2015年GW、シチリア。
ランチを済ませ、今度は北西にある歴史地区へ。シラクーサに残るギリシャ、そしてローマ時代の古代遺跡群を見に行こうと思います。 オルティージャ地区からはバスも出ているのですが、1時間に1本とのことで徒歩で向かいます。 GWといっても、もう夏が始まっている南イタリア、シチリア。太陽はカンカンで、かなり暑い。日陰に入ればすこしは涼しくはなるものの、ほかの町より湿度の高いこの町では、歩いているとかなり汗も出ます。 少し休んで水を飲んだりしながら、30分くらい歩きました。 歩く道も普通の自動車の走る道で店やカフェもあまりなく(日曜日なので開いてなかった)、とにかくキツかった。体力のない方はバスに頼ることをお勧めします…
そんなこんなで、無事、考古学公園に到着! 入り口で入場券を購入しようとしたら、「今日は無料だよ」 とのこと。 ゲートから入ってまずは、シラクーサの古代劇場に向かいます。 石を積むのではなく、くりぬいて作られたここは、古代ギリシャ時代に建築されたものとしては最大級の劇場。ローマ時代には円形闘技場のようなイベント会場として使用されていました。
ここではいまも、毎年5月から6月にかけてギリシャ悲劇の公演が行われるようで、わたしが訪れた際にも照明などの設置準備が進んでいました。 ここシラクーサはギリシャ時代にはアテネと引けをとらないくらいの大都市だったそう。
現在はイタリアの南に浮かぶ小さな島で、ここが 「走れメロス」 の舞台になった場所だというのも不思議な気がするのですが、こうして大きな遺跡を見ると、ここが栄えていたんだなっていうのを実感しますね。シチリアで一番大きいけでなく、ヨーロッパでも最大級の劇場です。
劇場の階段式座席の最上部の広報には、小さな穴が並んだ不思議なスペースが。
それとも、古代の時代から、暑さを避けて人々が休めるためのスペースだったのかな。もしくは、宗教的な場所だった可能性も高いですね。
その後、公園の中の小さな森に降ります。 ここはさきほどの劇場からも見下ろすことができた場所で、緑に覆われ美しい谷のように見えていました。ここはもともと石切り場で、「天国の石切り場」 と呼ばれているそうです。
石切り場らしく、石壁に大きな穴が開いていたりするのですが、その中でもひときわ有名なのが、縦長に切れ目のはいった石切り場。
ディオニュシスの耳と呼ばれているっこの石切り場は、奥まで歩いて入ることができます。
ほかに人がいたからいいけど、もし人がいなかったら、結構、怖いです。
声がエコーするような構造になっていて、奥で話す声が入り口まではっきり聞こえてしまうため、当時の帝王ディオニュシスの地獄耳とかけて、カラヴァッジョによって命名されたそうです。
ちなみに、この先にあるのが、アルキメデスの墓。 実は有名な哲学者アルキメデスはここシラクサの出身なんです。
アルキメデスはギリシャの哲学者なので、まさか(現在の)イタリアの南の島であるシチリアにいただなんて、なんだかイメージがわきません。でも、そのこともさらに、この場所が昔立派なギリシャの大都市だったことを物語っていると思います。
さて、暑い中をあちこち歩いて回りました。 そろそろカターニアに戻りましょう。 この考古学公園の前にもカターニアに戻るバス停はあるのですが、帰りの便が込むことを見込んで、始発である駅まで戻ることにしました。 ふたたび、駅に向かって炎天下をテクテク… ヘトヘトになったけれど、おかげでなんとか座ることができました。バスの中では爆睡! そしてカターニアに戻ってシャワーを浴びたらもうつかれてしまって、またもや夕食を食べずに寝てしまうのでした。食の国にいながら、全然まともに食べてない!(トホホ)
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