準備開始です。
今日は有名な世界遺産、秦の始皇帝陵 兵馬俑に行ってきます!
西安の市内を縦横に走る地下鉄に乗って五路口駅へ。ここから3ブロックくらい歩くと、西安の鉄道駅です。(なんで鉄道駅と地下鉄を結ばないんだろう?)
まずは駅前のマクドナルドで軽いランチを食べ、バスで兵馬俑に向かいます。
西安から兵馬俑へは日帰りツアーがたくさんありますが、実は個人でもバスでカンタンに、しかもすごく安く行くことができました。
乗車するのは、西安駅の横にあるバスターミナルから出ている 「遊5(306)路」 のバス。ターミナルには看板が出ているのでわかりやすかったです。出発後に車掌さんがチケットを売りにやってくるので、とりあえず乗車して座って待っていればOK。
兵馬俑に行く途中、楊貴妃で有名な華清池でも下車することができます。
華清池までは 6元、兵馬俑までは 7元。激安!
西安から約 1時間。バスは兵馬俑の駐車場横に止まるので、そこから駐車場を横切ってチケット売り場まで向かいます。入場料は 150元。
敷地が広く、チケットを購入してから博物院に到着するまで公園のような場所を歩かされますが、結構広いので途中でちょっと不安になりました。
そして、たどり着いた兵馬俑博物館。
秦始皇帝の埋葬の際に陵墓を守るための副葬品として埋葬されたといわれる、兵士と馬たちをかたどった陶の像。1974年に井戸を掘っていた農民に偶然発見されました。入場料は150元。
1号抗、2号抗、3号抗、文物陳列庁に分かれいますが、圧巻なのが 1号抗。
たくさんの兵士と馬が整然と並んでいる様子は 「これこれ。見たことあるアレだ!」 って感じ。日本でもかなり有名な世界遺産ですもんね。
ただ・・・雨風をふせぐために建物に囲われているのですが、その建物が体育館のようなので、日本人的には全校集会に見えてちょっと微笑ましかったりもします(笑)。
ちなみに、修復が進んでいるのは 1号抗だけで、ほかのところはまだまだ、掘ったらこんな感じで割れたヤツがでてきたよ、っていうのが見れる状態になってました。
乾いた地面を掘った状態のままなので、空気がすごく砂っぽく、咳込む人続出。喉が痛くなってきます。マスクがあると便利です。
2号抗の奥には陶像がガラスケース展示してあるので近くで見ることも可能。本当に、一体一体、顔も衣装も違う像なんですね。
これ、最初によく知らずに見て、「復元」 とか 「修復」 の域を超えすぎてしまってて、完全に新しく作っているよね!?… と思って。
さっき見たみたいに土の中からバリッバリに割れた状態で出てきたわけですよね。土に埋もれた陶器がどのくらい昔の状態を維持できるのかわからないですが、爪まで完全に再現されていてあまりに美しいのですよ。そんなわけないよね?
歴史的建築にセメント使うくらいの中国だから…とか若干疑ってしまったのですが、あとで、そもそも展示されているのはレプリカだと知りました。
だったら、せっかくなので彩色までして当時の姿を再現してほしかったなぁ。
馬や家畜などもたくさん埋葬されていたそうです。
兵士は一体一体、実在した人をモデルに作っているそうですが、本当かな。
すごい労力。お金も時間もかかる作業です。
兵馬俑からは陶焼きの人形だけではなく、銅でつくった馬車なども出土しているそうで、文物陳列庁で見ることができます。
実際の 1/2 のサイズで作られた馬車は精巧な作りで、当時の技術の高さを物語るものだそう。
いまはなにかと 「パクり」「雑」 な仕事の印象が強い中国ですが、当時は技術の高い、進んだ国だったんですよね。
何と言っても、秦の時代は紀元前 約 200年。
地中海では古代ギリシャと共和制ローマが覇権争いをしていて、シラクサでアルキメデスが活躍していた時代です。
シチリア島のシラクサに行った旅日記はこちら。
さて、兵馬俑のあとは、専用のバスで10分ほど移動して、秦始皇帝博物院・驪山園へ。
ここは小高い丘になっていて、秦始皇帝の埋葬された陵墓なんだそう。
王様が埋葬された場所と結構はなれた場所に兵馬俑があるんだなぁ。
そこそこ暑い日だったこと、わりと疲れていたこともあり、始皇帝陵までは電動カートに乗車しました。片道のみで、15元。
クネクネと続いていく道を登っていきます。風が気持ちいい。
しかもそれなりに時間がかかったので 「うっかり徒歩で向かわなくて良かった!」 って思いました。
しばらく走って到着したのが、だだっ広い広場。
ここでカートを降ろされます。
その先にあるのが、秦始皇帝陵、って書かれた石碑。
陵墓は地下宮殿になっているそう。兵士たちを全部まるごと埋葬したくらいなんだから、地下宮殿にはきっと多くの召使や側近たちの陶の像が埋まっているんじゃないかな。
いまのところ発掘の予定はないそうです。
ちなみに、帰りは出口まで歩きましたが、石碑からまっすぐ歩けばわりとあっという間でした。カートはちょっと回り道をしていたんですね。
回り道したってことはたぶん何かの遺跡を回ってたのではなかろうか。
兵馬俑は無料の地図とかパンフレット類が全然ないので、そのあたりがまったくわかんなくてかなり不親切だとおもいました。
有料のガイドさんがたくさんいて 「ガイドするよ、ガイドするよ」 と声かけてくるのですが、普通に無料の(というか有料でもいいので)パンフレットを置いていてくれたほうが嬉しいな。
見学後は兵馬俑まで戻り、駐車場を横切って最初にバスを降りたあたりまで行って、遊バスに乗車。運よくすでに 2台ほど停まっていて、座ることもできました。
のんびり、西安市街まで戻ります。